の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

イーサンのオーク・パンサー (1)

2013年11月22日 | スリン
■イーサンと呼ばれるタイ東北部にサコン・ナコーン、ナコーン・パノムという県があります。
サコン・ナコーンはバンコクから650km、ナコーン・パノムはサコン・ナコーンの東にあってメコン川に接した、ラオスとの国境の県で、バンコクから740kmに位置します。
サコン・ナコーンではオーク・パンサーの前日に「プラサート・プン」と呼ばれる蜜蝋で造った宮殿のパレードがあります。また、ナコーン・パノムではオーク・パンサーの日に何千という灯明を灯した、たくさんの船がメコン川を下ります。対岸のラオスでも灯明船がメコン川を下ります。「ライ・ルア・ファイ」といいます。
今回はサコン・ナコーン、ナコーン・パノムへの道順の観光を含めて紹介します。

■パチンブリーからコラートへ向かう山間で立ち寄ったガソリンスタンドに併設されている喫茶店に新婚さんと仲間たちが休憩していました。
風景の良いところで記念撮影をするのが流行っており、高原のリゾートまで出かける途中のようです。






■国道304号線を山越えしてチョクチャイまで250km、チョクチャイ交差点で国道24号線を東へ進むとブリラムに入ります。
ブリラムはクメール時代にアンコールワットとピーマイを結ぶ王道が通っていて、パノムルン遺跡やムアンタム遺跡を筆頭にたくさんのクメール遺跡が残っています。
また、ブリラム周辺は10世紀から14世紀にかけてのクメール陶器生産拠点の一つで、確認された窯址は136カ所あります。「バン・クルアット」にはチー川に沿って8カ所の区域で窯跡が発見されています
国道24号線を120km走ると国道2445号線と交差します。24km南下する「バン・クルアット」の市街に入ります。古窯址の表示に従って左折、約10km行くと田んぼの中にクメール時代の10世紀から12世紀に青磁、褐釉陶器が生産された「ナイ・チアン古窯址」があります。


発掘された窯址が建屋の中に保存されています。

ブリラムの窯はタイ北部窯と類似した構造の地上式横焔窯で、竹組で窯を形作り粘土を貼り付けて窯を造っています。「ナイ・チアン古窯」の特徴は、焚口から煙道まで12m、幅3mと大型化したため天井部を支えるための支柱が立てられていることです。他の区域でも数カ所で大型窯に天井を支える支柱が立っていることが確認されています。
写真は手前が焚口です。



窯址周辺は農地で民家はみあたりません。農地には陶片が散乱しています。他にたくさんの窯址があったのでしょうが、農地として開墾されたようです。

灰釉陶片がたくさん落ちていました。

■ブリラムで焼かれた陶器です。












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■古窯址を見終わって、カンボジアの国境と平行に東向かう国道224号線へ出ます。10km程走るとカンボジア国境に向かって南下する国道2407号線と交わります。国道2407号線を10km行くと国境の遺跡「タ・ムアン遺跡群」があります。
アンコール・ワットとピーマイを結ぶ王道上の遺跡の一つでジャヤヴァルマン7世は102カ所の施療院と121カ所の宿駅を設置しましたが、そのうちの一つです。
まずは一番初めに出会う「タ・ムアン」で、宿駅に建てられた礼拝堂と言われている遺跡です。
国境へ続く道路にある、最後の集落です。軍の検問があって、脇道の入り口は有刺鉄線で塞がれています。

「タ・ムアン遺跡群」入口にある軍の検問所です。

「タ・ムアン」です。ラテライト製の礼拝堂と祠塔が一体化した構造です。







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■「タ・ムアン」から300m程行くと施療院「タ・ムアン・トッチ」があります。
ここでは2名の兵士が警護しています。単車は警察官が乗りつけてきたものです。

儀式用の池が北西にあります。

東向きの楼門です。手前にも門跡の基壇が残っています。

回廊内には祠塔と経蔵があります。







祠塔上部の蓮の花飾りです。



警備の兵士です。顔は微笑んでいますが、指は銃の引き金に置かれています。




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