プカプカプク日記 ~Life is Trip~

週末の食べ歩きや国内・海外旅行記など
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食べかた上手だった日本人~よみがえる昭和モダン時代の知恵

2014-01-12 | プクニの本棚
魚柄仁之助さんの本、久しぶりに読みました。
いやはや20年近くぶり!?

初めて読んだのは『うおつか流台所リストラ術』(1994年6月)でした。
こちらの副題は~ひとりひとつき9000円~
目からうろこの本だったなぁ~。
本棚探したらあったのでまた再読しようと思います。
そして、他にも『めしのチカラ』と『楽膳のすすめ』も持っておりましたので
順に読んでいこうっと。

さて、今回読んだのは『食べかた上手だった日本人』岩波書店/2008年10月
副題に「よみがえる昭和モダン時代の知恵」とあるように
これは昭和10年頃の食文化を膨大な資料をひも解いて研究された本でした。

昭和10年前後のいわゆる”昭和モダン”の時代は、
それまでと比べて食生活が激変した時期なのだそう。
その頃の日本の食糧自給率は80%以上あり、
逆に言えば輸入物が入りにくい時代でもあったのですが
そんな時代に人々は案外ハイカラなものを食べていたんですね。
そうそ、NHK朝ドラ『ごちそうさん』の開明軒もその時代ですものね。

明治維新・文明開化で日本人の食文化が変った・・・といっても
それはごく一部のお金持ちの話しで
一般庶民の食生活に変化が出たのは日清・日露戦争後のこと。

関東大震災後に各家庭にガスコンロや便利な料理器具が普及していって
雑誌「主婦乃友」とかを読んで、(『ごちそうさん』ではラジオ?)
それまで炭や薪で一汁一菜しか作れなかった家庭の主婦が
ハイカラな西洋料理や中華料理などおうちでモダン料理を作りだしていったのです。

この昭和10年頃が今の日本人の食生活の原点だったと考えられると著者は言っています。

その後戦争で食糧難となり、昭和20年までの日本はまさに乏食の時代。
昭和30年頃になってやっと昭和10年頃の食生活レベルに戻り
その後は東京オリンピック・大阪万博等をきっかけに極端な「食の欧米化」が進んで
現在に至るらしい。

なるほど。
日本人の食生活の経緯がよ~く解った本でありました。
本書中には昭和10年代当時の婦人雑誌やカタログなどから抜粋した
食品・調理道具・調理方法などの写真やイラストもふんだんに載っており
それらもとても興味深く、見ていて楽しめる本でした。

そしてちょうど同時に読んでいた『小さいおうち』の舞台も昭和初期から第二次大戦までで、
女中タキの作る当時の料理や食卓風景も楽しめました。

今や
食品偽装や賞味期限の偽装、農薬入り冷凍食品や毒入り冷凍ギョウザの出回る時代。
安全な食品を安く手に入れようなんて甘い!
昭和10年頃のレシピには加工食がほとんどない。
豆腐、かまぼこ、ちくわくらいのもの。
我々日本人の食卓は、世界の環境、飢餓とも直結しており、食糧安全保障、健康と直結しています。
食の安全、自分の健康は自分で動いて自分の責任で手に入れないと。。。

魚柄さんみたいに昭和10年頃に近い食生活をおくることは無理だけど
なるべく野菜中心の手作り食事を心がけましょう。
私がこの20年間細々と続けてきたのは玄米ごはんだけだなぁ~。。。
乾物類の利用も最近またまたしていなかったので復活させようっと。



←↑持ってる本3冊。
それにしても魚柄仁之助さんを初めて知った20年前、
お名前からして相当なお年よりかと思いきや、1956年生まれ!にビックリしたっけ・笑
でも最近のお写真を見るとますます仙人のようになられてますね・・・


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