ホームレス歌人公田耕一の短歌からー
・柔らかい時計）を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ
・水葬に物語などあるならばわれの最期は水葬で良し
・鍵持たぬ生活に慣れ年を越す今さら何を脱ぎ棄（す）てたのか
・パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる
・日産をリストラになり流れ来たるブラジル人と隣りて眠る
・親不孝通りと言へど親もなく親にもなれずただ立ち尽くす
松倉米吉歌集から（「松下竜一全集」より）ー
・宵深き街の辺（ほとり）にうづくまり
ほろほろとパンを食みにけるかも
・かなしもよともに死なめと言ひてよる
妹にかすかに白粉にほう
・泥道を囚人三人過ぎければ
足跡踏みて子等ののしれり
・浪吉は吾の体を警察にすがらむと行きぬ
なぜに自ら命を絶ちえぬ
■『16分に1人が自殺、11年連続3万人超、自殺か餓死か路上死か最悪の三択せまる日本社会
』というブログ記事はー「ここ」