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PAP-JAPAN代表、川井眞理のお仕事(以外もてんこ盛り)日誌

どんなリーダーシップを?

2008-10-15 | Weblog
とある大学でキャリア教育の現場を見学させてもらう機会を得た。

そこでは3回生に、ある議題についてグループディスカッションを体験させていたが、偶然にもそれぞれ7人の学生たちが机を移動させて作ったグループは何から何まで対照的だった。

一方は机を真ん中を空けて丸く並べ、1人の学生が声の大きさと発言の多さで他を圧倒し、リーダーシップを発揮した。
カリスマ性が強いだけに、他の学生は自分が何か発言しても、最後にリーダーがまとめてくれるのを期待するような雰囲気があった。

もう一方は机を2つずつ向かい合わせに並べ、最初に一人の学生が静かな声で「私は○○というふうに感じたんだけど、みんなはどう思った?」と口火を切り、話を他の人へ振った。
このような場合、後の発言者がリーダーシップを発揮するケースも結構あるが、このグループは皆平等な感じながら要所要所で彼女がうまくまとめ役をしていた。

ここでは議論の内容と深さは問わない(入社面接の場面だったら当然審査対象だろうが)。
純粋にディスカッションのあり方を見るのにまたとない貴重な機会を得た思い。

後者の学生の、リーダーシップの発揮の仕方はパッと見は非常に大人しかったが、どのメンバーに対しても平等に自然体でふるまうことで意見を引き出しており、その結果、却って強く印象に残った。

一見してわかりやすいリーダーシップを発揮できる学生に面接官の目が向きそうな気がするが、多分、良い結果を得られるのは後者だろう。
自分がグループワークの当事者になると見えないことが、よく見えるのは観察者の立場ならでは。
他人に学ぶことは多い。