計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

「コリオリの力」について考えてみる。

2015年08月26日 | お天気のあれこれ
 北半球上では、運動する物体の進行方向から見て右側に向かって、見かけ上の力(慣性力)が働きます。これを「コリオリの力」と言います。


図1・北半球を回転する円盤に置き換えてみる

 ここではまず図1のように、北半球回転する円盤に置き換えて考えてみることにしましょう。そして、次の図2のように、この円盤の中心端側に人が立っていて、キャッチボールをすることをイメージしてみましょう。この時、場が回転する影響で、ボールはどのような軌道を描くのでしょうか


図2・回転円盤上でキャッチボールをする

 円盤が回転していない場合は、そのまままっすぐに飛んでいくわけですが、円盤が回転するとちょっと複雑になりそうです。そこで簡単のため、中心の人が端側の人に向かって投げる場合を考えてみましょう。


図3・ボールの軌道を作図してみる

 ここでは、ボールがどのような軌道を描くのかについて、これを作図で考える方法を考えてみます。円盤が回転する状態で、鉛筆を中心から端側に向かって真っすぐに引いていきます。


図4・反時計回りに回転させた場合の鉛筆の描く線

 ここでは、ピッチャーがボールを投げた瞬間から円盤が反時計回りに回転した後にキャッチャーがボールを受け取る場合をイメージして、ボールの軌道を描いてみました。ボールを投げた側から見るとまっすぐに投げたつもりの筈なのに、ボールが右に逸れているように見えるのです。

 つまり、回転する円盤上では、進行方向を徐々に右向きへと逸れさせていくような力が働いているように見えるわけです。そして、この力は、実体を持たない「見かけの力」なんです。

図5・北半球上の運動する物体に働くコリオリの力

 このように、北半球上で運動する物体は、まっすぐに進もうとしていても、その進行方向は、少しずつ少しずつ、右向きに傾いているのです。このコリオリの力と、物体に働く他の力が合わさって、運動方向は次第に定まっていくのです。
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気柱の平均気温と気柱の高さ・地上気圧の関係

2015年07月30日 | お天気のあれこれ
 大気の様子を簡単な柱に表現したものを「気柱」と言います。静力学平衡の式から層厚の式を導きますと、その式の形から「気柱の高さ(または気層の厚み)は気柱(または気層)の平均気温が高くなるのにつれて大きくなる」ということが判ります。

 このイメージを、直感的にわかりやすく図に描けないかな・・・と長年思い続けておりまして、ようやくアイデアが閃きました。
 

 左側はもとの気柱の下にさらに暖かい気柱が新たに加わることによって、その分だけ全体の平均気温は上がり気柱の高さも増しています。右側は、もとの気柱の下部にある暖かい気柱が消えて、その分だけ全体の平均気温は下がり気柱の高さも低くなっています。ここで、同じ色の塊は互いに同じ温度で同じ質量というイメージです。

 そして、地上における気圧は、その真上に乗っている気柱の重さによって生じる圧力ですので、気柱の高さが大きくなるほど、地上の気圧も大きくなるわけです。

 さて、上の図ですと、すべての塊が同じ高さに描いてありますが、実際には上空ほど気圧が低く、膨張しやすいので、こんな感じに書き改めてみます。



 ここで、左側(高温・高圧)と右側(低温・低圧)の気柱の途中に板を挟み込み、左右の板を斜めに傾く板でつなげています。この左側の柱から右側に柱に向かう一連の板上においては、気圧が等しいことから、この一連の板面を等圧面と言います。

 この等圧面が傾きが生じることを傾圧性と言い、この傾きが大きくなることを「傾圧性が大きくなる」または「傾圧性が強化される」と言います。上空に行けばいくほど、傾きが大きく、傾圧性が強化されている様子が見て取れます。
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改めてフルード数を考える・・・。

2014年10月26日 | お天気のあれこれ
 基本的な「山越え気流」の理論解析に用いられる古典的な解析モデルとして、このようなものが知られています。


 ある高さH0[m]における等圧面を破線で表し、これを自由表面と呼びましょう。地表面付近の大気を、自由表面を境に上下2つの層に分ける二層構造で考えます。

 そして、下層の温位をθ0[K]、上層の温位をθ0+Δθ[K]であるとします。そして、左側から速度U0[m/s]の風が流入するものと考えましょう。この時、U0が大きいほど(Frが大きいほど)流れは山を乗り越えやすく、風下では「おろし」と呼ばれる強風が発生しやすいことが理論的に明らかにされております。ここでFrとはフルード数の事です。

 この「Fr数が大きい、小さい」というのは「実際の大気の状態とどのように対応するのか」を考えてみます。

 フルード数Frが実数である時、すなわち「Fr∈R (※Rは実数全体の集合)」である時、根号(√)の中の数は正でなければなりません。つまり、「g(Δθ/θ0)H0>0」となります。

 ここで、現実の問題を想定すると「U0>0 ∧ g>0 ∧ θ0>0 ∧ H0>0」となるので、Δθもまた「Δθ>0」となります。確かに、この解析モデルは、下層(θ0)よりも上層(θ0+Δθ)の温位が高い構造となっているため、安定成層「Δθ/Δz>0」となることが前提となっています。

 つまり、安定性が増すとΔθは大きくなり、分母も大きくなるので、Fr数は小さくなる一方、安定性が減ると(不安定性が増すと)Δθは小さくなり、分母も小さくなるので、Fr数は大きくなる方向にシフトしようとします。

 また、風速U0が増すと、分子も大きくなるので、Fr数は大きくなる一方、風速U0が減ると、、分子も小さくなるので、Fr数は小さくなります。

 フルード数の式の形は大気安定性(分母)と風速(分子)のバランスを「一つの物差し」で表現していると言えるのです。これを簡単に描くと・・・


 と言う事ですね。冬型の気圧配置の場合を考えると「上空の寒気が強まるにつれて、また季節風が強まるにつれてフルード数が大きくなる」という事です。

 但し、大気安定性(分母)は(1/2)乗で効いて来るのに対し、風速(分子)は1乗で効いてくるので、風速に対する感度の方がより強いと言えるでしょう。風が強いとFr数が大きく、風が弱いとFr数が小さいと言えるのも、この辺の事情が絡んでいるようにも思えます。

 ちなみに、工業熱力学や伝熱工学を学んだ方ならご存知のレイノルズ数(Re)グラスホフ数(Gr)と、フルード数(Fr)の間には「1/Fr2 = Gr/Re2という関係があります。この式を見ても風速に相当するレイノルズ数が2乗で効いているのに対し、グラスホフ数は1乗で効いていますね。なお、「1/Fr2」という形は、実際の方程式の中で適用されている形です。
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バックビルディング型の線状降水帯

2014年07月04日 | お天気のあれこれ
 集中豪雨が発生するメカニズムとして注目されるのが「バックビルディング型」の線状降水帯です。通常、積乱雲は雨を降らせると消えますが、同じ場所で連続して発生し、上空の風に流されると、積乱雲が線状に並び、風下では雨が降り続けるのです。



(イ)すでに対流雲(積乱雲)①が存在し、活発な対流活動を伴っています。



(ロ)対流雲①は風下に流されます。また、対流雲①からは冷気外出流が吹き降りて、下層の風との間で収束します。この収束域では新たな上昇流場が形成されます。



(ハ)新たな上昇流場に伴って対流活動が活発になり、そこには新たな対流雲②が発生します。



(ニ)対流雲①と②は風下に流されます。対流雲②から冷気外出流が吹き降りて、下層の風との間で収束します。この収束域では新たな上昇流場が形成されます。



(ホ)新たな上昇流場に伴って対流活動が活発になり、そこには新たな対流雲③が発生します。



 このような過程を繰り返すことで、対流雲が連続的に発生し、上空の風によって下流側へと流されていきます。まるでベルトコンベアーに乗っている品物のようにも見えます。
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湿舌と梅雨前線

2014年07月04日 | お天気のあれこれ

 梅雨前線の動きも活発になってきました。

 この時期になると「湿舌」と言う用語を良く聞くようになります。私もお世話になっている、日本気象学会の機関誌「天気」の2010年12月号に、新用語解説「湿舌」が掲載されています(http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2010/2010_12_0043.pdf)。

 この「湿舌」という言葉は、高層天気図上で「梅雨前線の南側沿いに、水蒸気を多量に含む温かい気流(湿暖流)が舌状に張り出している部分」を指して言われることが多いように感じます。しかし、厳密な定義は「梅雨期の高度3km付近に現れる梅雨前線帯に沿った舌状の形をした湿潤な領域。前線帯での対流活動の結果として上空に下層の水蒸気が運ばれることで形成される」とされているようです。

 この湿舌がどのようなプロセスで形成されるのか、絵に描いてみました。


(1)下層では、南側の温暖・湿潤な気団からの流れと北側の相対的に低温で乾燥した気団からの流れがぶつかるところで収束帯(梅雨前線帯)を形成されます。一方、上空では西風が流れています。


(2)下層の収束帯付近では次第に上昇流場が形成されます。


(3)収束帯の南側から、南風に乗って水蒸気が(水平方向に)輸送されます。この水蒸気はこのまま上昇流に乗って、さらに上空へと(鉛直方向に)輸送されます。これに伴って、対流雲が形成され、または発達します。


(4)下層から熱や水蒸気が持続的に供給されるため、対流雲はどんどん発達します。また、上空に昇った水蒸気は、上空の西風に乗って東側に(水平方向に)輸送されます。また、集中豪雨を引き起こす水蒸気の大半は高度約1km以下の対流混合層内に蓄えられているようです。


(5)やがて上空では、周囲よりも湿潤な領域(高相当温位域)が東西方向の帯状に形成されます。これが高層天気図では「湿舌」として現れるのです。

 「湿舌が大雨をもたらす」のではなく、「湿舌の位置をもとに大雨となりやすい場所を読み解く」と考えるとわかりやすいかもしれませんね。

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「モデル」とは何か? 物理学的なモノの見方・考え方

2014年06月28日 | お天気のあれこれ
 さて、今日は「物理学的なモノの見方・考え方」について書いてみようと思います。



 今、目の前である現象が起こりました。何が起こったでしょう・・・木からリンゴが落ちましたね。サルじゃないですね。「あ、木からリンゴが落っこちた・・・。」ただ、それだけです。

 しかし、物理的には「リンゴには下向きの力が働いた」と考えます。さらに、「リンゴと地面が互いに引き合ったのでは・・・」と思考が広がります。それはやがて「地球とリンゴの間には引力が働いている」というイメージに発展します。このイメージを「概念モデル」と言います。

 今度はリンゴや地球のパラメータを設定してみます。すると、何気ないイメージから「数式」が導かれました。これが「数理モデル」です。学生時代のあの物理の教科書は、この一連のプロセスを繰り返しているのです。



 つまり、モデルというのは「目の前の自然現象の構造やメカニズムを、どのように理解し、どのように認識するのか?」その表現なんです。頭の中で理解したイメージを整理して、頭の外に取出し、具体的な「模型」の形に表現したものなんです。

 ちなみに、この考え方は「物理の授業で何を学ぶか? 数学と物理と「モデル」の関係」で詳しく述べています。

 このように、局地気象のなぜ?どうして?を数学と物理の言葉で解き明かし、それを実際の局地予報に活かしていくのが私のフィールドです。


 さて、たまに「気象庁などの現業モデルがあるのに、独自の数値モデルを開発する意味があるのか?」との意見を頂きます。これは「一人の「工学屋」のポジションから「局地気象」に向き合う」でも述べておりますが、そもそも気象庁などの現業モデルと、私の取り組みは、一見似ているようでいて、実はポジションが根本的に異なります。


 気象庁を始めとする行政機関や研究機関の研究の積み重ねや気象予測モデルによる数値シミュレーションの結果は、気象庁の観測・解析・予報といった専門的なデータ(マテリアル)という形で、(一財)気象業務支援センターを経由して、民間気象会社に提供されます。

 そして、民間気象会社ではこれらのデータをさらに分析することで、独自の予報を行います。そのためには、対象となる地域の気象の特徴について、より深い知識や理解が必要となりますので、様々なデータや資料の分析、さらに長年にわたっての研究の積み重ね、独自のモデルの形に表現して、これを活用します(プロセス)。

 その結果、ユーザーに提供された独自予報は、実際の様々なシチュエーションで意思決定・判断の材料として活用されるのです(アプリケーション)。
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天気予報や局地予報はどのように行われるのか

2014年06月27日 | お天気のあれこれ
 まずは一般的な天気予報の流れとして、気象庁の天気予報について紹介します。気象庁の予報は大きく分けて、観測解析予想から構成されます。


 始めは「観測」です。人工衛星気象レーダー、そしてアメダスは天気予報でもお馴染みですね。そして、ラジオゾンデ・・・これは気温や気圧などの観測器を風船にくっつけて空に放ってしまうものなんです。風船と一緒にフワフワと空高く舞い上がっていくのに伴い、上空の大気の状態を時々刻々と観測しながら、その情報を地上に送信し続けるのです。このような様々な観測が世界中で行われています。

 次は「解析」です。世界中で観測されたデータは、気象庁内部のスーパーコンピューターに集められます。このコンピューターの中には、バーチャル地球が構築されていて、この観測されたデータを基に、その時の地球上の大気の状態を再現します。さらに、その状態から「ヨーイ、ドン!」で、これから先の未来に向かってどんなふうに動いていくのかを計算してしまうんです。この結果は、予想天気図など様々な気象予測データとしてアウトプットされます。

 そして、いよいよ「予想」の段階です。様々な観測データスーパーコンピューターの解析結果を基に、予報官が分析して、予報の内容を検討します。その結果が、「明日は晴れ時々曇り、所によって一時にわか雨」のような天気予報や、注意報・警報などのような形で発表されるわけですね。

 そしてその先には、局地予報があります。


 先ほどの気象庁の観測・解析・予報といった専門的なデータは、こちらの(一財)気象業務支援センターを経由して、民間気象会社に提供されています。

 そして、これらのデータをさらに分析することで、独自の予報を行うわけです。予報を行うためには、対象となる地域の気象の特徴について、より深い知識や理解が必要となりますので、様々なデータや資料の分析、さらに長年にわたっての研究の積み重ねが大きくモノを言います。

 「予報」とは「決断」です。より良い「決断」を行うためには、より深く局地気象を学ぶことが必要です。ですから、私は、一人の「工学屋」として「局地気象」にアプローチしています。


 私の専門分野は「コンピューターによる計算気象シミュレーション」です。これは物理学の理論に基づいて、コンピューターの中に「地形や大気の模型」を作り上げて、バーチャルな実験をするものです。この模型のことを、私たち気象屋は「モデル」と呼んでいます。

 実は、このモデルの正体は膨大な数の計算式です。言って見れば、このようなモデルというのは数学や物理学の集大成と言っても良いかもしれません。
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「気象会社」と「お天気ビジネス」って何?

2014年06月26日 | お天気のあれこれ
 「マーケット・イン」の気象情報を考えるで書いたことです。



 これは予報業務許可事業者の全国分布です。この、予報業務許可事業者というのは、いわゆる気象会社の事です。実は、独自の予報を行うためには、予め気象庁に申請して許可をもらっておく必要があります。この許可をもらって独自予報を行うことのできる事業者が、全国にどれだけあるのか?それを都道府県別に集計したのがこちらの図なんです(ちなみに今年の4月1日の時点でのものなので、今では少し情勢が変化しています)。

 これを見ると、都道府県毎に概ね均等に散らばっているような感じですが、関東地方を拡大してみますと東京都だけなんと21事業者。本当に首都圏に密集しているんですよね。全国に60近い気象事業者がありますが、その半数は首都圏に密集しているようです。

 一口に「予報業務許可事業者」だの「気象会社」だのと言いましても、みんながみんな金太郎飴のようなビジネスを展開しているわけではありません。お医者さんも、内科の先生、外科の先生、皮膚科の先生・・・と様々な分野の先生がいらっしゃいます。その中でもさらに例えば、外科と一口に言っても、心臓外科、脳外科、美容整形外科、など色々な専門分野に分かれていますね。

 実は気象会社も似たようなところがありまして、それこそ「総合病院」のように何でもやります!ってな所もあれば、敢えて特定の分野に絞って独自の専門分野を掲げているところがあります。また、予報の対象地域についても、日本全国どこでもカバーしていますってな所もあれば、地元密着型で特定のエリアに限定して事業を展開する所もあります。それをまとめたのがこちらの表です。


 気象にかかわる分野は多岐にわたっていますが、それらを全部ひっくるめてやる!ってのが左半分のグループ、一方で特定の分野に絞って・・・というのが右半分のグループ。特定の分野というのは、例えば、落雷に特化するとか、サーファー向けの波の予報だとか、登山者向けの山の天気であったり、冬であれば雪の情報だったりします。

 また、範囲をどこまで広げるか・・・という所で、全国どこでも見ますよ!ってな上半分のグループもあれば、特定地域の地元密着!ってな下半分のグループがあります。

 要は「事業を手広く広げるのか」、それとも「範囲を限定してそこに集中するか」の違いですね。全国の60近い事業者の多くは、何らかの専門分野を持っています。自分の得意分野を定めた上で「ニッチ市場」を狙っていく、そんな一種の「ランチェスター戦略」をとっているようです。


 難しい概論の後は、ちょっと身近な話題に移りましょう。
 今はまだ梅雨なんですが・・・ちょっとだけ「夏」の話題になっちゃいます。


 夏と言えば・・・やっぱり・・・「暑い!」ですよね。私にとって、夏の楽しみの一つがコレなんです。暑いとやっぱり欲しくなるのが「アイスクリーム」なんです。

 それでは、気温が高くなればなるほどアイスクリームは売れるのか・・・と思って、調べてみたのですが、どうやら23℃から27℃の辺りがピークのようです。それ以降はアイスクリームにとって代わってかき氷の売れ行きが伸びるようです。こちらのピークは28℃から32℃の辺りのようです。

 こんな風に、気象条件によって売れやすい商品も変わってくるんですね。

 と、言うわけで、天気の変化によって、来客数や売れ筋の商品が変わってきます。それなら、事前に来客数や売れ筋の商品を予想して、発注すれば良いじゃないか?という発想につながります。


 事前の気象予測を基にして、お客さんがたくさん来てくれそうだ、こんな商品がいっぱい売れる、って分かったらその品物をいっぱい発注して、いっぱい売って、売上アップが見込めます。また、お客さんが少なそうだな、あまり商品も売れないな・・・ってことが分かっていたら、発注量を調整して、廃棄ロスを減らすこともできるでしょう。

 このように、販売量と天候の相関関係を分析・予測して、生産・出荷・在庫管理や販売促進に活用することを、「ウェザー・マーチャン・ダイジング」と言います。

 かくいう私も学生時代に、とあるコンビニでアルバイトをしたことがありまして・・・発注も担当しましたが・・・これが、なかなか難しいもんですね・・・。


 続いては、夏には欠かせないビールのお話です・・・と言いつつ、かくいう私は「下戸」でございます。それはさておき、夏物の商売は基本的に「暑い夏」を想定して販売計画を立てることが多いかと思います。


 しかし、近年・・・どうでしょう?冷夏の年もありますよね。

 こうなってくると、暑い夏を期待して売り上げの予算を立てていたのに、冷夏になっちゃったので思うように売り上げが伸びなかった・・・ってことにもなりかねません。そんな事態に備える保険があるんです。

 冷夏・暖冬などの気候変動による企業の減収を補償する金融商品で、事前に一定の契約料を支払って、異常気象が発生したら、その補償金が支払われる仕組みを「ウェザー・デリバティブ」と言います。

 これは普通の損害保険とは異なりまして、実際の損害発生の有無に関わらず、予め設定した異常気象が発生したら、補償金が払われるので、実際には金融商品として扱われるようです。


 最後に、気象台と民間の予報って何が違うの?というお話に移ります。正直な話、この手の質問が実に多いんですね。

 簡単に言いますと、従来の天気予報の形はどちらかというと「プロダクト・アウト」に近いのに対して、民間の情報は「マーケット・イン」です。と言いますのも、民間の場合はクライアントとのコミュニケーションを重ねながら情報の形を作り上げていくからなんですね。

 まとめると・・・

【プロダクト・アウト(気象庁など)】
・情報のサプライヤー側がコンテンツの内容や形式を企画・検討して、広く国民全体に提供する。
・国民誰もが同じ内容の情報を受け取ることができる。

【マーケット・イン(民間)】
・個々のクライアントの要望やニーズに基づいて、気象データやメニューを処方し、コンテンツの内容を企画して提供する。
・オーダーメードのカスタマイズや本当に必要な領域の詳しい情報をクライアントとのコミュニケーションを通じて、二人三脚でコンテンツを作り上げていく。

 どちらが良いとかではなく、両者の違いを良く理解した上でお付き合いを頂ければと思います。

 私の勝手な感想ですが、気象情報に対する意識の高まりや、知識の理解が広まっていくのに伴って、潜在的なニーズが顕在化し、具体的なマーケットになっていくものと感じております。その意味では、未だ気象ビジネスのマーケットは未成熟な段階にあり、本格的なビジネスチャンスが訪れるのは、もう少し先になるのかな・・・と言うのが正直な所です。

 マーケットの拡大はもとより、より多くの皆様が気象情報の恩恵を受けられるようになるためには、気象現象や気象情報に関する知識の理解を広める事が必要(むしろ、こちらが優先事項?)なのではないかと思うのです。
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北極振動とは何ぞや?

2013年11月29日 | お天気のあれこれ

北極振動とは、北極付近と中緯度の地上気圧が互いにシーソーのように変動する現象です。

 北極付近の地上気圧が平年よりも高い時には中緯度の地上気圧が平年よりも低くなり、その一方で北極付近の地上気圧が平年よりも低い時には中緯度の地上気圧は平年よりも高くなります。このような振動は、特に極夜ジェット気流の強弱と関係があることが知られています。

 前者の「北極付近の地上気圧が平年よりも低く、中緯度の地上気圧は平年よりも高くなる」場合を「AOプラス」と言います。AOプラスの状態では、極夜ジェット気流が強く、その流れはゾーナル・タイプ(東西流型)になりやすいため、北極付近に寒気が蓄積されていきます。



 一方、上記とは反対の「北極付近の地上気圧が平年よりも高く、中緯度の地上気圧は平年よりも低くなる場合」を「AOマイナス」と言います。AOマイナスの状態では、極夜ジェット気流が弱くなり、その流れはメリディオナル・タイプ(南北流型)となるため、北極付近に蓄積された寒気が、中緯度地方に向かって放出されます。


 つまり、「AOマイナス」の時には、北からの寒気の南下が顕著になりやすく、状況次第では日本海側で豪雪に見舞われやすい、言う事なのです。

 北極付近と中緯度との間では、このような「AOプラス」と「AOマイナス」の状態を交互に行きつ戻りつしているのです。

 気候変動については色々な見解がありますが、その中には地球温暖化に伴う海面水温の上昇が上空の偏西風の蛇行を促進するという見方もあるようです。もしそうだとすると、偏西風の蛇行がより一層大きくなると(メアンダー増大)、北極振動の影響がより顕著に現れやすくなると考える事もできます。

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偏西風波動と温帯低気圧

2013年11月28日 | お天気のあれこれ
 昨日の記事の続きです。

 ジェット気流は、北からの寒気と南からの暖気との間に生じる南北の温度コントラストの強化によって形成されます。この温度コントラストが強まっていくにつれて、(有効)位置エネルギーが蓄積されていきます。

 これはこの領域の大気が徐々にストレスを溜め込んでいくようなものです。ストレスが少なければ、ジェット気流の流れ方も下図のような東西流(ゾーナル・タイプ)となります。



 しかし、ストレスが溜まりすぎると、偏西風はこんな感じで大きく南北に波を打って運動し、ストレス解消を図ります。この状態を南北流型(メリディオナル・タイプ)と言います。

 このように(有効)位置エネルギー(有効渦)運動エネルギーに変換する事で、偏西風波動が形成されます。


 偏西風波動の北側に凸になる部分をリッジ、南側に凸となる部分をトラフと言います。リッジでは南側の暖気が北側に流れ込もうとするのに対し、トラフでは北側の寒気が南側に流れ込もうとします。

 次の図で、偏西風波動の立体的な構造を模式的に考えてみましょう。



 左側の上空トラフの中心では反時計回りに流れが集まるので(上昇収束)、集まった空気は下に流れて下降気流となり、地上に達すると時計回りに吹き出します(下層発散)。この形は高気圧になります。

 その一方で、右側の上空リッジの中心では時計回りに空気が吹き出します(上層発散)。これは下層から昇ってくる流れ(上昇気流)があるためです。地上では反時計回りに周囲の空気が流れ込んでおり、この集まった空気が上方へと移動しているのです。この形は低気圧になります。

 こうして、上層と下層は連動している事が理解できます。上の図における考察から、トラフは寒気の下降流場、リッジは暖気の上昇流場に対応することが理解できます。

 さて、偏西風波動は、南側からの暖気と北側からの寒気の接触に伴って形成されます。この暖気と寒気の接触面を前面と言います。ちなみに、前面と地表面が交わる領域を前線と言います。

 前面を境界面にして、その前方で暖気の上昇流場、後面で寒気の下降流場が顕著になると、地上の前線上では反時計回りの渦が発生し、やがてこれが温帯低気圧として発達して行きます。

 従ってこの図は、温帯低気圧が発達する構造を模式的に表したものになるのです。

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大気大循環と偏西風波動

2013年11月27日 | お天気のあれこれ
 地球表面からは常に長波放射(赤外放射)の形で熱エネルギーが放出されている一方、太陽からは日射(短波放射)によるエネルギーを受けています。

 一年を通して、出ていくエネルギー量は地球表面上のどこでも概ね一定ですが、入ってくるエネルギー量赤道付近で最も大きく、極付近では最も少なくなります。これは地軸が公転面に対して傾いているためです。

 このプロセスを通じて、赤道付近は熱源となる一方、極付近は冷源となるような熱の分布を生じます。


 赤道付近の大気は暖められるので次第に上昇気流となり、極付近の大気は冷やされるので次第に下降気流となります。


 こうして南北間(極-赤道間)の熱的コントラストを解消するべく、大気が自らかきまぜられようと動き出します。換言すれば、熱的コントラストによって大気の動き(大循環)が駆動(励起)されるのです。

 実際の大循環は、このような三細胞構造となります。赤道付近の熱源によって直接励起される循環をハドレー循環極付近の冷源によって直接励起される循環を極循環、そして、南北二つの循環の間に間接的に励起される(みかけの)循環をフェレル循環と言います。
 
 フェレル循環は、高緯度側で寒気が上昇する一方、低緯度側で暖気が下降するような形に描かれていますが、このような鉛直循環が存在するわけではありません。実際には、中緯度地方は偏西風波動などの擾乱が支配的です。これらの流れを緯線方向にグルっと一回りした平均をとると、高緯度側で上昇・低緯度側で下降するような循環が現れる、というものです。従って「みかけの間接循環」なのです。


 地球は常に自転しているため、その上にある物体は常に時点(回転)に伴う慣性力(コリオリの力)を受けて続けています。この力は、北半球では進行方向の右向きに働きます。

 このため、地上付近ではハドレー循環極循環、そしてコリオリの力の影響で、低緯度では貿易風、高緯度では偏東風が卓越します。



 それでは、上空はどうでしょう?次の図のように、上空の温度分布を考えてみます。


 ハドレー循環によって赤道付近の暖められた高温の大気が北側に運ばれる一方、フェレル循環(実際は偏西風波動)によって北側からは、より低温の大気が運ばれてきます。

 また、極循環によって北極付近で冷やされた低温の大気が南側に運ばれる一方、フェレル循環(実際は偏西風波動)によって南側からは、より高温の大気が運ばれてきます。

 つまり、隣接する循環が接触する領域では、北側からの寒気南側からの暖気が互いにぶつかります。このため、図の中の黄色の領域のように等温線の間隔も狭くなります


 等温線の間隔が狭くなると「その度合=温度傾度(※狭いほど大きい)」に応じて西風成分が強化されます。これは「温度風の関係」と言う物理学的なメカニズムによるものです。

 このように非常に強い西風の軸(強風軸)が形成されていきます。この風速が非常に強いものをジェット気流と呼びます。極側のジェット気流を寒帯前線ジェット気流、赤道側のジェット気流を亜熱帯ジェット気流と言います。

 ジェット気流は、北からの寒気と南からの暖気との間に生じる南北の温度コントラストの強化によって形成されます。この温度コントラストが強まっていくにつれて、(有効)位置エネルギーが蓄積されていきます。これはこの領域の大気が徐々にストレス(不安定性)を溜め込んでいくようなものです。

 従って、何らかの形でこのストレスを解消しようとします。大気の場合は、「運動」を通じてストレスを解消しようとします。



 ストレスが溜まりすぎると、偏西風はこんな感じで大きく南北に波を打って運動します。こうやってストレスを解消しています。物理学的に言い換えれば「(有効)位置エネルギーを(有効渦)運動エネルギーに変換している」のです。

 このように偏西風が蛇行して形成される波を偏西風波動傾圧不安定波)と言います。この波が高気圧や低気圧を生み出す原動力となっています。
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山谷風の基礎

2013年11月17日 | お天気のあれこれ
 山岳の斜面に沿って山頂に昇ったり、または山麓に吹き降りるような山谷風が生じます。夜間は山風は生じ、昼間は谷風が生じます。これは放射冷却や日射によって生じる熱のやり取りが源になっています。

[1] 夜間の山風が生じるメカニズム


 夜間は長波放射(赤外放射)に伴い、地表面から熱が逃げて行きます。


 地表面は冷え込みます。


 地表面が冷え込むと、そこに接する空気もじわりじわりと冷やされていきます。このため、地表付近の気温はどんどん下がります。


 平地の上で冷やされた空気はともかく、斜面上で冷やされた空気は、重力に引きずり下されるように下降します。


 斜面上の空気が下に降りると、その穴を埋めるように周囲の空気が移動してきます(補償流)。


 やがて、地表面では山頂から山麓(谷)へと向かう循環が形成されていきます。


[2] 昼間の谷風が生じるメカニズム


 昼間は短波放射(太陽放射)に伴い、太陽からの熱エネルギー地表面に降り注ぎます。


 地表面は暖まります。


 地表面が暖まると、そこに接する空気もじわりじわりと暖められていきます。このため、地表付近の気温はどんどん上がります。


 斜面上で冷やされた空気は、浮力に持ち上げられるように斜面の上を昇っていきます。


 斜面上の空気が上に昇ると、その穴を埋めるように周囲の空気が移動してきます(補償流)。


 やがて、地表面では山麓(谷)から山頂へと向かう循環が形成されていきます。


 ・・・学会前にこんな記事を書いている場合なのだろうか?・・・でも、実はこのメカニズムが重要だったりするんだよね。 ※ちなみに発表日は19日(火)です。
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空気中に含まれる水蒸気

2013年11月11日 | お天気のあれこれ
 上昇気流に伴って雲が出来、が降ります。このメカニズムには、空気中に含まれる水蒸気(水分)が重要な役割を果たしています。

 そこで、簡単な空気の塊を考えてみましょう。空気の塊の中には水蒸気が含まれています。


 これはまるで、空気の塊が「コップ」を持っていて、その中にを蓄えているようなものだと考えることが出来ます。

 実はこのコップは、ただのコップではありません。ちょっとした仕掛けのあるコップなのです。ちょっと、気になりますね。


 実は、このコップは周囲の気温によって、大きく膨らんだり、小さく萎んだりするのです。

 このコップの大きさ(容積)のことを飽和水蒸気量と言い、コップ一杯に水が入った状態のことを飽和と言います(そう、中学校時代の理科で勉強した、あの訳のわからない、難しい分野ですね)。

 続いて、すでに水の入っているコップが、周囲の気温低下に伴って縮んでいったらどうなるか、考えてみましょう。



 もちろん、コップは縮みますが、コップの中に入っている水の量は全く変わりません。やがて、水の量がコップの大きさよりも大きくなってしまいます。つまり、縮んでしまったコップの中に、水が収まりきらなくなるのです。

 このコップからあふれ出した水は(もはや抱えきれないので)空気の塊の外に放出されます。これが凝結です。

 ちなみに、中学理科では「飽和水蒸気量」を用いますが、気象学では「飽和水蒸気圧」を用います。

 コップの中に水が入っているとき、コップは水に圧力を加えていると考えられます。水の量が増えれば増えるほど、それだけより大きな圧力をかけるわけです。また、コップの容積が大きいほど、コップが水に加え得る(水を支えうる)圧力の許容量も大きくなる、と言うことです。

 結局、コップの中に含まれる水の量に注目したものが「飽和水蒸気量」であり、コップが水に加える(水を支える)圧力に注目したものが「飽和水蒸気圧」になります。
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東北地方の日本海側および北陸地方で特に大雪となりやすいのは・・・

2013年11月10日 | お天気のあれこれ
 冬が近づいてきます。

 冬と言えば、やはり日本海側の地域、特に東北地方の日本海側および北陸地方では大雪という試練の季節でもあります。なぜ、この地域で特に大雪となりやすいのか。その辺の事情を取り上げてみます。

 冷たい冬の季節風は、遥かシベリアの方から日本海上を経て日本列島に吹き付けてきます。その日本海上では、対馬暖流の北上が卓越します。


 シベリア付近に生じるシベリア気団冷たく乾いた空気の集団です。しかし、日本海上を吹走する際に、海面から水分を補給され、湿っていきます。さらに対馬暖流の影響で海面から熱エネルギーも補給され、対流が活発になっていきます。


 どれだけの間、このような補給を受け続けるかによって、その後の雲の発達度合いも変わってきます。


 つまり、この吹走距離が長ければ長いほど、海面からの熱と水蒸気の補給量は多くなります。すなわち対流がより活発化し、雲に含まれる水分量(つまり、その雲からもたらされる雪の量)が増す、ということになるのです。これらの一連の過程に伴って、背の低い雪雲が生じる。この高さは通常2000~3000m程度です。


 さらに北陸地方の降雪を考える上では、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)の発生も重要です。朝鮮半島北部の山岳の影響により、シベリア気団からの寒気の流れが二分された後、下流側で再び合流する際に収束線(収束帯)を形成します。これを日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)と言います。JPCZのライン上では、しばしば小さな低気圧が発生し、その中心では積乱雲が発達します。これらがラインに沿って北陸地方に近づいてくるのです。
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雪水比の考え方

2013年11月09日 | お天気のあれこれ
 新潟県も、山形県も週明けには初雪?との可能性もあるようですので、週間天気予報を見るときは「天気」だけではなく「気温」も見ると良いでしょう。「気温が2℃を下回るとみぞれが現れやすくなり、1℃以下で概ね雪になりやすい」かもね。

 雪は「フワフワ」したものから「ベチャー」っとしたものまで様々ですが、一般的に気温が低ければ「フワフワ」しやすく、逆に高ければ「ベチャ」っとなりやすいことは感覚的に理解できます。

 天気予報では、降水量ミリ(mm)単位、降雪量センチ(cm)単位で表されますが、「同じ降水量(ミリ)でも気温によって、降雪量(センチ)は変わる」という事です。

 この「何ミリの降水量が何センチの降雪量に相当するか」を表す指標として「雪水比(せっすいひ)」が用いられます。これは文字通り「降雪量と降水量の比」という事です。

 この雪水比(cm/mm)は「気温」によって変わるので、「気温の関数」として扱われます。従って、降水量と気温の予報が求められると、予想気温から雪水比を決定し、予想降水量にこの雪水比を乗じることで、予想降雪量を求めることが出来ます。

 こちらのグラフは、私が以前「パパッ」と算定した簡易的な雪水比の関数です。これは新潟県内の観測データを基に分析したものですが、大雑把に言って「気温が2℃を下回るとみぞれ現れやすくなり、1℃以下で概ね雪になりやすい」感じですね。


【出典】
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2013/2013_07_0089.pdf

コメント (6)
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