秋の深まりとともに、この時期の風物詩となっている「正月用の干し柿」のカーテンが各地の柿の産地で見られるようになりました。
私の故郷、岡山でも例外ではありません。
先日、所用で岡山の実家に帰った時、車窓から見る畑や野山には、たわわに実った柿の木があちらこちらで見られました。
柿好きの小生は、吊るし柿にする渋柿が売られていないかと、実家近くの農産物売り場に立ち寄ったところ、残り少なくなっていたものの、西条柿と愛宕柿があったので少し買い求めました。
早速、皮をむいて吊るし柿にしたのでご紹介したいと思います。
「西条柿」
私が買ってきた西条柿は岡山では美味しい吊るし柿ができることで知られています。
その由来を調べると、16世紀半ば、毛利氏と尼子氏の覇権争いが行なわれていた頃、西条柿はすでに干し柿として加工され、武士の保存食料として珍重されていたそうです。
本格的な栽培が始まったのは昭和初期からです。
その後、昭和30年代にドライアイスの渋抜き技術が普及するとその品質は飛躍的に向上しました。
西条柿の名前の由来は、広島県東広島市の「西条町」とも、愛媛県の「西条市」ともいわれていますが定かではありません。
しかし、東広島市西条町の名刹長福寺には西条柿にまつわる由縁が書き残されていると言われています。
・これが西条柿です。
「愛宕柿」
愛宕柿(あたごがき)は愛媛県が原産の渋柿で、現在も愛媛県を中心に岡山など周辺地域で作られています。
名前の由来は、京都の愛宕山に奉納されて名前を賜ったという説や、京都愛宕産の柿からという説など諸説ありますが、いずれも京都の「愛宕」が絡んでいるということです。
「愛宕柿の特徴」
愛宕柿(あたごがき)は果実の大きさが300g~350g程と大きめの柿です。
釣り鐘状で先が細く尖っているのが特徴的で表皮は艶のある明るいオレンジ色をしています。
愛宕柿が生産されているのは愛媛県をはじめ徳島県、岡山県、香川県などの瀬戸内周辺がほとんどで、最も多いのは原産地とされている愛媛県で、全国の半分を作っています。
「吊るし柿の作り方」
1.皮むき
・柿のヘタとその周囲、そして全体の皮を包丁とピーラーで剥きました。
2.紐付け
・10個くらいを取り付ける長さのひもを用意し、ヘタを紐の間に通して吊り下げます。
3.殺菌処理
・グラグラと沸騰した熱湯に柿を5~6秒入れて引き揚げます。この処理をすることでカビが生えにくくなります。
・ 愛宕柿の吊るし柿です。一部西条柿が混ざっています。
・西条柿の吊るし柿です。
4.吊るして干すので「吊るし柿」。
・二階の軒下の洗濯竿に通して乾燥させますが、ヒヨドリや蠅がくることから防鳥網で覆います。
5.柔らかくするために揉む。
・1週間くらいして外皮が固くなったら、手袋をして軽くもみます。
・その後、5日~1週間後に再度カキの中心まで柔らかくなるように揉みます。
6.出来上がり
・3週間くらいにすると甘い吊るし柿が出来上がります。
・防鳥網を覆った西条柿の吊るし柿です。
【参考】
「柿の栄養価」
柿は日本で最も古くから利用される果物です。
日本語のカキという言葉がそのまま「Diospyros kaki」と学名になっています。
柿はとても栄養価の高い果物だそうです。
即ち、発ガンおさえる効果 があるといわれている「カロチン」や「ビタミンC」が豊富であり、更に、柿に含まれる「タンニン」は、血管を強くして血圧を下げる効果 が期待できると言われています。
また、風邪の予防や二日酔いにもよいとされています。
最新の画像[もっと見る]
- 「蛇の道は蛇」の由来 8ヶ月前
- 身近な野鳥「ムクドリ」 8ヶ月前
- 身近な野鳥「ムクドリ」 8ヶ月前
- 身近な野鳥「ムクドリ」 8ヶ月前
- ニゲラの花「蕾から種まで」 8ヶ月前
- ニゲラの花「蕾から種まで」 8ヶ月前
- ニゲラの花「蕾から種まで」 8ヶ月前
- ニゲラの花「蕾から種まで」 8ヶ月前
- ニゲラの花「蕾から種まで」 8ヶ月前
- ニゲラの花「蕾から種まで」 8ヶ月前
西条柿 愉しく拝見しました お願いがあります 小生blog
花のしもべ日誌 (ameblo.jp) https://ameblo.jp/kmgt564239/に写真1葉お借りしたいのです お名前とURLは明記します upは8/20の予定です ご覧になって不都合でしたら即削除します
(事後承認をいただく形になってしまいます ごめんなさい)