Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

NyoroNyoro?

2005年10月24日 | Weblog
トーヴェ・ヤンソンの「ムーミン」では,いろいろな正体不明の登場人物?が出てくる。ムーミン(本当の名前はムーミントロール)だって,本当はカバじゃあない。精霊なのである。そのムーミンの故郷であるこのフィンランドに来てみて発見した「キノコ」。大学のすぐそばにあるアールト美術館そばの林の中で1週間前に撮影したもの。といったって,決して林の中に入っていったわけではない。林の中に大学や美術館があるのだ。

前書きはよしとして,この写真のキノコ,ニョロニョロに似ていない?見つけたとたん「ニョロニョロだ!」って思ったんだけど。調べてみると,ニョロニョロは夏至祭の前日に蒔かれた種から生まれるんだって。もしかしたら,植物かもしれないのだ。見たところはキノコのようでもある。この写真,結構ニョロニョロに似てない?こちらではこの写真のキノコ,なんていうのか調べがつかないので,日本で植物図鑑で誰か調べて,コメントに入れてくれるとうれしいなあ(とさりげなくコメントをお願いする)。

昨日降った初雪は,その後多くはならなかったけれど,今朝は路面凍結。やはりここは北欧だ。滑りを楽しみながら大学構内に入ると,フィンランド国旗があちらこちらに掲揚してある。聞いてみると今日10月24日は国連の日だそうだ。知っていた?
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初雪

2005年10月23日 | Weblog
今朝,ユバスキュラ市で今年初めての雪が降った。初雪だ!

昨日は一日中雨が降って寒かったものの,突然の雪とは・・・驚き。これまでたいてい夜は少し窓を開けて寝ていたのだ。でも今朝はどうにも寒くなって我慢できず,朝の4時半頃に目が覚めて窓を閉めようとしたら・・・「な,な,なんだーーー」雪がちらついているではないか。

これは,ホテルの窓から写した一枚。その後,寒いのに「いいチャンス」とばかりに外に出て,近くの教会まで撮影に行く。辺りには,学生らしき集団がにぎやかにタクシー待ち。きっと土曜日の夜を仲間と一緒ににぎやかに過ごし,朝までドンチャンやっていたのだろうと微笑ましく眺める。

広島はどんな天候だろう。いくつかもらったE-mailでは少し寒くなっているように書かれていた。でも初雪にはまだ遠いだろうと思い,滞在日程の半ばを過ぎたフィンランドから想いを馳せる。

これまでの情報の整理がついていなくて,更新の順序がヘンテコにはなるが,今朝のことは速報性を重視してご報告。これまでのことは後ほどアップ。
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10月21日の学食 昼食

2005年10月21日 | Weblog
10月21日の学生食堂の昼食は・・・この通り。盛大に盛られている。

要はパスタなのだが,その上にハムのみじん切りをベースにしたソースがふんだんに注がれる。何も言わなくてもこれだけ盛ってくれるが,もっと欲しい人は,言えば言っただけ盛ってくれる。これがメインディッシュ。

横にある小さな皿が,サラダ類。トマトやキューリのピクルス,ハム・・・とにかくいろいろなものがとり放題。そして数種のパン。チーズ系のペーストやマーガリンを塗り,食べる。毎日満腹。日本に帰る頃には・・・歩くのも大変なくらい太っているかも。

以上でしめて4ユーロ80セント(現在1ユーロ=140円前後)。学生は半額だったかな。時々「学生か?」と聞かれるが,一応「No」と答えている。

(追記)撮影した画像の中に食堂前のメニューがあった。学生は教員の半額以下で2ユーロ35セント,つまり330円くらいだ。驚異の低価格!
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10月19日の昼食

2005年10月19日 | Weblog
05年10月19日の昼食は学生食堂。4ユーロ80セント。

何を食べているのか,名前は全く分かりませーん。でもすこぶる美味。上にのせているベリーは北欧の名産の一つでもあり,凍らせていたものがちょうど溶けるくらいの按配の仕上がりで,これまたよし。

パンの方はどれも少し酸味があり,あまり得意ではない。また日本でも食べられないわけではないが,たぶんこちらでしか選んでは食べないと思うので,一つか二つは口に運ぶようにしている。
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初霜

2005年10月19日 | Weblog
10月初旬からフィンランドに来て,秋から冬への季節の移り変わりを初めて北欧で過ごしている。

来た頃にはそんなに寒いわけではなかったが,少しずつ秋がその姿を消し,かわって急速に冬が訪れているようだ。今朝は初霜が降りた。大学のキャンパスに落ちた枯れ葉は,少しだけ化粧をしていた。
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City Church

2005年10月16日 | Weblog
ユバスキュラ市内中心部にある教会。ホテルから歩いて1分くらいのところにある。プロテスタントの教会だったと思う。City Churchというくらいだから,その影響力の及ぶ範囲はユバスキュラ市内かその周辺地域くらいであり,そう広いものではないだろう。しかし,教会がその地域住民に与える力,その深さというのは,我々極東の人間が考える以上のものがあるようだ。ひとの存在そのもののよりどころであるのだ。

フィンランドのクリスマスの風俗については,下記URLにも少し記述がある。

http://www.moimoifinland.com/themes/christmas.html

さて,フィンランドとキリスト教というキーワードで考えると,「サンタクロース」が必ず出てくるだろう。だって,世界中の子どもたちにとって,クリスマスの一番大きな楽しみは,サンタさんが運んでくれるプレゼントだからね。

もしかしたら「何でフィンランド?」と思う人がいるかもしれない。実は,サンタクロースはフィンランド北部のロヴァニエミというところに住んでいるのだ。世界中の子どもたちがサンタさんにお礼の手紙を送ろうとしているのに,住所が分からないから送れないということになって,実は1961年,フィンランド郵政省がサンタクロースの正式な住所を発表したものなのだ(粋!)。今では毎年約45万通もの手紙が世界各国から届いているらしい。

ちなみにこのロヴァニエミはフィンランド北部,ラップランド州というところにある。ラップランド大学は,中学校高等学校の美術科教員を養成する大学の1つとして知られているということだ。今回の訪問では事前の予定に入っていないため行けないのが残念!
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ユバスキュラ市街の彫刻

2005年10月14日 | Weblog
ユバスキュラ市内の大通り(と思われるところ)に,ある日突如として現れた石の彫刻。

10月10日のブログにも書いたが,アートは社会と関わることが大切だ。昨年のオランダ・ベルギー・フランスの三国は強烈だったが,ヨーロッパではアートの力を感じることが多い。

親しい学生たちはさまざまな作品を制作している。これらの作品を,人の目に触れ,心を動かし,何らかの役に立つようにすること,それが社会と関わるということだ。

アーティストは,ただ制作をして満足しているわけではないだろう。自身の営みを人の目に触れるようにするという行為も,制作の一部だ。
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教員研修会

2005年10月14日 | Weblog
ユバスキュラ大学教育学部では,将来教員となる学生をどのように理解しどのように指導すればよいかを大学教員が学ぶ研修会が行われている。広島大でときどき開催するFD(Faculty Development)と,要は同じものだ。

今回観察した研修会のテーマはカウンセリングと社会構成主義関連の内容。8時30分から正午までという長丁場の研修である。基本的に自主参加であるが,若い教員から幹部教員まで幅広い層が参加していた。つい先日インタビューした教師養成学科長のオヨラ教授の姿も見える。写真左側の茶色ジャケットのカール髪の人である。後ろ姿で判別できるようになってしまった(^_^;)。

後で聞いてみると,だいたい月1回のペースで定期的にこのような会を開いているという。多忙を極める大学としては結構頻繁に行っていると思う。しかし,このような取り組みこそ,フィンランドの教員(将来教員になる学生)の質を高める大きな要因になっているはずだ。

目の前の学生の現実をふまえ,彼らをどのように理解し指導するべきかを大学教員が知ることの効果は,単に大学の授業をうまく進めるということに止まらない。それはそのまま,義務教育実践現場において,指導した学生が児童・生徒をどのように理解し指導するかにつながるだろう。大学において受けた授業のイメージは,学生にとっての一般化された授業のイメージ形成につながるからだ。

我々も自分の研究だけに追われるのではなく,高等教育の知見にたった授業の質を磨かなければならない。それが大学という高等「教育」機関の本務である。
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教科内容の総合的な取り扱い(技術工作/Aki Rasinen先生②/2)

2005年10月13日 | Weblog
(前回に続いてインタビューの内容,2/2)

○学生に自分で考えさせるような学習スタイル(自己創造型・問題解決型学習)やプロセス重視の学習スタイルについて

 ・1970年代から言われていることであるが実際にはそうはなっておらず,ユヴァスキュラ大学の方針で10年前くらいから力を入れてそのようにしている

 ・学部で明確にこうした学習スタイルを取り入れようと決めたわけではないが,そうしたやり方が広まっているのであれば,それはうれしいことである。

 ・教育学部での教育学の博士論文などの内容などをみても,以前のやり方を批判し,こうしたやり方に従うものが多い

 ・大学でこうした学習スタイルを学んだことは,自分が実際に子どもたちに教えるときにも,そうした学習スタイルが取れるように支援することにつながると思う。このへんのことは,教育学では理論的な視点から解明していると思う。

 ・今日,学生たちが取り組んでいた課題にしても,それが完成してもそれ自体が実際に役に立つというものではない。しかし,その学びのプロセスが重要である。結果も大切であるが,それ以上にプロセスを大切にしている。

 ・自分で考えさせる学習を支援していくことはたいへんなことである。失敗もあり,学習者の方がどのようにしたらいいかわからなくなることもあり,落胆するが,そこで動機を維持したり高めることが重要である。教員として,不確実な状況下にあっても物事に辛抱強く取り組める人を育成したい。そのことが,生徒が同じような状況下にあるとき,生徒に寄り添った対応(単に情報を注ぐのではなく,一緒になって考える)ができることにつながるであろう。

○技術教育の意味
 ・技術(手の技,道具や機械の扱い方)を教えているのだが,決してそれだけではない(それだけでもそれ相応の意味はあるのだが)。技術教育を通して,思考方法や考え方も身に付けさせようとしている(フィンランド語で「理解する」の語源をたどると「手」と関係する点は興味深い)。

 ・「つくる」ということを3つのレベルで考えてもよい。①示されたそのままをつくる,②応用してつくる,③自分で創造する。
 
[インタビュアーとしての感想]
従来の授業では教員が作ったものと同じものを作って技術を習得していたが,現在は「必ず2つの動きが起こる装置を作る」という指導のポイントを押さえつつ,自分で創るものを考え工夫できるようにしている。プロジェクトのテーマをふまえて,制作は他の科目で学んだこととどう関係するのか,何歳くらいの子どもに適用できるか,安全面の配慮事項や評価をどうするかなどを考えさせる方法を導入しているために,科目の学習を教育現場の視点で行うことが可能になっている。このようにして学習が有意なものとして意識される意味は大きい。また,どのように自分自身が判断するかが尊重される過程重視の授業では,信頼と安心に満ちた表情がすべての受講者に観察できた。支持的・受容的な風土の中で行われる学習を通して醸成される教師の持つ雰囲気は,得難い財産となるだろうと思われた。
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教科内容の総合的な取り扱い(技術工作/Aki Rasinen先生①/2)

2005年10月13日 | Weblog
フィンランドの教員養成教育の特徴の一つとして,「教科内容の総合的な取り扱い」が挙げられる。

前回アップしたクランク工作の授業の時のことだが,授業者であるAki先生だけでなく,技術教育講座に所属するその他の先生も交えてインタビューすることができた。フィンランドの教員養成,とりわけ技術教育分野の教員養成に関する基本的な考え方を知ることができるだろう。

●面談者:技術教育 アキ・ラシネン(Aki Rasinen)上級講師, ヨウコ・カントラ(Jouko Kantola)上級講師,ティーモ・リッサネン(Timo Rissanen)講師

●内 容:技術教育について
○大学での技術教育の進め方
 ・学生グループの中で,ある学生はドリル技術を特に習得し,他の学生は別の技術を習得するようにしておいて,勉強した者が他の人に伝えるようにしている。お互いに学びあい,教えあうようにしている。

 ・まずは技術学習を行い,次にプロジェクト学習に入る。2人もしくは3人のグループを作って装置をつくる。今やっているプロジェクトは,水力を使って,必ず2つの動きが起こる装置を作るというものである。この課題の中では他の科目で学んだことも関係してくる(例えば物理学であるとか)。使う材料はスチールで,大きさは靴箱までのものとしている。

 ・従来の学習方法は,先生が作ったものと同じものを作りなさいというものであったが,現在の学習方法は,自分で創り出させるようにしている。その時には,プロジェクトのテーマ,他の科目で学んだこととどう関係するのか,何歳くらいの子どもに適用できるか,使用する材料,必要な技術,安全面の配慮事項,評価をどうするかなども考えさせている。テーマを決め,問題解決(課題達成)に到るが,問題解決の方法は必ずしも1つとは限らない。なぜそのような問題解決に到ったのかそのプロセスを考えさせることが重要であると考えている。

 ・この授業の受講学生は,小学校教員志望者であるが,1つの「水」というテーマが例えば,美術から,理科から,あるいは工作からどのように扱えるか考えさせることは重要なことである(総合的に学習を進めることにつながる)。

(本日は取りあえずここまで。続く)
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クランク工作

2005年10月13日 | Weblog
指導をしているのはDr.Aki Rasinen(アキ・ラシネン)先生。技術教育の先生だ。ちょっと見たところ,ショーン・コネリー(ジェームズ・ボンド)のようないい男。指導されている学生は小学校課程の学生で,内容的には日本で言えば小学校の工作である。

水の流れとクランクを利用した機械工作にチャレンジしている。日本の工作教育のように,学生はクランク部分を確実に作成しつつ,それで終わらせない。クランクに自分の好きな形をくっつけて,個性をアピール。金属を打ち出してつくった魚が先についているのが見えるかな。これが上下運動するのである。

何より驚いたのは,教室の中の施設や道具の充実ぶり。アキ先生の後ろにも見えるだろうが,とにかく圧倒される。日常的にこのような施設や道具で製作をすることができるというのは,とても幸せなことだ。
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陸上スキー

2005年10月12日 | Weblog
写真のようにスキーをしている人を時々見かける。決して珍しいわけではない。写真にはないが,スキーをはかずに,ストックを両手に持って歩いている人は結構見かける。

北欧らしいといえばそうなのだろう。しかしフィンランド特有のものがどうかは分からない。聞くところによると,ただ単に歩いているよりも,ストックを持って歩いている方が消費カロリーが多く,運動になるからいいのだとか。

ストックを両手に持っている人の中には,おじいちゃんおばあちゃんも多く,さしずめ,日本国内の「乳母車おばあちゃん」ってところか。結構,歩みの支えになっている模様でもある。

正面から撮影すれば表情も分かって一番いいのだけれど,これは通り過ぎざまのoneshot。次は正面から撮影できるか?
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男性用トイレ

2005年10月11日 | Weblog
食事中であれば最初に陳謝m(_ _)m。

これは男性用トイレの中の1ショット。見ての通り,右側が個室。では左側は?これが実は,男性用小便器なのであーる。日本でも,またその他の国でも見たことがない。と言っても,行ったことのあるのはフィンランドを除けば,アメリカ,韓国,オランダ,ベルギー,フランスの5カ国だけだが。

ステンレスでできた,横方向に長いスペースで用をたすようになっている。最初,いったいこれは何だろうという疑問がわき,「小便器か?」と考えた。しかし,結構高い位置にあったりするので,「もし」違っていたら・・・本当は手洗いなのに小便器だと信じ込んで使っていて,もしこの国の人が入ってきて私と目があったら・・・と思うと,なかなか使うことは(^_^;)できなかった。

結局,通訳のヒルボーさんに尋ねたところ小便器で間違いないと分かり,一安心。この写真を見た男性諸君は,フィンランドに行っても,どうぞ安心してお使い遊ばせ。
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Helena Rasku-Puttonen学部長及びEmma Kostiainen副学科長との昼食

2005年10月10日 | Weblog
昼食の時間として12時から14時までの時間を準備してくれて,Puttonen(プットネン)教育学部長とKostiainen(コスティアイネン)教員養成学科副学科長が昼食に招待してくれた。お二人とも女性である。食事は,煉瓦造りの大学の教員食堂で,好きなものを自分で取っていく。先にPuttonen学部長が先導しながら,料理の取り方を教えてくれた。

副学科長が1時間で途中退出してからは,Puttonen学部長が目の前でいろいろと話をしてくれる。結局2時間をフルに使い,フィンランド全体やユバスキュラ大学での教員養成のシステム,歴史など,さまざまなことを尋ねることが出来た。

教育学部では我々二人の訪問を教授会等で全学部的に周知してくれているらしく,授業への訪問等,十分に親切な対応を期待できそうである。心から感謝したい。

写真は,C棟ロビー近くで開催されている,80歳のご婦人の絵画展。通路に写真のように絵を展示し,即売もやっている。自転車ばあちゃんだけでなく,このように一人一人が生き生きと自分の活動を行っている様子が興味深い。学内には,若い学生だけでなく,年配の人も数多く見かける。本当に開かれているとは,このような状態をいうのだろう。

このような様子を見ると,アートには力があることが分かる。アートは社会と関わることによって,自らの価値を確かめることができる。
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教員養成学科長Jorma Ojala教授へのインタビュー

2005年10月10日 | Weblog
最初のインタビューはJorma Ojala(ヨルマ・オヤラ)先生。Elisa(Heimovaara)さんの部屋のすぐそばにある研究室に入ると,入ってすぐにこの人だと分かった。日本国内でフィンランド商務部の発行する『SISU』の教育特集記事で顔を知っていたのだが,『SISU』で見たよりももっと髪が短く少し印象が違う。机には,その『SISU』が置かれていた。日本から送られてきたのだろう。私がこのような離れた国に来ることと合わせ,今日の地球の狭さとそれを可能にする情報の速さを感じる。

インタビューの目的は,義務教育世界一という評価を得ることのできた最大の要因,フィンランドの教師の力量の高さの秘密を探ることだった。いくつか印象的だったことを簡単にメモしよう。

○教師の仕事をするためには「教育理論」が大切。昔はフィンランドでも,教師になるために教育内容の実践ばかりをやっていだ。

○以前は違ったが,現在のフィンランドの国家カリキュラムは最低限のみを示している。今は教師が責任を持って子どもたちの教育の内容や方法を決めており,それを可能にしたのは,教師に教育学的な背景があるから。

○学生が卒業のために論文を書くことは,理論の勉強を進めるために非常に重要。

○学生は,教育学の勉強と教科内容の勉強とを併行して行っている。そのことで教科内容の学習が深まり,教科内容の勉強をするだけだった昔より,成果が高くなっている。どのように教えようかと考えながら学習できるからだ。昔は,学習した内容をすぐに忘れる学生が多かった。

○フィンランドの大学では,高校生の卒業試験成績のTOP10%の成績の学生が教育学部に入学してくる。

インタビューは1時間の予定を大幅に超過し,1時間50分という時間を割いて頂いた。更に,質問があったらまた次の機会にインタビューをしても良いとの言葉で,再度Elisaさんに日程調整をお願いすることにした。

写真は,一番出入りすることの多い,C棟のロビー。フィンランドの誇るアールトのデザインによる建物だ。
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