かぁちゃんとぺこちゃん、ほとんど時を同じくして一人は近所に、一人は我が家に引越しをして来た二人。
私達家族四人の生活は、寝食の時間を始め徐々に、あるいは突然、随分と変わってしまった。幼い頃から少し変わった家族の中で育った私は、ごく普通の家族に憧れて、もちろん憧れどおりになんてならないけれど、でも「自分の家族」はとても大切で、その中には自分の親でさえ入れたくなかった。かなり意固地だけど。(あ、誤解を招くような言い方をしているかもしれないけれど、私の性格上、それぞれがかなり個人主義ではあるし、子供達が大きくなってからようやく形になったって感じ)幸い夕食は週の半分は共にする事ができていたので、その時間だけは時には考え方の相違から口喧嘩に発展する事はあっても、大いに食べ大いに喋り・・・そんな幸せな夕餉の時を持てていた。
ところが、その夕食の時が徐々に持てなくなってしまった。私は給食のおばさんみたいに作る人で、食べる人の顔が見えなくなっていった。夕食のテーブルからは一人減り、二人減り。かぁちゃんにここまで手がかかるようになる前はぺこちゃんと二人っきり。かみ合わない会話とかみ合わない時間。その頃が多分、一番きつかったかな・・・。
ただ、人は慣れる。全ての事が徐々に当然になって行く。過去に当たり前だった事は上手い具合に忘れて行く。そして新しい当たり前が出来てゆく。
近年は午前四時過ぎに背の君が「おはよう!」と起きて来て、私が「おやすみ。」と寝室に入るという、ものの見事にすれ違い夫婦なのだが、そんな事もいつしか慣れてしまって、お互いに相手の欠点にむっとする暇もないのでかえって平穏無事なのかもな・・・と無理に納得する事も出来てしまう。
そうしないと、そんなふうに思うようにしていかないと自分自身が壊れてしまう。それは既に経験済みなので、ある意味逃げているのかもしれないけれど、それもいつしか当たり前になっている。・・・これって決して良い事じゃないなとは思うけれど、悩んだり思うようにいかなくて歯噛みするのにも疲れた。
今の一番の悩みは?と誰かに聞かれたら、かぁちゃんの事でもぺこちゃんの事でもなく、切りすぎてしまった前髪の事だって即座に答える。
・・・「前髪太郎」って言うな、背の君!父親にこっそり「おかんのあれはどうしたんだ?聞くと怒ると思って聞いてないけどさ。」って聞くな!私は今激しく落ち込んでいるのだ。眠い目で夜中に前髪を切ってしまったのがそもそも間違いだったんだ。あ~~・・・(涙)
少なくとも「その前髪どうしたんだ~?」って笑わないから、かぁちゃんやぺこちゃんがこの時ばかりは好きになる(苦笑)
かぁちゃんが隣人になって、また新しい当たり前が出来ていくのだろうが、そこに「家族」のエッセンスが少しだけど加わって行く予感がある。
毎日なんて贅沢は言わない。せめて数ヶ月に一度くらいは「家族」の夕食を取り戻したい。何より、私自身も取り戻したい。なるべく早く。
私達家族四人の生活は、寝食の時間を始め徐々に、あるいは突然、随分と変わってしまった。幼い頃から少し変わった家族の中で育った私は、ごく普通の家族に憧れて、もちろん憧れどおりになんてならないけれど、でも「自分の家族」はとても大切で、その中には自分の親でさえ入れたくなかった。かなり意固地だけど。(あ、誤解を招くような言い方をしているかもしれないけれど、私の性格上、それぞれがかなり個人主義ではあるし、子供達が大きくなってからようやく形になったって感じ)幸い夕食は週の半分は共にする事ができていたので、その時間だけは時には考え方の相違から口喧嘩に発展する事はあっても、大いに食べ大いに喋り・・・そんな幸せな夕餉の時を持てていた。
ところが、その夕食の時が徐々に持てなくなってしまった。私は給食のおばさんみたいに作る人で、食べる人の顔が見えなくなっていった。夕食のテーブルからは一人減り、二人減り。かぁちゃんにここまで手がかかるようになる前はぺこちゃんと二人っきり。かみ合わない会話とかみ合わない時間。その頃が多分、一番きつかったかな・・・。
ただ、人は慣れる。全ての事が徐々に当然になって行く。過去に当たり前だった事は上手い具合に忘れて行く。そして新しい当たり前が出来てゆく。
近年は午前四時過ぎに背の君が「おはよう!」と起きて来て、私が「おやすみ。」と寝室に入るという、ものの見事にすれ違い夫婦なのだが、そんな事もいつしか慣れてしまって、お互いに相手の欠点にむっとする暇もないのでかえって平穏無事なのかもな・・・と無理に納得する事も出来てしまう。
そうしないと、そんなふうに思うようにしていかないと自分自身が壊れてしまう。それは既に経験済みなので、ある意味逃げているのかもしれないけれど、それもいつしか当たり前になっている。・・・これって決して良い事じゃないなとは思うけれど、悩んだり思うようにいかなくて歯噛みするのにも疲れた。
今の一番の悩みは?と誰かに聞かれたら、かぁちゃんの事でもぺこちゃんの事でもなく、切りすぎてしまった前髪の事だって即座に答える。
・・・「前髪太郎」って言うな、背の君!父親にこっそり「おかんのあれはどうしたんだ?聞くと怒ると思って聞いてないけどさ。」って聞くな!私は今激しく落ち込んでいるのだ。眠い目で夜中に前髪を切ってしまったのがそもそも間違いだったんだ。あ~~・・・(涙)
少なくとも「その前髪どうしたんだ~?」って笑わないから、かぁちゃんやぺこちゃんがこの時ばかりは好きになる(苦笑)
かぁちゃんが隣人になって、また新しい当たり前が出来ていくのだろうが、そこに「家族」のエッセンスが少しだけど加わって行く予感がある。
毎日なんて贅沢は言わない。せめて数ヶ月に一度くらいは「家族」の夕食を取り戻したい。何より、私自身も取り戻したい。なるべく早く。