2021年10月のブログです
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河合隼雄さんと谷川俊太郎さんの『魂にメスはいらない-ユング心理学講義』(1993・講談社α文庫)を読みました。
文庫本で読むのは初めて。
単行本は1979年に朝日出版社から出ていて、じーじは家裁調査官になってすぐに買って読み、すごく勉強になりました。
以来、何回か読ませてもらったのですが、引っ越しなどのせいか、いつの間にか行方不明になってしまいました。
最近、また読んでみたくなり、本棚をあちこち探したのですが、例によってやっぱり見つかりません。
それで清水の舞台から飛び降りる覚悟で(おおげさかな?)、この文庫本を購入しました(奥さんには内緒です)。
読んでみると、やはりすごい本です。
谷川さんの質問が、詩人の立場からの深い質問ばかりですごいせいもあるのですが、それを河合さんがユング心理学にそってわかりやすく説明されて、その結果、お二人が、こころのあり方について見事に深く語りあっておられます。
有名な箱庭療法を初めとして、ユング心理学のいろいろな考え方を学ぶのに最適ですし、初学者が学習を深めるきっかけにもなりそうです。
印象的だったのは、河合さんがユング派の資格を取りながらも、ユング教徒にはならないと話されているところで、臨床家は教条的になってはならず、常に創造的でなければいけないのだろうな、と改めて思いました。
いずれまた、再読をして、理解をさらに深めたいと思います。 (2021.10 記)
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2024年1月の追記です
この本を読むと、お二人の予断のない、真摯な対話の様子に、感激させられます。
すごい人たちは、分野を超えても、本当にすごいんだな、とこころから思います。 (2024.1 記)
質問させていただきます。
単行本の際には、
付録で注釈書として、
谷川俊太郎詩解釈という26ページほどの
おまけがついていたのですが、
文庫本の際には、
それが掲載されているのか。
はたまた、カットされているのか。
気になったので、質問させていただきます。
さっそく、古本の文庫ですが、
ネット注文しました。
ありがとうございます。