らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

高齢者に必要な「きょういく」と「きょうよう」

2022-06-29 | 雑学

国連の世界保健機関(WHO)の定義では、65歳以上の人を高齢者としています。
日本でも65歳以上が高齢者とされており、65-74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と呼んでいます。
2021年9月15日現在の推計では、65歳以上の高齢者人口は3640万人と、前年に比べ22万人増加し、総人口に占める割合も29.1%と、前年に比べ0.3ポイント上昇して、共に過去最高となっています。

このように65歳以上の高齢者は増加しているものの、元気な高齢者も多いことから一律にとらえることはできませんが、一般的に高齢者が元気に毎日を送るための秘訣は「キョウイク」と「キョウヨウ」が必要と言われています。
「キョウイク」と言っても「教育」ではなく、また、「キョウヨウ」と言っても「教養」ではありません。
きょうは高齢者が元気に過ごすための「キョウイク」と「キョウヨウ」について調べました。

「キョウイク」と「キョウヨウ」
「キョウイク」とは「今日も行くところがある」こと。そして、「キョウヨウ」とは「今日も用事がある」ことです。
今日も予定があって、身支度を整えて出かけて行き、そこで気心の知れた人たちと協力して誰かのために役立つ活動をする。
これが今日行くところがある「キョウイク」であり、今日用事がある「キョウヨウ」です。
このキョウイクとキョウヨウがあれば、高齢者も主役となって地域を担う役割を果たすことができ、健康寿命を延ばす要因の一つになると言うことです。



「寝たきり予防法」
老年学の権威、東京大学高齢社会総合研究機構教授で医学博士の飯島勝矢先生は、「最強の寝たきり予防法」について、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のスティーブ・コール教授の研究などを参考に次のように話されています。
高齢者には「きょういく」と「きょうよう」が大切だと言われています。
「きょういく」、「きょうよう」と言っても、教育でも教養ではなく、「きょういく」は「今日、行くところがある」であり、「きょうよう」は「今日、用がある」で、この二つは健康長寿には重要なのだそうです。

飯島先生は「きょういく」と「きょうよう」が健康長寿の秘訣であるとし、高齢者の診療を終えた時に、患者さんに「来月の予約は○日の△曜日でいい?」と、訊いた時の反応を見て、今後の患者さんの状態を予想すると言います。

「患者の反応」
「今日行くところがある」
診療後に「次の予約は○日で良い?」と聞いた時の反応の違いをAさんとBさんで比べてみると、
・Aさんは、「いつでも結構です。先生のおっしゃるとおり…」と言い、
・Bさんは、「その日は、旅行の予定が入っておりますので、1週間後にずらしていただいてもいいですか?」と言いました。

この質問の返事について、Aさんと違って、Bさんは、「今日、行く(キョーイク)ところがある」生活です。
現在の認知能力が同じでも、数年後のAさんとBさんではでは状態がまったく違ってくると飯島先生は予想し、Bさんのように社会性が高い方が数年後も良い状態を維持できそうだと飯島先生は話していました。

「今日、用がある」
更に飯島先生は診療後にもう一つの質問をします。
「今日、これから何するの?」と尋ねたとき、
・Cさんは、「ま、家に帰って、ひと休みして相撲見て、夕飯食べて…」と曖昧に言いながら、傍らのおばあちゃんの顔を見て、代わりになんか言うことが無いかと顔で尋ねるような反応をする人。
・Dさんは、「上野の松坂屋に寄って帰ります」という人がいます。

このお二人について、Dさんには、大学病院に来たついでに上野の松坂屋で買い物をするという用事(今日用・キョウヨウ)があります。
こうした「今日、用がある」ことも、お薬以上の効果があるのではないか、という事も記されています。

現役をリタイヤされた高齢者の皆さん、「きょういく(今日行くところ)」と「きょうよう(今日用がある)」がありますか?
健康で長生きするために、「きょういく」と「きょうよう」を心がけたいものですね。


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1 コメント

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な る ほ ど  (もののはじめのiina)
2022-06-29 10:59:56
「キョウイク」と「キョウヨウ」が「教育」と「教養」ではなく
                            「今日行く」と「今日用」とは、たしかに言い得て妙なる高齢者の行動規範ですね。

きょうは、用はないですが、また出かけます。
そうだ、ポストに投函する封書がありました。

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