かぎろい
「陽炎・火光」、この漢字を何と読みますか?
「陽炎」は「かげろう」と読みますよね。
しかし、「かぎろい」とも読むようです。
広辞苑で「かぎろい」を調べると、「陽炎・火光」と書いていました。
そして、その説明には、①日の出前に東の空にさしそめる光。②かげろう。③ほのお。と書かれていました。
「かぎろい」
「かぎろい」という言葉はあまり聞かないかと思いますが、「かぎろい(陽炎・火光)」とは、冬の寒さの厳しい明け方、日の出前の東の空に見られる、茜色で薄紫色のような彩のある色光のことで、水蒸気に太陽光線が乱反射して起こる珍しい現象です。
私は早朝ウォーキングをしているので日の出前の東の空を注意して見ているのですが、なかなかお目にかかれません。
そこで、十数年前に飛行機から撮影した画像をアップしておきます。
この時はとても綺麗な茜空でした。
・これは十数年前に飛行機から撮影した「かぎろい」です。
「かぎろいを詠んだ万葉集」
「かぎろい(陽炎・火光)」を詠んだ柿本人麻呂の歌がありますのでご紹介します。
「東の 野に炎の 立つ見えて 顧みすれば 月西渡(つきかたぶ)きぬ」 柿本人麻呂 (万葉集 第一巻48)
読み:(ひんがしの のにかぎろひの たつみえて かへりみすれば つきかたぶきぬ)
この歌は、西暦692年(持統天皇6年)の太陰暦の11月17日午前6時ごろ、阿騎野(あきの)と呼ばれる地(奈良県宇陀市大宇陀区)に、当時9歳の木梨軽皇子(きなしのかるのみこ:後の文武天皇)とともに狩に随行した柿本人麻呂が早朝の東の空の「かぎろい」を見て詠んだものです。
歌は、東の方の山の斜面、そこに日の出の光が差し始めていて、さて、振り返って見ると、月がもう入ろうとして傾いていた、と言う単純な風景を詠んだものですが、実は月が沈むかのように父である草壁皇子はお隠れになったが、そのあとを継ぐ軽皇子が太陽となってこの世を照らそうとしているのである、という意味なのだそうです。
「かぎろい」は冬に見られる、日の出の1時間ほど前に空が赤く染まる自然現象です。
寒い朝に冷え込めば冷え込むほど出現率が高く、快晴であることも条件とされています。
でも、冷え込んでいない時や秋や春でも見られるようです。
日の出前にウォーキングなどされる場合は東の空にご注目ください。
ドライブしていて、道路に「逃げ水」を見ることがありますが、こちらも「陽炎」の一つだと思います。
昆虫にもカゲロウがいますょ。これは、見たことがありません。
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/2d9a1976bd7faff233c9b7eeaa52dd52
都心から天気予報した際に富士山がよく見えたので、富士が隠れる前に西伊豆コースを先に巡ることにしました。
北側は快晴だったのですょ。