閑話休題。学外研修の様子にまた戻って。
暑すぎるので写真ではアイスを食べているけど・・・夜は夜でしっかりとミーティング。翌日の行動確認に加え,今日のお題は岡本太郎太陽の塔の顔の解釈。
再度登場の太陽の塔は,下2枚のように上から未来を表す顔,現在を表す顔,過去を表す顔と,3つの顔を持つ。それぞれの顔はなぜこのように表されているのか,学生に問うてみた。太陽の塔そのものとの直接対話から,言い換えれば自分が見た形や色,材料の感じから発信されら情報だけで考えてみようということだ。ミーティングで交流された気づきなどを簡単に箇条書きしてみよう。
・未来を表す顔は,黄金でできている。
・黄金は明るい。明るいイメージを未来に託した。
・黄金は物質として安定していて常に変わらない。常に明るい希望をもてるような願いを黄金色に託したか。
・現在を表す顔は,セメントでできている。
・セメントに砂利を混ぜたコンクリートは,高度経済成長時代の象徴として考えて良いのではないか。
・セメントはしかし,明るい希望のようなものを感じない。高度経済成長時代への批判か。それとも逆にセメントに対し明るい成長イメージを重ねていたとも考えられる。
・背面の顔は過去を表すが,黒い顔だ。しかし、黒だけではなく、炎の部分は緑っぽかった。
・黒い顔は,戦争など過去の暗い記憶の象徴か。目もとがって鋭く、あまり肯定的なイメージが持てない。
・様々な色を混ぜると,無彩色になる事実から考えると、過去の歴史に良いこと悪いこと様々なことがあったことを象徴しているのではないか。黒は必ずしも悪いイメージと決めつけて考える必要はない。
などなど。形や色、材料のイメージから読み取りをする力はなかなかのものかもしれないな。