らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

亥の子と十日夜

2017-12-01 | 伝統行事

家庭菜園をしていると、農業に関する言葉をよく耳にします。
その一つをご紹介すると、「亥の子(いのこ)」と「十日夜(とおかんや)」と言う言葉があります。

広辞苑で調べると、
・「亥の子」とは、①陰暦10月上の亥の日。江戸時代にはこの日から火燵(こたつ)を開いた。
            ②西日本で陰暦10月亥の日に行われる行事。収穫祭の一つ。
            田の神が去っていく日と信じられ、子供が石に縄を何本もつけ、土を打って唱えごとをして回る。亥の子突き。
・「十日夜」とは、10月10日の夜。東日本で、この日、刈り入れが終わって田の神が山へ帰るとして祭る。西日本の亥の子と共に重要な農村行事。
と説明しています。

辞書が示すように、旧暦10月最初の亥の日(今年は11月20日)が、暦の雑節「亥の子」です。
収穫祭的要素が強く、主に西日本で行われている行事です。
お餅をついてお供えし、田の神様と同様に亥の子神を山にお返しする行事です。
本来は、旧暦の十月最初の亥の日に行われていた行事で、茶人の間では、この日を「炉開(ろびらき)」として夏の間の風炉(ふろ)を撤し、炉を開くようです。

一方、西日本の「亥の子」に対して東日本では旧暦10月10日の「十日夜(今年は11月27日)」があります。
「十日夜」は、4月10日に山から下りてこられた田の神様が、この日、山に帰るのを感謝する行事です。
秋の名月「十五夜」と「十三夜」と共に冬の月待ちをおこなう晩としても知られています。
この行事も収穫祭的な意味合いが強く、長野県の一部では案山子揚(かかしあげ)と言って、収穫を終えた田から案山子を引き揚げ、庭先に飾る風習があります。

「亥の子」も「十日夜」も、これから来る厳しい冬を前にささやかな楽しみを味わう、昔人の慎ましい生き方を感じさせる暦の雑節です。

 


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
らいちゃん  へ (iina)
2017-12-01 08:45:06
西日本の「亥の子(いのこ)」と東日本の「十日夜(とおかんや)」のことは、まったく知らなかったです。

農業の祭祀のようですが、これらの言葉も記憶からだんだんと薄れていくのでしょうか・・・。

返信する

コメントを投稿