◎ニルヴァーナと幸福感
ダンテス・ダイジは、人間が悟りを得るルートは、禅の無字や隻手などの公案で入る知のルート、情から入る「弥陀の本願に救い摂らせ参らせる」などという念仏などの情のルートがあるという説明をしているシーンがある。
人間が感じる幸福感というもので比較すると、情動の行動に与える影響は圧倒的であるから、情のルートが知のルートよりもまさる。だが、ニルヴァーナでの幸福感は、そうしたものの何兆倍とでもいうべきものだと、未体験者にとっては非常に説得力の薄い話を敢えてしている。
このニルヴァーナでの幸福感は、まことに名状しがたく、筆舌尽くしがたいものであることをアヴィラのテレサも述べているので、そういうものだが、追体験しない限り、是認しがたいものであるとわきまえるしかないのだろうと思う。
翻って、快感、あるいは幸福感のためにニルヴァーナを求めるのは、体験至上主義であって危ういところがある。なぜならばニルヴァーナは、体験ではない体験であるから。修行者の立場で言えば至高の体験を求めて道に入るが、最終段階では結局体験する者がいなくなるからである。
シャーマニズム、神下ろしで言えば、主神が降臨したとしても、シャーマン自身は、その時何が起こったかはわからないままであるという現象があることは参考にすべきだろうと思う。彼ら彼女らは、最後まで見ている自分を棄てられなかったと言われる。
出口ナオは、主神を降ろせる優秀なシャーマンだったが、何が起こったかをわかるようになったのは晩年近くだった。
その快感、幸福感は、言葉ではとても表現できるものではないが、それを体験した者からは、その感動、そのバイブレーションが伝わってくるものだ。
そしてニルヴァーナ体験者は、見たり感じたりしただけの人(禅の十牛図でいえば第三図)と神人合一した人の二種に分かれるが、見たり感じたりしただけの人は、まだ見ている自分が残っている。
冥想修行者の立ち位置としては、ニルヴァーナには、幸福感、絶頂感というものが伴うが、体験とは言えない体験であるがゆえに、そこだけを求めるわけには参りますまい。
また世間的には、無駄なもの、効果のないもの、メリットのないものの一つが、ニルヴァーナ、神、仏なのである。
世界宗教にあっては、それでは信者が集まらないので、うまいことを言って信者を集めるものなのだが、真相を見る目のある人は少ないが、いるものなのだろうと思う。
真の幸福とは、社会的な自己実現ではなく、感覚的満足感でもなく、人が神と共に生きることにまちがいないと思う。
ダンテス・ダイジは、布教した約10年の最初のうちは、ニルヴァーナを目指さなくてもよく各人が各人らしいライフ・スタイルを発見することでも十分だということを主張している時期もあった。だがやがて、そんな悠長なことは言っていられないと気づき全員がニルヴァーナを求めるべきだという主張に変わった。
さて、今まさに世界は一斉に全面核戦争の準備を始めた。今日も冥想を。
それを伺える相の数々。世界は一斉に熱核戦争に向かっていると見える。
○ CIA: Central Intelligence Agencyの公式instagram(10月14日)に東京はエリアに38百万人以上が集積する大都市だという思わせぶりかつ意図が怪しい記事が出た。
○ロシアはウクライナで核を使う可能性を言及しているが、2022年10月後半NATO14か国はSteadfast Noon作戦という核即応演習を実施する。米国から核爆弾シェアを受けている国が数か国あってそれが演習に参加するらしい。
○英国トラス首相は、2022年8月24日まだ外相だったが、Times Radioのイベントで「地球滅亡を引き起こす可能性があっても核兵器による報復を命じる覚悟がある」と示唆した。
○2022年10月16日、習近平国家主席は共産党大会冒頭の演説で、台湾を統一するためには武力行使も排除しないと表明した。
○アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は、同17日、中国が以前の予想より「はるかに速いスケジュールで」台湾の統一を目指していると述べた。
ブリンケン氏は、中国政府が現状をもう受け入れられないと判断したとした。