ゆずりは ~子想~

幼い葉が成長するのを待って、古い葉が譲って落ちることから名付けられた「ゆずり葉の樹」。語りつがれる想いとは・・・

不都合な真実と不都合な観覧

2007年02月05日 | 愛ある辛口
メディアでも話題になっているアメリカのドキュメンタリー映画「不都合な真実」。
元アメリカ副大統領であるアル・ゴア氏の、地球温暖化の環境・自然への脅威と、隠されている情報、誤ったデータの公開など、今の国の姿や私たちへ問題を突きつける衝撃的な作品として、注目されている。

観たくて、観たくて、いつ上映されるかを楽しみにしていた。
上映されたら絶対に観にいこう!と思っていた。
だが、青森県では上映がないのだ。八戸や近郊市だけでなく、県内で、ないのだ。
調べたら、すぐ下の岩手県でも、県内どこでも上映されない。
すぐ上の北海道では、札幌の1館のみ。
山口は?と思って調べると、これもなし。
ん?ほんとに?
こんなに話題作なのに?うそ?
八戸から一番近いのは、札幌なのか?札幌まで行けってか?
時をずらして上映されるのだろうか?
もしかして、あまり観てほしくないのかな?どこかの上部の団体が?政治家が?国が??ん?

山口でも本当に、やってないのかな?

残念でなりません。

理想の生活

2007年02月05日 | これも自分あれも自分
ここのところ、よく見かけるようになった、装丁のシンプルで素朴な雑誌。
中身も素朴で手の届きやすいお料理の頁があったり、天然素材を使ったお洋服やリネンのクロスの頁や、日曜大工で簡単にできる手作りの家具の頁があったりして、巷で騒がれているセレブな世界とはまったく違った世界を見せてくれている。

そんな素敵な雑誌をたまに手に取り、読んでいると、毎日の自分の生活の堕落度合いが明らかになっていくのが嫌になってしまう。そんな雑誌を立ち読みして、家に帰ってしまったら、ことのほか「ここ、私の家ではないですよね!?」と誰かに確認してしまいたくなるほど、生活臭が漂う我が家なのだ。心の中で思いっきりため息をつく。はぁぁぁぁ~~~。

そこで、今日は購入してみた。その自己嫌悪に陥る雑誌を1冊。
私は、お裁縫なんてほとんどしないし、できないし、お菓子だって手作りするくらいなら食べなくてもいい!というほどの無精者。こんな雑誌を買ったからって、この中に紹介されているケーキ一つ作るわけではないが、いろんな人の家を特集していることに惹かれ、買ってしまったのだ。

素敵なお部屋の数々。家具。雑貨。籠。スタンド。食器。本棚。
どれも、とてもしっくりしていて、どこか潤いのある感じを受ける。いいなぁ~、こんなくつろげる場所、ほしいなぁ~。
なんてパラパラとめくりながら、我が家の荒れた台所で家事をしだした。
今日の夕飯は、
 さんまの塩焼き
 かぶと鶏だんごの煮物(今日は塩コショウとお醤油で味付け)
そして、明日用に、さんまの煮付けも同時進行・・

料理が整った後、今朝作っておいた麦茶を魔法ビンに入れようとした。
この魔法ビンは、それこそこんな素敵な雑誌の、素朴なテーブルにそっと置いてあって、帰宅した子どもがそこへ駆けて、コップに麦茶を注ぐような場面が浮かんできそうな花柄の魔法ビンだった。
なんだか、そこだけ素敵な感じに見えたので、ポットから麦茶を注ぐ私の手もそんな雑誌に載っていそうな手な気がした。
「おっ、いい感じやんん~」と心の中で音符が2つ、ルンッルンッと出てきた矢先、ポットの麦茶がドボドボーッと素敵な魔法ビンの口の外へこぼれ落ちた。
今出たばかりの心の音符が、ガシャシャシャーンと音を醜く変えた。
「やっぱしね、これだよ・・。結局のところは、ここだよねぇ。」
私の一瞬の弾む心も、ガラスのごとく崩れ落ちた。
いくら素敵に見せようとしても、中身のない素敵は、素敵になりきれない、ということを今日も学んだ。


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