退職オヤジのひとりごと

退職オヤジが直面する新しい日々…感動か困惑か?
カオスの日々を綴ります

待ったなしの少子化対策

2024年02月29日 07時50分21秒 | ニュースより

裏金問題で時間と歳費を無駄に消費する国会議員には、唯々呆れるばかりですが、そんな中気になるニュースがありました。

出生数「過去最少75万人」の衝撃…そして子育て支援拡充「月5800円」という異次元のショボさ


そういえば、昨日のNHKニュースで、少子化に悩む韓国の現状を伝えていました。
韓国の出生率 去年0.72 過去最低を更新 8年連続で前年下回る

その中で、
韓国では大企業と中小企業の賃金格差が大きく、待遇のよい企業を目指す若者は厳しい競争にさらされます。
韓国では、結婚に伴って住宅の購入が必要という考え方が根強くありますが、この数年で不動産価格が大きく上昇し、購入は容易ではありません。
また、賃貸住宅も、日本円にして数百万円から数千万円をまとめて支払う韓国特有の保証金の制度があり、結婚を考える若い世代には大きな負担です。
という内容があり、そのまま日本と比較することは出来ないにしても、韓国の少子化対策(2018年には6歳未満の児童に対し、毎月10万ウォン、日本円にして1万円余りを支給する児童手当の制度を始め、その後、所得制限は撤廃されて、対象も8歳未満の児童に拡大されました。)と比較すると、日本の対策は問題意識が感じられないものと云えそうです。


以前読んだ河合雅司氏の『未来の年表』で、2024年は「3人に1人が65歳以上の超・高齢者車大国<介護する側も要介護認定>」としています。

この本は『人口減少日本でこれから起きること』をテーマに、2016~2065年までの社会の変化を予想したものです。(2017.6.20第一刷発行)


本では10年後の2035年に日本は「未婚大国」になると予想しています。


どうやら、韓国の現状は日本の未来に対する警鐘とも云えるかも知れません。

待ったなしの少子化対策が望まれます。


孤独のすすめ

2024年02月26日 05時34分27秒 | 本を読みました

五木寛之氏の『孤独のすすめ』を読みました。

野暮用で広島まで行く機会があり、新幹線車中で読む本にいいかなと思って、書店で衝動買いしました。

人生は青春・朱夏・白秋・玄冬の四つの季節が巡っていくことが自然の摂理で、そのうちの「玄冬」の生き方について記されていました。
(青春・朱夏・白秋・玄冬の考え方は、古代中国の「陰陽五行説」から生まれたとのことです)


内容は、

第1章 「老い」とは何ですか
第2章 「下山」の醍醐味
第3章  老化と回想力
第4章 「世代」から「階級」へ
第5章  なぜ不安になるのか
第6章  まず「気づく」こと


流石に文筆家の重鎮だけあってとても読みやすく、なるほどと頷ける部分が数多ありました。


衝撃的だったのは、比較的恵まれている玄冬世代に対し、その他の世代から「嫌老感」をもたれつつ有ると云うこと。
そして、その感覚は、年金制度など具体的な対立が生む「階級闘争」へと発展しかねない・・・という下りです。

本には『高齢者とはいえ、ひとりの国民として、社会が直面する課題に向き合っていくことが、今ほど必要とされている時代は、ないように思うのです。私が高齢者のひとりとして「自覚した老人」の重要性を考える理由は、そこにもあります。
とありました。

 

老化に抗いつつも日々返り討ちに遭って落ち込んでいる人や、まだまだ若者には負けないと自信を持っている人には、絶対に読んで欲しいと思いました。


安部晋三回顧録

2024年02月23日 05時24分25秒 | 本を読みました

『安部晋三回顧録』と言う本を読みました。

「回顧録」というものを手にするのが初めてだったので、比較するものが無く、どう評価して良いものか解りませんでした。

安倍政権の実績については趣を異にする自分ですが、そんな私だからこそ読むべきと考えたし、回顧録というものには歴史的資料としての価値もあると思い手に取った次第です。

編集者の質問に答える形で書かれていたので読みやすいものでしたが、内容は、「自慢」と「言い訳」に終始しているように思えました。(それが回顧録というものなのでしょうか?)


比較的解りやすい『アベノマスク』の項目の中で本人は、
・・・批判はありましたが、あの布製マスクが流通したことで、業者は抱えていた在庫を出し、店頭やネットの値段が落ち着いたのは事実でしょう。・・・若い子があのマスクをプレゼントに使ったり、刺繍をしたりして、結構評価もされましたよ。・・・』と評価しています。


Wikipediaによれば、
約260億円をかけて全世帯に2枚ずつ配布した。
全体の3割近い8300万枚が配りきれないまま倉庫に保管されていることが確認された。
2020年8月から2021年3月にかけての保管費用が、約6億円にのぼることも判明している。
この保管分の検品を実施した際、約15%となる1100万枚が不良品と判明し、さらにこうした検品費用として、約20億9,200万円の追加支出が発生していることを明らかにした。
岸田首相はすでに高性能マスクが十分に備蓄されるようになっているとして、希望者に配布するなどしたうえで、これらの在庫分を年度内にすべて廃棄する方針を表明した。この廃棄処分の費用は約6,000万円に上ると報道された。
マスク配布が決定した際の読売新聞社の世論調査では、この方針を「評価しない」が73%と多数であった。
配布された「アベノマスク」を使用している人は8月の時点でも 3.5% にとどまり、今後も使い続けたいと回答した人は 2% にとどまった。

取り巻きの人たちは、正しい情報を伝えなかったのではないかとさえ思いました。


政治家一族に産まれ、21光(7光×3代)の下で育ち、市井を知らなかったのではないかと思われる節があります。

残念だったのは、周りに居る人たちを「味方」と「敵」の2種類に評価して、異見の持ち主はごく一部だと信じ、それらは切り捨てるという姿勢がにじみ出ていたことです。


読んでいて変な疲れが残りました。


拒否権再び

2024年02月22日 09時40分10秒 | ニュースより

なぜ、戦争をやめることが出来ないのだろうか?

ガザの「即時停戦」決議案、米がまた拒否権行使…日本や中国など13か国賛成

アメリカやイスラエルは戦争が好きなのでしょうか。

イスラエルの云う「ハマス」とは「パレスチナ人」のことなのでしょうか。


戦争はただ止めれば良い・・・ただ止めれば。


イスラエルはことある毎に「ハマスによりイスラエル人が・・・」と云っているが、2万人以上も殺害しなければならない事なのだろうか。
「戦闘員1人に民間人2人の死者」 イスラエル軍が肯定発言で波紋 

詳しい事情や歴史を知らない私なのだが、単に狂っているとしか思えない。


ハムラビ法典や旧約聖書にも載っている「目には目を」が、新約聖書では「目には目を、歯には歯をと命じられたのを、あなたがたは聞いている。しかしわたしはあなたがたに言う、悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬も向けなさい」(マタイによる福音書5 章38 節)という有名な一節になります。


キリスト教国のアメリカやイギリスが、このアンバランスな戦いを肯定することが理解できない。

やはりアメリカは戦争が好きな国なのだろうか。

 


ふと「遊星仮面の主題歌」を思い出した。
  


地域クラブ考

2024年02月18日 06時57分56秒 | 雑感

先日、『地域クラブ活動シンポジウム』という催しに参加してきました。

主に実践報告会でしたが、それぞれに課題を抱えており、取り組みの難しさを考えさせられる内容でした。


「教員の負担軽減」や「加熱する部活動から生徒を守る」などの対策として生まれてきた「部活動の地域クラブへの移行」でしょうが、本来は「行政(学校設置者)」が負うべき負担を、いつの間にか教師の善意に負わせることが当たり前となり、今日の歪みが生じたのでしょう。

地域クラブ移行は、スポーツ庁の発案かと思いますが、ヨーロッパ型地域クラブを目指すということなのでしょう。

主管するスポーツ庁の長官は、初代鈴木大地氏、2代目室伏広治氏です。

両者とも、中学校での部活動には縁がなかった方のようです。(室伏氏は一時期在籍とWikipediaにありました)


会場で、該当県の元中体連会長さんと久しぶりにお会いしお話をさせて頂きました。

元会長さんは、「部活動が担ってきた生徒指導の部分」が軽視されるのではないかと危惧されていました。
ヨーロッパ型をそのままコピーするのではなく、『日本型』を構築すべきだと。

現場で部活動を頑張る先生方は、異口同音にそのことを仰います。私も同感です。

勉強が苦手で、「授業」が「苦行」でしかなく、心が学校から離れていきそうな生徒達のよりどころでもあった部活動。未経験の長官や勉強が得意のエリートたちには、その部分での存在の大きさを『実感』出来ているのでしょうか。

平和な日本は、アメリカの核などではなく、部活動を含む初等・中等教育でもたらされた・・・なんて思ってしまうのです。

 

シンポジウムの実践報告の中で共通して謳われていたことに『受益者負担』がありました。

そんな折、本当の福祉について考えさせられる記事を思い出しました。

オーストラリア人が「日本のシングルマザー」困窮に漏らした、衝撃の感想…養育費はもらえず、「女手一つ」の”美談”が追い詰める  現代ビジネス

生活困窮家庭については、行政を含む社会の構成員である私たちが、まだまだ考えなくてはならないことが多いと思いました。


2023年の名目GDP(国内総生産)で、ドイツに抜かれて世界4位となった日本ではありますが、まだまだ世界の各国から比べれば財政的に恵まれていると思います。

『受益者負担』はお金の使い方を知らない(だらしない)、国家に対する長期的展望を持てない現政権が発するプロパガンダではないかとさえ思ってしまうのです。