らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「びた一文」の由来

2021-04-30 | 雑学

「びた一文くれてやるものか」とか「びた一文負けられません」などと使う「びた」は、漢字では「鐚」と書きます。
今日は「鐚一文(びたいちもん)」の由来について調べました。

「鐚」は中国漢字ですが、その意味は中国と日本では異なっています。
中国では甲(かぶと)の下に付ける首を守る防具のことですが、日本では価値の低い粗悪な銭の総称の意味になります。

広辞苑で「鐚」を調べてみると、「鐚」は「鐚銭(びたせん)」の略とし、「鐚銭」には、(日本では「鐚」は悪い金の意)粗悪なぜに。室町時代から江戸初期にかけて、永楽銭以外の銭。また、一文銭の寛永鉄銭の称。と説明していました。

「鐚銭」
広辞苑にも説明しているように、鐚銭とは、中国から渡来した立派な銭に対して、日本で私鋳された出来の悪い銭のことで、不純物が多いものや、欠けや変形、削れなどの損傷があるもの、独自に発行した非正規の銭のことを「びた銭」と言いました。
しかし、私鋳でも、ニセガネではなくて、貨幣としては通用ていたのです。



「びた一文の由来」
これを踏まえてその由来を調べてみると、永楽通宝と区別するために「鐚」という語が生まれたようです。
即ち、室町時代、幕府は明と貿易し、明の通貨「永楽通宝」を大量に輸入して流通貨幣としました。
ところがそれまで流通していた貨幣は長年使われているうちに表面の文字が磨滅したものとか、目方の少ない劣悪なものが多かったために、この永楽通宝との間に大きな品質の差ができてしまいました。
そこで、これらを「鐚(びた)」と称して新貨と区別したのです。

「一文以下の鐚」
「鐚」は4枚でようやく新貨の1枚(1文)に相当したと言われています。
ここから、普通の1文よりさらに低い価値のお金という意味になり、「びた一文」は「一文にも満たないわずかなお金」と言った意味で使用されるようになったということです。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
(らいちゃん) へ (もののはじめのiina)
2021-04-30 09:21:23
「びた一文負けらぬ」のは、粗悪な銭の価値すらも負けないの意でしたか。( ..)φメモメモ

          なるほど、「びた」の漢字が「鐚」で「金偏に悪」なのですね。
          それでも「負けろ」と値切る奴には、ビンタ張って鐚一文を投げつけて商いは終いにします。


繰り返すコロナには、辟易します。
          カエルくんに登板ねがって、気分一新です。

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戦後 (hidebach)
2021-04-30 11:16:20
戦後につかった
一銭玉のようなものですね。

一戦で駄菓子屋で飴玉2個買った記憶です。
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おはようございます (siawasekun)
2021-05-01 03:27:07
素敵なショットと解説から様子、雰囲気などが伝わってきました。

ご紹介、ありがとうございました。

新型コロナウィルスの感染予防、日々、大切ですね。
密閉、密集、密接をしっかり避けて、予防しましょうね。

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