プリムス№71というストーブはとても人気のあったモデルで、
1900年初頭~70年代にかけて長く製造された定番ストーブであります。
ですから、そういうモデルにつきもののモデルチェンジやバージョン違いが存在し、一口に№71といっても結構見た目や造りが違います。
最も初期のモデルはものすごくシンプルな形。
おそらく1900~10年代のモデル
この頃は、アウトドアでの使用というよりは、
テーブルで料理を保温したり、ベッドわきに置いて飲み物を温めたり、
又は医療用の消毒用になどアルコールランプのような使い方をされていたようで、
ゴトクも、火力調整用のスピンドルも持ちません。
その代わり火が付いたままでも持ち運びしやすいように取っ手が付いております。
ですが普通は№71といってすぐに思い浮かべるのは、
一番有名なこのオールインワンのケースに入った後期のこのモデル.
「№71L」(ケース入りはモデル名の末尾にLが付きます)
この頃になるとタンクが厚みを増し容量も増え全高も高くなってきております。
(ただし最後までクリーニングニードルは装備せず)
このLは1930年代から最後まで製造されるほどのヒット商品となりましたが、
それゆえか、さらに別モデルも同時に発売されました。
たとえば(当時)クッカーで有名なブランドSIGGと組んだ(?)このモデル。
№71 TOURIST(ツーリスト)
現在はボトルメーカーとして有名なSIGGですが、
かつてはSVEA123やコールマン・ピーク1用の専用クッカーを製造しておりました。
このモデルは収納性を高めるためか、
初期モデルの様な薄手のタンクで全高を控えております。
ちなみに英軍用ストーブにクッカー№7というものがあるのですが、
それがまたこのプリムス№71にそっくりなんですよ。
(ただし、№7はクリーニングニードル装備)
左がプリムス№71、右がクッカー№7
だから時折、№7のケースで中身が№71というのも見たことがあります。
さて、実は今回又別バージョンの№71が入荷したのです。
PRIMUS №71 E クッカーセット
とはいえ、これは以前こちらにてご紹介のモデルなわけですが、
実は数トーブ本体が少しだけ違う。
つまり通常のトップのチューリップ部分は、
周囲にシンプルに空気穴が開いているだけなのですが、
このモデルは、その空気穴の大きさをワンタッチで調整できるのです。
つまりこういう感じ。
大 (通常使用時)
小 (吸気を絞りたいとき)
なぜこういう仕組みなの?
実はGIストーブなども同様にこの部分が二重構造となっており、
その気になれば空気穴の大きさを調整することができます。
ですがここは普通まず触らない部分であります。
(空燃比異常時による赤火解消のためなどで少しいじることはあります)
そもそも吸気を絞りたい状況って酸素が過剰にある状況でしょ?
そんな状況ある?
高地に行き逆に酸素が薄くなる状況ならあるでしょうけどね。
じゃあ、結局吸気を減らし火力を落としたいとき?
でも、それなら普通にすぴんどるでバルブを絞ればいいんでない?
そんなわけで、いろいろ考えましたがいまいちよく分からない。
(=^^=)ゞ
でもまあ、何はともあれ手の込んだシステムなわけで、
こういう風に凝った造りということは…
1937年製造の戦前の製品でありました。
(製造年記号はこちらを参照)
そういうわけで、早速この吸気調整を試してみたいので火をつけよう!
とはいえ、現状見ためは一応きれいだけれど、
やはり一度分解してすっきり奇麗にしてからの方が良いね。
というわけで分解清掃の後、ひん曲がっていたスピンドルもこの要領で修正。
で、サクサクと組付ければいいのですが、
ウイックの先端が炭化してしまっているので新しく新調することに。
そこでどうせならと、いつものウイック製作方法ではなく、
今回新たに思いついた方法でウイックを装着することにしました。
用意したのは綿の編紐。
良くランプの芯とかにも使われるタイプで、安価で入手しやすいのです。
この中に銅線を折り曲げ挿入すれば、
いままでよりも簡単に、短時間でウイックができるのです。
(この時ピジョンのレストアした際に思いつきました。)
で、あっという間にウイック完成!
うん、思った通り作成も挿入も簡単で、
タンクへの組付けもめちゃくちゃ楽であっという間!
これでちゃんと燃えてくれればいうことなしですね♪
そういうわけで早速テスト。
よし大丈夫!
燃料供給に不足がないか心配でしたが、そういうこともなく順調に燃え続けます。
よし、今後自分のストーブはこの方法でやっつけていくか…
というわけで、炎が安定したころを見計らって例の空気窓をいじってみます。
すると…
なるほど思った通り火力に差が出てきますが、
それは単に強火弱火という感じではなく、
燃調が変わったゆえの、正常燃焼と赤火という風に見えてしまう。
ということは、やはり使用状況による空燃比調整用?
いやいやいや…
それはどう考えてもやりすぎでしょう?
だからおそらくは、
スピンドルを絞って弱火調整した際に、
空気も抑え安定した弱火を得るための補助機構なのではないかと…
こんな感じ?
というわけで、どなたか本当の意味をご存知の方お教えいただければ、
これ幸いなのであります。
(*^人^*)
プリムス№71(吸気調整?・簡単ウイック試作) ~PRMUS №71(37s)~
1900年初頭~70年代にかけて長く製造された定番ストーブであります。
ですから、そういうモデルにつきもののモデルチェンジやバージョン違いが存在し、一口に№71といっても結構見た目や造りが違います。
最も初期のモデルはものすごくシンプルな形。
おそらく1900~10年代のモデル
この頃は、アウトドアでの使用というよりは、
テーブルで料理を保温したり、ベッドわきに置いて飲み物を温めたり、
又は医療用の消毒用になどアルコールランプのような使い方をされていたようで、
ゴトクも、火力調整用のスピンドルも持ちません。
その代わり火が付いたままでも持ち運びしやすいように取っ手が付いております。
ですが普通は№71といってすぐに思い浮かべるのは、
一番有名なこのオールインワンのケースに入った後期のこのモデル.
「№71L」(ケース入りはモデル名の末尾にLが付きます)
この頃になるとタンクが厚みを増し容量も増え全高も高くなってきております。
(ただし最後までクリーニングニードルは装備せず)
このLは1930年代から最後まで製造されるほどのヒット商品となりましたが、
それゆえか、さらに別モデルも同時に発売されました。
たとえば(当時)クッカーで有名なブランドSIGGと組んだ(?)このモデル。
№71 TOURIST(ツーリスト)
現在はボトルメーカーとして有名なSIGGですが、
かつてはSVEA123やコールマン・ピーク1用の専用クッカーを製造しておりました。
このモデルは収納性を高めるためか、
初期モデルの様な薄手のタンクで全高を控えております。
ちなみに英軍用ストーブにクッカー№7というものがあるのですが、
それがまたこのプリムス№71にそっくりなんですよ。
(ただし、№7はクリーニングニードル装備)
左がプリムス№71、右がクッカー№7
だから時折、№7のケースで中身が№71というのも見たことがあります。
さて、実は今回又別バージョンの№71が入荷したのです。
PRIMUS №71 E クッカーセット
とはいえ、これは以前こちらにてご紹介のモデルなわけですが、
実は数トーブ本体が少しだけ違う。
つまり通常のトップのチューリップ部分は、
周囲にシンプルに空気穴が開いているだけなのですが、
このモデルは、その空気穴の大きさをワンタッチで調整できるのです。
つまりこういう感じ。
大 (通常使用時)
小 (吸気を絞りたいとき)
なぜこういう仕組みなの?
実はGIストーブなども同様にこの部分が二重構造となっており、
その気になれば空気穴の大きさを調整することができます。
ですがここは普通まず触らない部分であります。
(空燃比異常時による赤火解消のためなどで少しいじることはあります)
そもそも吸気を絞りたい状況って酸素が過剰にある状況でしょ?
そんな状況ある?
高地に行き逆に酸素が薄くなる状況ならあるでしょうけどね。
じゃあ、結局吸気を減らし火力を落としたいとき?
でも、それなら普通にすぴんどるでバルブを絞ればいいんでない?
そんなわけで、いろいろ考えましたがいまいちよく分からない。
(=^^=)ゞ
でもまあ、何はともあれ手の込んだシステムなわけで、
こういう風に凝った造りということは…
1937年製造の戦前の製品でありました。
(製造年記号はこちらを参照)
そういうわけで、早速この吸気調整を試してみたいので火をつけよう!
とはいえ、現状見ためは一応きれいだけれど、
やはり一度分解してすっきり奇麗にしてからの方が良いね。
というわけで分解清掃の後、ひん曲がっていたスピンドルもこの要領で修正。
で、サクサクと組付ければいいのですが、
ウイックの先端が炭化してしまっているので新しく新調することに。
そこでどうせならと、いつものウイック製作方法ではなく、
今回新たに思いついた方法でウイックを装着することにしました。
用意したのは綿の編紐。
良くランプの芯とかにも使われるタイプで、安価で入手しやすいのです。
この中に銅線を折り曲げ挿入すれば、
いままでよりも簡単に、短時間でウイックができるのです。
(この時ピジョンのレストアした際に思いつきました。)
で、あっという間にウイック完成!
うん、思った通り作成も挿入も簡単で、
タンクへの組付けもめちゃくちゃ楽であっという間!
これでちゃんと燃えてくれればいうことなしですね♪
そういうわけで早速テスト。
よし大丈夫!
燃料供給に不足がないか心配でしたが、そういうこともなく順調に燃え続けます。
よし、今後自分のストーブはこの方法でやっつけていくか…
というわけで、炎が安定したころを見計らって例の空気窓をいじってみます。
すると…
なるほど思った通り火力に差が出てきますが、
それは単に強火弱火という感じではなく、
燃調が変わったゆえの、正常燃焼と赤火という風に見えてしまう。
ということは、やはり使用状況による空燃比調整用?
いやいやいや…
それはどう考えてもやりすぎでしょう?
だからおそらくは、
スピンドルを絞って弱火調整した際に、
空気も抑え安定した弱火を得るための補助機構なのではないかと…
こんな感じ?
というわけで、どなたか本当の意味をご存知の方お教えいただければ、
これ幸いなのであります。
(*^人^*)
プリムス№71(吸気調整?・簡単ウイック試作) ~PRMUS №71(37s)~