珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

インドの BLOW HORN

2014年12月28日 | インド旅行 2014/12

インドでストレスを感じたことの一つに、車のクラクションがある。

発展途上の時期はどこの国もそうなのだろうが、環境が整わないうちに車が爆発的に増えてしまって、路上に溢れている。

交差点の信号は、まったく無いわけではないけれど、あまり無い。

お巡りさんが一応交通整理をしているところもあるにはある。

でも、やる気がなさそうで、その指示に従う車も、あまりいない。

トラック、バス、乗用車、バイク、リクシャ、大混乱だ。

その中で車がこぞってクラクションを鳴らす。

ビー!ビー!っと、あっちからもこっちからもで、いったい誰が鳴らしているかもわからない。

私たちを載せた車も当然鳴らす。

「どけ、邪魔だ!」とでも言うように。

よほどのことがない限り、クラクションを鳴らすことのない私たちの神経は逆なでされる。

そんなに鳴らしたって仕方がないじゃない、混んでるんだから、と後ろからドライバーさんを恨めしげに睨んでみたが、ドライバーさんは、そんな睨みにはまったく気づかない(笑)

そのうち、「BLOW HORN」というロゴをつけたトラックが多いのに気が付いた。

初めは、運送会社か何かの社名のロゴかなと思っていたけれど、それにしては変な社名だし、ロゴは色もデザインも色々だ。

これはどうやら、運送会社の社名ではなく、文字通り「クラクションを鳴らしてね」というお願いロゴのようだ。

見ていると、他にも「HORN PLEASE」とか、文章は忘れたけれど、「クラクションを鳴らされても気にしません」という意味のものもあった。

なるほど、「追い越したり、追い抜く時は、一言言ってよね」ということらしい。

そうわかってみると、けたたましいクラクションの鳴らし合いも、前ほど気にならなくなった。

お互い手を伸ばせば届きそうな距離で、ひしめき合って走っている中で、この BLOW HORN はかなり有効なようだ。

車がまるでジグゾーパズルのように入り組んだ渋滞で、とうてい抜け出せるはずがないという状況から、ビッビ、ビッビと鳴らしながら、いつの間にか抜け出している。

インドの運転手さん、恐るべし。

4泊6日の間、ひどい交通事情にも関わらず、交通事故を一度も見なかった。

北京で一日に3件も見かけたのとは大違いだ。

インドの人の気性も穏やかで、忍耐強いのかも知れない。

信じられないことに、高速道路を逆走している車も普通にいる。

正面衝突どころか、かすりもせずにすれ違って行く。

車ならまだいい、ロバが引く荷車も・・・

うう~む、高速道路の存在意義って何だっけ???

そこにあるのは、まさに、無秩序の中の秩序。

インドって不思議だ。 

あ、でも、ロバは高速道路じゃなかったかも・・・

 

残念なことに写真を撮っていませんでした。

よければ、BLOW HORN インド で検索してみてください。

写真がたくさん出てきます。