2022年8月3日は山形県内で大雨に見舞われました。さらには、一時的に大雨特別警報が発表されるに至りました。まずは、被害にあわれた皆様に、お見舞いを申し上げます。
雨の状況を概観するために、この日の山形県内の24時間降水量の分布を見てみましょう。山形県南部の置賜地方が明瞭な極大域となっています。例えば、南東部の米沢では239mmが観測されています。
参考までに米沢の平均的な雨温図を見てみると、夏場は1か月で150mm程度の降水です。1日の間に1か月半の雨に相当する降水があったことになります。
この大雨の背景として、梅雨末期のような前線が山形県置賜の北側に停滞したことが挙げられます。その上空では南西から暖かく湿った空気も流入し、大気の不安定化が進みました。これに伴い、水蒸気も持続的に供給され湿潤場が形成されました。
また、前線の停滞位置が、山形県置賜地方から見て「佐渡島2~3個分だけ」北側であったことも大きな要因の一つです。一般的な梅雨前線の構造を考えると、前線から見て「佐渡島2~3個分だけ」南側が前線帯の南端に相当し、この付近で対流活動が活発になります。この条件下で海上において何らかの形で収束を生じ、線状降水帯が発生したと考えられます。
前線の南側では西風も顕著で、海上で生じた線状降水帯が内陸まで進入しました。このような場合、朝日・飯豊の両連峰で雲の進入に歯止めが掛かることも期待されます。しかし、夏場の対流雲は特に上空まで発達する(背の高い雲となる)ため、この歯止めも効きにくかったようです。この結果、西置賜から東南置賜まで大雨の範囲も拡大しました。
雨の状況を概観するために、この日の山形県内の24時間降水量の分布を見てみましょう。山形県南部の置賜地方が明瞭な極大域となっています。例えば、南東部の米沢では239mmが観測されています。
参考までに米沢の平均的な雨温図を見てみると、夏場は1か月で150mm程度の降水です。1日の間に1か月半の雨に相当する降水があったことになります。
この大雨の背景として、梅雨末期のような前線が山形県置賜の北側に停滞したことが挙げられます。その上空では南西から暖かく湿った空気も流入し、大気の不安定化が進みました。これに伴い、水蒸気も持続的に供給され湿潤場が形成されました。
また、前線の停滞位置が、山形県置賜地方から見て「佐渡島2~3個分だけ」北側であったことも大きな要因の一つです。一般的な梅雨前線の構造を考えると、前線から見て「佐渡島2~3個分だけ」南側が前線帯の南端に相当し、この付近で対流活動が活発になります。この条件下で海上において何らかの形で収束を生じ、線状降水帯が発生したと考えられます。
前線の南側では西風も顕著で、海上で生じた線状降水帯が内陸まで進入しました。このような場合、朝日・飯豊の両連峰で雲の進入に歯止めが掛かることも期待されます。しかし、夏場の対流雲は特に上空まで発達する(背の高い雲となる)ため、この歯止めも効きにくかったようです。この結果、西置賜から東南置賜まで大雨の範囲も拡大しました。