らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

明治天皇とあんパン

2022-04-04 | 雑学

私は子供の頃からアンパンが好きで、今でも時々買って食べています。
現在ではアンパンを作るメーカーやパン屋さんはたくさんありますが、昔はパンと言えば”木村屋”で、ここのアンパンはとても美味しかった記憶があります。

その木村屋が明治天皇にアンパンを献上したのが明治8年(1875年)4月4日のことです。
今日はその経緯について調べました。

「木村屋アンパンの誕生」
明治2年(1869年)の木村屋の創業当時、日本においてパンは普及していませんでした。
どうすればパンが食べられる様になるのか?
木村安兵衛は「日本人の好みに合ったパンを作ろう」と思い立ち、息子の英三郎と共に試行錯誤をこらしていました。
そして、最終的に行き着いたのは、パンや日本料理ではなく和菓子でした。

安兵衛は、「酒饅頭で合うのなら、同じ酵母を使ってるこのパンに合わないわけはない」と考え、パンを焼くときの酵母を酒饅頭に使われる酒種に置き換えました。
そして、和菓子といえばあんこは欠かせないことから、この新しいパン生地であんこを包みました。
そして誕生したのが「酒種桜アンパン」でした。
このアンパンは洋のパンに和のあんが融合した和洋折衷の画期的なアンパンで、これを売り出してみたところ大ヒットしました。



「山岡鉄舟との出会い」
元士族の木村安兵衛と山岡鉄舟は明治維新の前から剣術を通じて知り合った旧知の仲で、茨城から江戸へ出て来たばかりの安兵衛と将軍・徳川慶喜のお供でしばしば水戸藩に出かけていた鉄舟とが出会いました。
明治7年に新しく出来た銀座煉瓦街でアンパン作りに熱中していた木村親子から試食させられると「これ、うまいじゃないか」とアンパンの味に折り紙がつきました。
西洋から入ってきたパンとは違い、酒種を使ったその生地であんを包み焼き上げるという技術が鉄舟の心をとらえたのです。
この頃、明治天皇の侍従(お付きの人)を勤めていた山岡鉄舟が「これなら陛下もお気に召すだろうから、今度の花見で献上してみたらどうだ?」と持ちかけました。
そして、明治8年4月4日、隅田川沿いの水戸藩下屋敷でアンパンが明治天皇に献上されることになりました。



「明治天皇への献上」
明治8年4月4日に天皇皇后両陛下が東京の向島にある水戸藩の下屋敷へ行幸されて、お花見をする際にお茶菓子としてお出しするため、鉄舟が木村屋から預かったアンパンをお持ちしたのでした。
このときのパンは「お花見だし、献上するなら華が欲しい」ということで奈良の吉野山から取り寄せた八重桜の花びらの塩漬けが埋め込まれて焼き上げられた「酒種桜アンパン」でした。

結果、明治天皇も昭憲皇后も甚(いた)く気に入り、晴れて木村屋のアンパンは皇室御用達の味となりました。
特に皇后のお口にはよほど合ったようであり、毎年献上することが決まったということです。

高貴な方のお口にもあんこは特別な味だったのでしょうね。


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1 コメント

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皇室御用達  (もののはじめのiina)
2022-04-04 16:08:07
元士族の木村安兵衛と山岡鉄舟と旧知の仲であったのなら、鉄舟が侍従長ですから皇室御用達に木村屋のアンパンが選ばれるのも道理です。

京都の味噌味のカステラが皇室御用達になっています。
本式のカステラを作れるにもかかわらず、亜流なのにいまも皇室御用達として売り出ています。
土間のある普通のお宅をお店にしていましたが、iinaも大阪時代に手土産にして持ち帰りました。
http://temiyageokashi.blog.jp/archives/2015.08.27.html

今日は、冷雨の中に健康麻雀が再開されて遊んで参りました。桜が散るのかなぁ~❔

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