山越えて
2006-11-30 | 勉強
先日、何とか無事に若年者向けCC実習の2日目を終えました。
就職先が内定し、ちょっとだけ社会人になる実感がわいてきた反面、キャリア相談という面では昨年の1年生のときよりも(進路が決まって)興味が失せていたり、あと2年間勉強を続ける20歳の学生さんたちを相手に、゛無理やりキャリア相談に応じてもらう゛という辛い場面が続出。
前に坐って、「あのぉ…。別に悩んでることも、相談したいことも、何も、ないんですけどぉ……」と申し訳なさそうに言われても、こちらも困るのです。
しようがないので、(実習に付き合ってもらって申し訳ない気持ちになりながら)学生生活や勉強、バイトやクラブ、趣味のこと、就職面接の体験談、家族のことなどを語ってもらいながら、口もほぐしてもらうという時間が続きました。
1人25分×5人で125分、さらに個人面談待機中の学生さんたち20人余りを相手にレクチャーすること25分。
雑談をしたりであまり真剣にワークに取り組んでくれない学生さんたちを、ときになだめ、時におどかしつつ、過ごしました(^^;)。
終わったときは先週に続いて、まさに精根尽き果てた気分。
やんちゃな学生さんもいて、ときに「先生、メガネがおしゃれですねぇ。白いシャツの襟の立て方もおしゃれですねぇ!」と本気ともからかいともつかぬ声が飛びます。
そんなときは慌てず、騒がず、「ありがとう」と悠然とやり過ごします。
この度の実習で得た一番の収穫は、「全くCCへの興味がない学生さんを相手にCC相談をする辛さの体験」「何が起こっても慌てず、騒がず、うろたえず、堂々とアドリブをはさみつつ、自分の計画を遂行する根性」だったような…。
予定はあくまでも予定。
生きた学生さん相手に、こちらの思惑通りにことが進むはずもなかったのです。
だから計画はきちんと立てつつ、それにとらわれ過ぎない柔軟性も求められます。
とにかくこれで山場は越えたわけで、ホッとしています。
*****
ところで理系学部で学ぶ学生さんたちに、アメリカの職業心理学者・ホランドのVPI職業興味検査をアレンジしたワークをやってもらったところ、「なるほど」と思える結果が出ました。(このワークはある本からいただいたものです)
VPI職業興味検査とはホランドが、「特定の職業環境にいる人は、類似したパーソナリティ特性とパーソナリティ形成史を示すことが多い」という経験理論に基づいて考案したもので、6つの職業環境と6つの人間のパーソナリティを対応させた、その人の能力と興味に適した職業分野を探る検査のことです。
6つの職業環境とは現実型、研究型、社会型、慣習型、企業型、芸術型を指し、人間のパーソナリティタイプも同じ6タイプに分けられるとしています。
ワークではわかりやすいよう、「小学生のキャンプを引率するとして、その仕事内容からあなたはどの役割を引き受けますか?」と尋ねました。
1.のテント・燃料係はキャンプ道具を準備、必要ならメンテナンスをします。2.の調査係はキャンプにふさわしい場所を探して決定し、次回に備えてデータなども取ります。3.のデザイン・音楽係は、参加者募集のためのチラシやスタッフTシャツをデザインするほか、配る記念品のデザインなども担当。
4.の引率・養護係は問合せへの回答や事前説明会での説明、散歩大会の引率、イベント教室のインストラクターなどを、5.の企画・運営係はキャンプ全体の企画を立案、各係と調整するほか、報道機関への対応もします。6.の事務局は検討記録の作成や参加費の入金チェック、経費の出金管理などを行います。
この役割の1はホランドの検査では「現実型」に、2は「研究型」、3は「芸術型」、4は社会型、5は「企業型」、6は「慣習型」に対応しています。
さて、学生さんたちの第1希望が一番集中したのは1で、3分の1以上はここだったような。2と3、5が2,3人ずつといったところで、興味深いことに4と6は見事にゼロでした。
ちなみに、カウンセラーや教師などに就く人は、人に働きかける4の役割を好みます。私も例外なくその枠にピタリとはまるのですが、これだけ傾向が違う人たちのキャリアコンサルティングをまとめてするという経験は二度とないかもしれません。感慨深く、ホランドの理論が見事に実証された結果となりました。
就職先が内定し、ちょっとだけ社会人になる実感がわいてきた反面、キャリア相談という面では昨年の1年生のときよりも(進路が決まって)興味が失せていたり、あと2年間勉強を続ける20歳の学生さんたちを相手に、゛無理やりキャリア相談に応じてもらう゛という辛い場面が続出。
前に坐って、「あのぉ…。別に悩んでることも、相談したいことも、何も、ないんですけどぉ……」と申し訳なさそうに言われても、こちらも困るのです。
しようがないので、(実習に付き合ってもらって申し訳ない気持ちになりながら)学生生活や勉強、バイトやクラブ、趣味のこと、就職面接の体験談、家族のことなどを語ってもらいながら、口もほぐしてもらうという時間が続きました。
1人25分×5人で125分、さらに個人面談待機中の学生さんたち20人余りを相手にレクチャーすること25分。
雑談をしたりであまり真剣にワークに取り組んでくれない学生さんたちを、ときになだめ、時におどかしつつ、過ごしました(^^;)。
終わったときは先週に続いて、まさに精根尽き果てた気分。
やんちゃな学生さんもいて、ときに「先生、メガネがおしゃれですねぇ。白いシャツの襟の立て方もおしゃれですねぇ!」と本気ともからかいともつかぬ声が飛びます。
そんなときは慌てず、騒がず、「ありがとう」と悠然とやり過ごします。
この度の実習で得た一番の収穫は、「全くCCへの興味がない学生さんを相手にCC相談をする辛さの体験」「何が起こっても慌てず、騒がず、うろたえず、堂々とアドリブをはさみつつ、自分の計画を遂行する根性」だったような…。
予定はあくまでも予定。
生きた学生さん相手に、こちらの思惑通りにことが進むはずもなかったのです。
だから計画はきちんと立てつつ、それにとらわれ過ぎない柔軟性も求められます。
とにかくこれで山場は越えたわけで、ホッとしています。
*****
ところで理系学部で学ぶ学生さんたちに、アメリカの職業心理学者・ホランドのVPI職業興味検査をアレンジしたワークをやってもらったところ、「なるほど」と思える結果が出ました。(このワークはある本からいただいたものです)
VPI職業興味検査とはホランドが、「特定の職業環境にいる人は、類似したパーソナリティ特性とパーソナリティ形成史を示すことが多い」という経験理論に基づいて考案したもので、6つの職業環境と6つの人間のパーソナリティを対応させた、その人の能力と興味に適した職業分野を探る検査のことです。
6つの職業環境とは現実型、研究型、社会型、慣習型、企業型、芸術型を指し、人間のパーソナリティタイプも同じ6タイプに分けられるとしています。
ワークではわかりやすいよう、「小学生のキャンプを引率するとして、その仕事内容からあなたはどの役割を引き受けますか?」と尋ねました。
1.のテント・燃料係はキャンプ道具を準備、必要ならメンテナンスをします。2.の調査係はキャンプにふさわしい場所を探して決定し、次回に備えてデータなども取ります。3.のデザイン・音楽係は、参加者募集のためのチラシやスタッフTシャツをデザインするほか、配る記念品のデザインなども担当。
4.の引率・養護係は問合せへの回答や事前説明会での説明、散歩大会の引率、イベント教室のインストラクターなどを、5.の企画・運営係はキャンプ全体の企画を立案、各係と調整するほか、報道機関への対応もします。6.の事務局は検討記録の作成や参加費の入金チェック、経費の出金管理などを行います。
この役割の1はホランドの検査では「現実型」に、2は「研究型」、3は「芸術型」、4は社会型、5は「企業型」、6は「慣習型」に対応しています。
さて、学生さんたちの第1希望が一番集中したのは1で、3分の1以上はここだったような。2と3、5が2,3人ずつといったところで、興味深いことに4と6は見事にゼロでした。
ちなみに、カウンセラーや教師などに就く人は、人に働きかける4の役割を好みます。私も例外なくその枠にピタリとはまるのですが、これだけ傾向が違う人たちのキャリアコンサルティングをまとめてするという経験は二度とないかもしれません。感慨深く、ホランドの理論が見事に実証された結果となりました。