詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

「北方から来た交易民」佐々木史郎(NHKブック)読了

2008年04月15日 | 歴史
昨日途中からNHK「四神記」の印象では、満州・沿海州はもっともっと重視されるべきなのかもしれない。

女真族・満州族は、13世紀・17世紀には金・清という中国を支配する二大王朝を作ったし、その原動力となったのは、高句麗・百済・半島南部のミナマ等の諸国の支配層となった騎馬民族的な氏族だったろうと思う。

そして、古代日本の支配層の大半は、一国がほとんど日本列島へと引っ越してきた百済や半島南部諸国の人々だったし、中部関東以北は支配層の半分が渡来してきた高句麗と新羅系の人々だったのだから。

モンゴル軍の樺太遠征もまた、この国の先住民のアイヌ民族成立の原因となったのではと思う。縄文時代以来の沖縄から北海道・樺太・沿海州への日本海交易路が分断されて、海洋交易に従事していた人々がアイヌ民族成立に関与したのではと思う。

先日読んだ「デルス・ウザラ」にも、従来交易に従事していたアムール川沿いの民族の末裔が、主人公の属するナナイ民族等だと書かれていた。宗教的には、木を削ってのヌサ(御幣ー神の使いの鳥だと思う)を作って自然に捧げる等・・とてもアイヌ民族や古代日本人に似ている印象だった。

詩についてー

2008年04月14日 | 政治
明治以降、正岡子規が短歌・俳句を改革し、それに続いて、石川啄木が短歌・詩を改革したのではと思う。

詩についてもまた、四つの要素で考えるべきなのかもしれない。

それは、①風土性(過去遺産)の継承や復権 ②異質なもの同志の新しい組み合わせ ③意図的な言葉の質的変換や使用方法の変換 ④シュールリアリズムで試みられた自動筆記のような新しい方法や他の分野との組み合わせ等・・

そして、なによりも真っ先に必要ものは、新しい世界観なのかもしれない。その点で特筆すべきなのは、宇宙の秘密に迫ろうとした宮沢賢治ではなかったろうか?


クマンバチ

2008年04月14日 | 日記
山旅の途中
クマンバチを二匹見つけた
墜落寸前のずんぐりむっくりした
おいらとあんたそっくりのクマンバチ

クマンバチを見るのは
もう何年ぶりだろう・・

北海道では
土手カボチャというと
がつきものだった
金色の花粉にまみれて
暴走族よりも恐ろしげだったクマンバチ

北海道のカボチャの味は
いまではもう
よく覚えていないのに
クマンバチの羽音は
いまでも耳の奥にありありと



悩み多き者よ(2)

2008年04月13日 | 日記
悩み多き者よ
ほとんどの誰もが
人生を見失ってしまうのは何故なのか

悩み多き者よ
けれど それが
人生というものの秘密なのかもしれない

人生には
正解というものがない
誤答だらけの人生が
正しいということもある

悩み多き者よ
向き合う現実に
正直であるしかない

そぼ降る雨の中ー5・6時間の山旅だった

2008年04月13日 | 日記
まるで思い出みたいな
桜が散ってる最中だった
仏法僧やカッコウやカジカ蛙には
まだ少し早かったみたい

猿の鳴き声と
ウグイスの声を背にしての
寝れねずみの山旅だった

途中の神社で雨宿り
窓を開けて寝そべってると
桜の花びらが
一枚 また一枚
顔の上を
ふんわりふんわりと

坂本竜馬とぼくとの類似点

2008年04月13日 | 日記
混ぜご飯と酒と女性が好きな点と、法螺が多い点かもしれない。
登山の前には混ぜご飯を炊く。おかずが要らないし、おにぎりにも最適。塩分補給にも。

ふんぞり返った人間、特に役人が嫌いな点もかも。
物価高騰の原因も官僚独裁政治のせいだと思う
時間がないので、天木直人さんのブログから一部をコピーさせてもらうことに。
 
《私は4日のブログで、小麦価格が高騰した理由の一つとして、小麦を政府が輸入していること、それを政府が民間企業に小売している事、その民間への小売価格を政府が30%も値上した事、について、新聞ではじめて知った、と書いた。

今度はバターである。12日の読売新聞は、農林水産省が所管する独立行政法人である「農畜産業振興機構」なる組織が、11日、国内バターの不足に対応するために、バターの輸入を例年より半年程度前倒しすると発表した、と報じていた。

この報道を見て私は二つの大きな疑問を抱いた。なぜバターが国家貿易でなくてはならないのか。それはバターなどの乳製品の輸入が、ウルグアイラウンド(関税・貿易一般協定の多角的交渉)で、一定量の輸入を義務付けられているからだ。

しかし、輸入割り当てになっているからといって、それを直ちに国家貿易に結びつける必然性はない。ましてや独立行政法人などという天下り法人に、その仕事をマル投げする必然性はない。

小麦の時もそうであるが、国が一元的に輸入し、それを業者に小売するという制度そのものが、民営化改革に反するのではないか。天下り行政の弊害の典型ではないのか。それが小売価格を割高にしているのではないのか。》

「木の文化を探る」小原二郎(日本放送出版協会)読了

2008年04月11日 | 日記
前半はすごい内容で、仏像・木造建築に使われている木の種類による日本の古代史解明となっている。

とりわけ共感したのはー「地球に優しく」という言葉の欺瞞性についてだ。この言葉は、欧米流の自然収奪の思想が原因なのではと思う。 この言葉の背景には、人間だけがこの地球の主人公であり、地球・自然を従属者の地位に不当におとしめる欧米流の思想がある。

けれども過去でも現在でも、実際は全くその逆であり、私たちは母なる地球によって生かされているし、あまりにも思い上がってしまって、地球を滅ぼしつつあるたちの悪い寄生虫のような存在だ。地球・自然のからの今までの膨大な恩を忘れているのではないかと思う。そして、そのような素晴らしい伝統文化を放棄する民族は滅ぶしかない存在だと思う。

毎日頭にくることばかりでないかい

2008年04月10日 | Weblog
政府・与党政治家・経済専門家・企業官僚の景気上昇の嘘を見透かすように、去年倒産した会社の数はここ7年間で最高を記録したという。大半が生活苦による自殺者の数も、ここ十年間3万人を超え続けてる。毎日100人近い人たちが、生活できなくて、どうしようもなくて、自分の命を絶っている。過労死やサービス残業や、未来を失った人々の犯罪を加えると恐ろしい数の人々が死へと追いやられている日本国。

こんな状態なのに、さらに重税を負わそうとするこの国の支配者層や富裕層。増税したってって、ガソリン暫定税率を元に戻したってどうせ、官僚や天下りたちのコンパニオン嬢をはべらせての十万円近くの豪華旅行やゴルフ代や接待費やマッサージチェアに消えてしまうだけのことだべ。

「松本竜一全集20記憶の闇」(河出書房新社)読了

2008年04月09日 | 日記
冤罪がどういうものかを知るには最適の本だと感じた。
「We Shall Overcome」よりー

The Truth shall meke us free,truth shall make us free
The truth shall make us free some day
Oh deep in my heart,Ido believe
That we shall obercome some day
(真実はわれわれを解放するだろう
 真実はわれわれを解放するだろう
 真実は、いつか、われわれを解放するだろう
 おお、魂の底深く、私は信じている
 われわれは、いつか、必ず勝つだろうと)

《職業的犯罪者は自他ともに「悪」をなしているとしてなすだろう。だが、制度に保護され、委任された特権を行使しつつ、職業として「正義」をなしている風を装って、人権を蹂躙する者は、それら狭義の犯罪者よりはるかに悪質であり、犯罪的である。》(「記憶の闇」解説より)

これは、警察・検察・裁判所だけではなく、他の官僚組織や、政府や行政、企業官僚やマスコミにもあてはまるこの国の弊害ではないかと思う。
法治国家なのだから、憲法に保障された人権を蹂躙する者はたとえ誰であろうと、その罪を問われ責任を追及されなければならないと思う。

いとしい人よ

2008年04月09日 | 日記
いとしい人よ
ぼくのテレビは いよいよ
寒さのせいか
歪みがひどくなる
故郷を吹き荒れる
吹雪のニュースを見るたびに

きみと初めて
分け合って飲んだ瓶のコーラは
どの店でも
いつも売り切れ

ぼくらが見上げた
あのポプラの樹も そろそろ
春の嵐に
いっぱいの木の葉を
ひるがえしている頃だろうか




強風だったので久し振りに読書ーマヤコフスキーの詩がよかった

2008年04月08日 | 日記
声をかぎりに

ぼくの詩はとどく
  幾世紀もの山なみを越え
詩人たちや政府の
  頭をいくつも越えて

ぼくの詩はとどく
  だが その詩は
色恋を求める矢のように
  とどくのではなく
すり減った硬貨が古銭集めの手に落ちるように
  とどくのではなく
死に絶えた星たちの光りがとどくのとも違う

ぼくの詩は 力強く
  歳月の魂を突き抜けて
現れるだろう 重たく
  ごつごつとして はっきりと

遠くローマの奴隷たちの
  作った水道が
ぼくらの時代にまで
  やって来たように


今日読んだ本はー
「デルス・ウザラ」アルセイエフ(小学館)ー映画もよかったけど原作もなかなか。北海道と動植物が似ているので親近感が。
「花の神話」秦寛博ーイラストは少女向きだけど、内容はかなり高度だった。
「日本とは何かということ」司馬遼太郎・山折哲雄ー宗教について様々な視点から
「パステルナーク」前木祥子(清水書院)ーこの本が最も面白かった。友人だったマヤコフスキーの詩がよかった。

学校の教科書から夏目漱石が消えてしまうのだとか

2008年04月07日 | 日記
戦前の作家で、読んでみて最も面白いかったのが、夏目漱石と正岡子規だった。百年も昔と感じさせない読みやすさと感性だと思う。

数日前のテレビでも、現在もっとも有名な朗読させることで有名な教育家も、子供たちに「坊ちゃん」を丸まる一冊音読させると、みんなとても満足していると語っていた。

漱石と子規の文章は、口語日本文の創始者だけあって、現在でもとてもわかりやすい上に、現代作家よりもはるかに面白い。時代への批評眼がまるで違っている。
詩人の石川啄木もまた、彼らのような存在だったのではと思う。


    飛行機    石川啄木(1911)

見よ 今日も かの蒼穹に
飛行機の高く飛べるを

給仕づとめの少年が
たまの非番の日曜日
肺病やみの母親と
たった二人の家にいて
ひとりせっせと
リーダーの独学をする眼の疲れ

見よ 今日も かの蒼穹に
飛行機の高く飛べるを

史上稀な悪法の中の悪法!「後期高齢者医療制度」

2008年04月05日 | 政治
与党の強行採決で、四月から始まった「後期高齢者医療制度」は、日本人の誰をも幸せにしない悪法中の悪法だと思う。

従来、扶養家族で無料だった多くの高齢者の年金から天引きし・・さらには、月六千円という限度額のせいで、従来のような医療も受けなれなくなるうえに、介護保険を足すと月一万円以上の負担になるとか。それを月数万円という年金額しかもらえない高齢者から強奪するのだという。なんという吸血鬼みたいな国・与党政治家・官僚なのか!

さらに、払えなくなったら、保険証を没収するのだとか。血も涙も無い上に、憲法違反だと思う。
日本人は正義感をいったいどこへ置き忘れてきたんだろうか?