明日3月11日は東日本大震災の日。誰もが忘れてはならず,誰もが忘れられない日。
しかし,今日3月10日もまた,誰もが忘れてはならず,誰もが忘れられない日。
そう,東京大空襲の日。
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Link(Wikipedia):東京大空襲]
あれから77年。28,124日経つので,私を含めて今の若い人たちは自分で知ろうとしなければなかなかあの日起こされたことを知る由もない。
しかし幸いなことに,現代に生きる私たちには,事実や真実を知る,文字や画像,映像というさまざまなメディアに囲まれている。
異説はあるが,日本側の証言によれば,B-29はまず市街地の周辺に焼夷弾を落とし,市民の避難路を断った上で市街地と市民を焼き払い焼き尽くしたという。
その結果は,死者数10万人以上,罹災者100万人以上。東京は何度も空襲を受けたが,この数字は3月10日午前0時7分に開始された空襲だけの被害数であって,もちろんほとんどが国際法で守られるべき民間人・非戦闘員だった。この一人一人に名前があり,家族がおり,それぞれの人生があったにも関わらず,理不尽にも突然消し去られた事実。
残虐を尽くしたこの作戦は,第20空軍隷下の第21爆撃集団司令官カーチス・ルメイ少将[
Link(Wikipedia):カーチス・ルメイ]によってもたらされた。そして不成功の場合の更迭をちらつかせながら彼に命令していたのがアメリカ陸軍航空軍司令官ヘンリー・アーノルド大将[
Link(Wikipedia):ヘンリー・アーノルド]。非人道的な作戦を行ったこの二人の名前を私は忘れない。しかしそれ以上に,このような非人道的な作戦でさえ正当化してしまうことがある戦争の愚かさを忘れてはならない。
今,ウクライナで起こされている侵略も,事情を調べてみれば,不信と恐怖が根底にあり,主要な原因の一つであることがわかる。この2つが形を変え「大義」「巨視的」などという名の下に,あるいは自分のポジションを得るため守るために,戦争という化け物を正当化してしまうことを,私たちは決して許してはならない。
【東京大空襲】一夜で約10万人が死亡 …"体感"で伝える新たな試み