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PAP-JAPAN代表、川井眞理のお仕事(以外もてんこ盛り)日誌

自殺考

2010-03-31 | その他
3月は1年中で最も自殺者の多い時期だという。
期末で事業がうまくいかなかった人、4月からの新年度に向けて希望が持てない人などが自殺するかららしい。

私は自殺の原因の一つに視野狭窄があると思っているので、もし誰かから自殺したいほどの悩みを打ち明けられたら一応親身になって話を聞き、止めはすると思う。
だがそれでも本人が死にたいと思った場合、どうすればいいのか。
(もちろんリファーはするが、それ以上わからないという意味)

それはさておき、日本人が何かあるとすぐ自殺しようとする背景に文化的なものが大きいと指摘するのは31日付の日経新聞にあった2人の識者によるコラムだ。
こういう視点はこれまで考えたことがなかったので新鮮。

精神科医で作詞家でもある北山修氏は古事記のイザナギノミコトとイザナミノミコトの物語から、「見るなの禁を破った男はなす術もなく立ち尽くし、異類であることを知られた者(日本の神話等では女性がこの役割を担う)は消えるのが潔いという考え方が、日本人の深層心理として表れていると思えてならない」と述べている。

一方、同志社大大学院教授の佐伯純子氏は、「(舞台で)武士が一度切腹を始めたからには、(観客は)途中でやめるとは思わない。むしろ、理不尽な理由であるにもかかわらず、死を選ぶ姿に、潔さを見いだして感動する」と、武士の精神文化に死を尊ぶ発想のあることを指摘する。

つまり、「死んでご奉公」「死んでお詫び」という発想が日本人の琴線に触れる芸術的モチーフとしてあるというのだ。
忠臣蔵があいも変わらず人気なのは、この物語を貫く思想が見事にこの日本人の琴線に触れるから。

(ときは春。日本人が桜花を好きなのも゛散り際が潔いから゛という説もある。
さらに言うなら、戦争時の特攻隊こそは自死による犠牲の美学を強いたものに他ならない。)

しかし佐伯氏の知人の外国人(多分西洋人)は、「罪が晴れて死なずに済めばハッピーエンド」と予想し、死の犠牲を払うことに重きを置く日本人とは全く違う反応を示したそうだ。

自殺の美学とでもいう精神文化がある限り、日本人はこれからも何かあるとすぐに死のうとするだろう。
そして、それはしばしばそれまで挫折を知らなかった年配男性に顕著に現れると私は見ている。

北山氏は言う、「社会的に役に立たなくなったと感じると姿を消そうとする人々が余りにも多い。異類と知られても、立ち去らずに居続ける生き方があってよいと思う。そうすれば禁を破った側に<なぜそのような状況に至ったか>の自問が深まり、悲劇的な別れとは違った展開が生まれるかもしれない。それには、長年潔いと考えられてきた人生の物語を変えることが必要である」と。

佐伯氏も「切腹(自殺)の美意識に距離を置くことも必要」と言う。

いずれも人生の物語を書き換え、日本の国花にも、咲いた後汚くなってもいつまでも枝にしがみついている花を選ぶことが必要と思える(笑)。

新年度に向けて

2010-03-27 | その他
あと2日で新しい年度がスタートする。
いろいろしようと考えていたものの、実際はマルチプレーヤーというのはなかなか難しい。
一番の難しさは時間配分。

限られた時間を本当にしたいことにうまく振り分けるためには単にちょっと興味があるといった軽いノリのものを含めるのはご法度だ。
たちまち時間がうまく回らなくなる。

好奇心を拡げることは大事だが、収束していくことも必要。
ただしこれはあまり気にせずとも、ほぼ自動的に落ち着くと思うので自然任せにしている。

今年はどんな年になるのか、心配と期待と…。
心はいつも新一年生のようでありたい。

節約だぁ~!

2010-03-19 | 日記
敢えてエコとは言わない(エセ・エコ派がはいて捨てるほどいるので抵抗したい)。

15年以上昔に愛用していたジャケットをお直しに出した。
物持ちが良い人間だと誤解を与えそうだがそんなことは全然なく、気に入らない物は新品でも全く手を出さない。
一方、気に入ればツギを当ててでもとことん愛用したりと、対象によって極端に好き嫌いが分かれてしまうのだ(余談だが今も毎日使っているエプロンは実は27年もの)。

お直しに出したジャケットは色やデザインがすごく気に入り、流行遅れなのはわかっているが捨てられず後生大事に持っていたというわけ。
近所に適当なお直しの店が見当たらず(あるにはあるがセンス良く直してくれるかどうか確信が持てず)ずっとしまい込んでいたのだが、本日やっと決心。

理由は単純、春から着ていく服がないから。
そうしたところ、3着で17000円ほどとかなり経済的効果はあった。
期間も1週間弱と早い。
これで(全体のシルエットが)センスよく仕上がったら言うことはない。

お直しでお気に入りの洋服が再び着られるなら、新しいのを買うよりウンとお得だ。
そういうことが当たり前に出来る世の中がいいな。
(節約を美徳とする家事本が色々出ているが、本の是非はさておきテーマは良し)

現場の話をもっと詰めておくれ!

2010-03-15 | キャリアの周辺
某新聞社主催のシンポジウムに参加した。
昨今のマニュアルが溢れかえり、大手に集中する大学生の就活事情のあり方に一石を投じると思えるテーマだったので、予備知識として知っておこうと思ったのだ。

直前、営業経験が長く企業側の事情や国の施策の裏事情に詳しい知人に告げると、「著名だけど現場で働いてない人の話はしばしば全然役に立たないことがあるから注意しいや」と教えてくれた。

結果はまさに彼の指摘が当たった格好に。
さすが新聞社だけに、人心をあおるキャッチコピーをつけるのはホントにお上手。
しかし基調講演での著名人の講演は大きくすべり、全くとんちんかんなものだった。

わずか50分ほどの持ち時間だったこともあるのだろうが、彼が明かした依頼のされ方には新聞社側の「著名人だから客が集まるだろう」的な思惑以外に何も見えてこない。
現場で働いたこともない、また就活に詳しいジャーナリストでもない本人にとっても気の毒な話だ。
(しかしそれなら請けなければいいのだ)

少しは参考になったのが、各大学で就活中の学生を叱咤激励する立場にある先生や職員からの「自校ではどういう取り組みをしているか」という話。
しかし1人は大学教授なため、内容は専門教育とキャリア教育との兼合いといったことが中心に。
でも色々な事例を知ることができたのは良かった。

司会の新聞社のエライさん(科学部長の肩書き)は、イヤイヤ役目を引き受けたのか?と思われるようなやる気のなさ。
よくできた司会者なら各パネリストの意見をまとめながら議論の方向を正しく導いていくものだが、この部長さんは司会者=パネリストを順に指名する役目、と心得ていたようだ。
時間管理も一切せず、だらだらと15分も延長するでたらめさ!

30日に詳報が出るらしいが、いかに新聞記者がこのような内容でも上手にまとめる能力に長けているかの証拠を見せてもらうことになりそうだ。
本日の教訓は、「新聞社主催だから、テーマが興味深いから、と単純に期待してはいけない」というものである。

部屋が…

2010-03-13 | 日記
この寒空に暖房もつけず、それどころか玄関や台所、及びそれらの対角上にある入り口等のドアを開け放ち、ほぼ外気温と同じになっているわが家……(のはず)。

実は昨夜イカナゴの釘煮を炊いたお陰で部屋中が何ともいえず生臭くなってしまい、到底ガマンできるものではないので苦肉の策の換気というわけ。
気密性の高い部屋はこういうときに困る。

しょうがないので半纏を着込み、震えながら部屋間をウロウロ。
どうしようもない。

今回の敗因(釘煮失敗の理由)はIHヒーター独特の癖で、鍋の直径が大きくなると熱源のきつくあたるところとそうでないところの落差がはっきり出てしまったためというのがある。
全体に満遍なく火がまわるのではなく、あるところは煮詰まっているのに、あるところはまだまだ魚が生々しいといった具合なのだ。

身の柔らかな小魚を潰さずにいかに全体を満遍なく混ぜるか――。
これさえクリアできたらIHでの釘煮成功もそう遠い話ではないはず。
そんなわけで、明日の弁当は<ひつまぶし>ならぬ<釘煮まぶし>を持参するつもり。

もう一つの春便り

2010-03-12 | 料理
夜、満腹でスーパーへ行った。
敢えて満腹で行ったのは余分な買い物をしないため。
空腹で行くと買わずともよいものまで買ってしまい、後から後悔するハメになるのだ。

ところがところが…。
満腹のため胃袋を刺激されなかったのは良かったが、気になる食材を見つけてしまった。
昨年は不漁とかで遂に店頭で一度もお目にかかれなかった<いかなご>。

最近は手作りする人が少ないのか、あるいは夜買い物に来るのは勤め帰りの人が多いのでそんなものを炊こうと思わないのか、どっさり売れ残っていた。
そしてたとえ明日は仕事があろうとも、炊きたていかなごのおいしさを知っている私は違った。

しっかり買ってしまった。
しかし一昨年までと違って今は料理が不自由なIH暮らしの身、どんなことになるのか全く予想もつかず、鍋も一つしかないのでとりあえず1キロだけ。

お陰で夜中に(もう寝たいのに)いかなごの見張りと相成る。
インスタント・コーヒーを飲みつつ、MJのDVDでも観るか。
(しかしそれだと鍋を焦がしてしまいそう)
しょうもないことであれこれ悩んでいる平和な私がいる。

いかなごを 炊く気ないのに 見つけたわ 深夜鍋番 下戸ぞ悔しき

(しかしやっぱりIHは煮炊きものに向かない、というのが得た結論だ。
今回おすそ分けは止め、自分で最後まで食べることにしよう。
そして二度と買うまい…)

仕事だより

2010-03-05 | キャリアの周辺
あちこちから内職だよりが届く。
゛内職だより゛というのは内職の打診のこと。

不思議なもので一生懸命探しているときはなかなか見つからず、気にしなくなった途端に集まってくるような気がする。
一つには私がフリーで動いていることになっているので、平日空いている可能性があると見られているためだ。
あるいは年度末ゆえのイベントが多いせいか…。

こういう仕事に出かけるのは、いわば゛他流試合゛。
雇われた先で即結果を出さねばならない。
きついといえばきついがプロの世界では当たり前のこと。
数をこなすうちにつく度胸や経験知もあるので、日程さえ合えば極力応じることにしている。

それにしても春はいろんなことが動く。
あらゆるもの・ことが流動的。
今年はどんな年になるのだろう?
期待半分、ドキドキ半分。

二足のワラジでは済まないのをマルチワーカーというのだ、と知人が教えてくれた。
キャリコンのマルチプレーヤーを目指している私だが、マルチワーカーの言葉もなかなか気に入ったので、名刺に入れてみるのも面白いかもしれない。
(一体何者になる気やら)

気になるなぁ

2010-03-01 | その他
日本時間27日土曜日、午後3時半過ぎに起きたチリの大地震。
アメリカの発表によると地震の大きさを示すマグニチュードは8.8にも達するそうだ。

そんな巨大地震は想像もつかず、被災地は大変な惨状になっているに違いない。
そう思う中、ものすごく違和感を感じたことがある。

NHKが28日の日中・夜中もひたすら報道し続けたのは日本の沿岸に押し寄せる津波情報ばかり。
漁業関係者や関係職の人たちには影響があるだろうから刻々と変わる津波情報を伝えるのもわかるが、卑しくも政府系放送局がひたすら流すニュースが日本の津波情報だけというのは異常じゃないのか?

今日は午後9時台のニュースで少し現地の様子が報道されただけ。
(映像は案の定と思える町の様子、人々の様子がこれでもかというほど写されていた)

個人が自分ちの危機管理として津波情報に一喜一憂するのはまだしも、公共的な性格を持つテレビがチリ国内の情報をほとんど流さず、ひたすら日本に押し寄せる津波ニュースばかり流している日本って国はどうしようもないジコチュウ国に見えるゾ。

バンクーバーでは冬季オリンピックが行われているというのに、あまりにも視野が狭過ぎると他国への影響も心配だ、ホントに。