バンコクの東にチャチョェンサオ県があります。県内をバーン・パコーン川が蛇行して流れ、稲作の四期作(水資源確保のため政府は三期作を指導)、マンゴ、ヤシ等の果物栽培、豊富な水を利用したエビ、魚の養殖が盛んで裕福な土地柄です。
チャチョェンサオの歴史はアユタヤ王朝、第9代国王ボロマトライローカナート(在位:1448年~1488年)まで遡るようですが、往時を偲ぶ遺構は何も残っていません。
市街のバーン・パコーン川沿いに古刹、ワット・ソトーンがあります。開基はアユタヤ王朝末期の1764年といわれ、バーン・パコーン川を漂流していたランナー様式の仏陀坐像、ルワン・ポー・ソトーンが祀られています。参拝者の数がバンコクのエメラルド寺院に次いで2番目に多い寺院です。ただ、エメラルド寺院は海外からの観光客が圧倒的に多く、タイ人の参拝者ではワット・ソトーンが圧倒しているのではないかと思います。
現在の寺院本堂は現国王の発願で建立、イタリアから取り寄せた大理石を用いて2006年に竣工しています。
ワット・ソトーンには年3回の例祭があり、その一つが陰暦12月の上弦の月から下弦の月の間に行われます。今年は11月3日から12日まで執り行われました。
1890年に天然痘が流行り、当時の住民がルワン・ポー・ソトーンに平癒祈願をしたのが始まりだと伝えられています。
11月2日には市内の小・中学校、高校、大学の学生たちによるワット・ソトーンからスタートする市内パレードがありました。
お供えの卵です。ルワン・ポー・ソトーンはなぜか卵がお好みのようです。
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午前7時20分です。午前8時のパレード開始まで、大きな本堂の回りでスタートを待つ人たちを写してみました。
チャチョェンサオには実にたくさんの高校、大学があるのを改めて知ることとなりました。
カメラを向けると、みんな素敵な笑顔で応えてくれるので、シャッターを押す数が増えてしまいます。
円陣を作り、最後の練習中です。
全員揃ったところで記念撮影です。
チャチョェンサオも華人が多く住み、中国衣装を纏った学校もたくさんありました。
チャチョェンサオの催しではよく着用されている衣装です。1800年代末のラーマ5世統治時代の貴族の衣装です。
フリルのついたブラウスに巻きスカートの裾をたくし上げてズボン状にしたチョン・カベーンを穿いています。
タイ北部の山岳民族、カレン族の衣装です。
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