らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「干し柿」とその甘味について

2008-11-27 | 家庭菜園

白い粉を吹いた干し柿は甘くて美味しいですね。
その干し柿は渋柿から作られていることはご存知ですよね。
では、干し柿にすると何故渋い柿が甘い柿に変わるのでしょうか?

今日は私の「干し柿作り」と、その甘味の正体についてご紹介します。

1.干し柿作り
・干し柿用の渋柿です。


・この渋柿の皮をむきます。
 皮をむいた柿は紐に結んで、熱湯の中に入れて殺菌します。


・殺菌後、軒下に吊るして、寒風にさらします。
 4~5日で乾きますので、よく揉んで柔らかくします。
 そのままにしておくと乾燥し過ぎて固くなります。


・正月用の串柿も一串だけ作りました。
 串柿は10個の柿を両端に2個、真ん中に6個を配して竹串に刺し、寒風にさらし
 て作りますが、一般的に「いつもニコニコ(2個、2個)中睦(6つ)まじく」との意味を
 込めていると言われています。 
 しかし、元々は、三種の神器の一つで ある剣を表しているそうです。
 下記をご参照ください。

(参考)
鏡餅は三種の神器を表しています
 三種の神器とは、皇位のしるしとして古来から伝わっている三つの宝物で、
 八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)、
 八咫鏡(やたのかがみ)
をいいます。
 一般には、お正月の鏡餅として神様にお供えする特別な縁起物として庶民に普及
 したようです。
 その鏡餅において、ダイダイ八尺瓊勾玉を表しており、串柿天叢雲剣を、
 重ね餅は、八咫鏡を表していると言われています。


・1週間から10日ほどで渋が抜けて甘い干し柿が出来上がります。
 我が家ではこのくらいに乾いたところで取り込み、1個づつラップに巻いて冷凍
 保存をしています。


2.渋柿を干すと何故甘くなるのでしょうか?
 柿の渋の元は「タンニン」という物質だそうです。
 この「タンニン」には水溶性のものと不溶性のものがあり、渋みの正体は水溶性
 
の「タンニン」だそうです。
 不溶性の「タンニン」はいくらあっても渋みを感じません。
 従って、渋を抜く方法は、水溶性のタンニンを不溶性に変えればいいのです

 一般に渋抜きの方法に炭酸ガスやアルコールを使っていますが、これらを使うこと
 によって柿に異常呼吸をさせ、水溶性のタンニンを不溶性に変えているそうです。 
 (異常呼吸をさせると何故タンニンの性質が変わるのかはよく分かりません。)

 柿に異常呼吸をさせる方法には、この他に皮をむいて寒いところで風にさらし、
 ゆっくり干していく方法もあるそうです。
 この方法で渋を抜いたのが干し柿です
 
 柿には甘柿、渋柿ともにタンニンと甘味成分が含まれています。
 干し柿の甘さの秘訣は、干すことによって水溶性のタンニンが不溶性に変わり、
 渋みが隠れて元々持っている甘みが前面に出て、甘い柿に変貌するという訳
 です。

 つまり、渋柿と甘柿の違いは甘味の量や有無の違いではなく、タンニンの性質の
 違いによるものという訳です。

ご理解いただけましたでしょうか?


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