昨日の天気予報では、全国各地で発雷確率が高くなると報じ、雷の音が聞こえたら、建物の中などの安全な場所へすぐに避難するよう注意を促していました。
音は1秒間に約340mの速さで伝わります。
仮に、稲光を見てから音を聞くまで10秒だったら、3.4km先で雷が起きたことになり、音が聞こえるまでに間隔があったとしても安心出来ません。
そして、雷雲の大きさは数十キロあることから、雷鳴が聞こえたときは、すでに雷雲の下にいて、いつ落ちてきてもおかしくない状態といえるのです。
積乱雲が近づくと、急に周辺が暗くなり、冷たい風が吹き、ひょうが降ってくるといった変化があります。
このような時は外出を控えたり、時間をずらすなどの検討も必要かと思います。
「発雷の仕組み」
ところで雷が発生する基本的な仕組みは次のようになります。
1.湿った空気が上空にのぼり、雲が発生します。
2.雲の中で氷の粒がたくさん発生します。
3.氷の粒がぶつかり静電気が発生し、雲の中に溜まっていきます。
4.雲に溜まった電気を地上に逃がそうとするときに雷が落ちることになります。
空は高くなるほど寒くなるので、雲の中の水滴は、高い空に昇っていくと氷のつぶに変わって、少しずつ大きくなっていきます。
そして、大きくなった氷のつぶは、だんだん重たくなって、今度は地面に向かっておりていきます。
高い空にのぼっていく氷のつぶと、地面に向かっておりていく氷の粒がぶつかり合うことで、静電気が発生して、雲の中にどんどん電気がたまっていきます。
そして、雲はためられなくなった電気を地面に向かって逃がそうとする時に雷が発生します。
それが「落雷」、所謂「雷が落ちる」という現象になります。
「クワバラ、クワバラの由来」
昔から言われている怖いものに、地震、雷、火事、親父がありますが、雷は怖いものの代表格となっています。
その怖い雷除けのおまじないに「クワバラ、クワバラ」があります。
「クワバラ」の由来を調べてみると諸説あるようです。
その一つは、菅原道真の死後、各地で続いた落雷が彼の領地であった京都の"桑原"には落ちなかったことから唱えるようになったという説。
他にも、雷神があやまって井戸に落ちて農夫に捕えられた時、"自分は桑の木が嫌いなので「クワバラ、クワバラ」と言えばそこには落ちない"と約束して逃がしてもらったという説などがあります。
これらの説は説としておき、現実問題としては「くわばら、くわばら」では落雷は防げません。
もし、雷が発生した時には下記に注意して欲しいと思います。
「避難場所」
・建物の中
鉄筋コンクリートなどしっかりした建物の中にいれば、万が一、建物に雷が落ちても電気は壁を通して地面に吸収されるので安全です。
木造の建物でも基本的には安全です。
外出中に雷に遭遇したら近くの建物の中に避難するようにしてください。
・車などの乗り物の中
車やバス、電車、飛行機などの中も基本的には安全な場所です。
ただし、必ず窓を閉めて、車内の金属部品に触れないようにしましょう。
・最後の手段は「雷しゃがみ」
外にいるときに雷に遭遇し、周囲に逃げ込む場所が無い場合には「雷しゃがみ」で身を守りましょう。
両足をそろえ、膝を折って姿勢を低くし、つま先立ちをして地面との接地面を少なくします。
また、両手で耳をふさいで鼓膜が破れるのを防ぎます。
また、電線は避雷針の役割を果たすため、電線の下に入ることでリスクを大きく下げることができます。
落雷に当たる確率は100万分の1とされ、世界での年間被害者数は1000人ほどですが、日本の落雷死亡率は世界的に見てもかなり高いそうです。
その理由として、一般に雷から身を守るための知識が乏しいからと言われています。
十分ご注意ください。
予報官は、
はじめて見ましたが、こんな珍しい現象が起こるのものですね( ^ω^)・・・
井戸に落ちた雷神が、逃がしてもらうために「クワバラ、クワバラ」と言えばそこには落ちないと約束した説に軍配をあげたいです。
> ソニーがウォークマンのコマーシャルに使用した猿の映像が未だに印象に残っています。
なつかしいCMです^^
「見ざる言わざる聞かざる」の誤変換を思いつきました。