ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

富山市路面電車南北開通 × 銅

2020年03月22日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

富山市中心部には路面電車が走っており、市民の移動手段として活用されています。
富山駅を中心として、駅北の路線(旧ライトレール)と、駅南の路線(環状線、南富山駅前、富山大学前)の、4路線があります。
昨日、駅南を走る富山地方鉄道の路面電車の3路線軌道と、駅の北側を走っていた旧富山ライトレールの1路線軌道が、富山駅の構内を横断する形で繋がりました。

そのため、昨夜は、富山市で花火が上がるなど、ちょっとしたお祭りでした!

このような南北開通で、わたくし伝銅師が注目するには、路面電車に電気を供給するトロリー線です。
駅北と駅南の路線の接続部に新たに敷設されたトロリー線は、まだ酸化していない赤銅色に光り輝いていました!


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雪かきスコップ × アルミニウム

2019年12月22日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

富山県の雪対策の1つとして、「雪と汗のひとかき運動」があります。
これは、2005年から開始された歩道除雪のキャンペーンで、毎年、今頃になると交差点にスコップが設置されます。
そのスコップは、軽くて使いやすいアルミニウム製のスコップ。


今年もいよいよこの季節になりました。
昨年の富山は、暖冬でほとんど積雪がありませんでしたが、今年はどうかな?

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銀の鈴 × アルミニウム

2019年12月22日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

本日は、「銀の鈴×アルミニウム」です。

JR東京駅構内の待ち合わせ場所として有名な「銀の鈴」。
皆さんも、待ち合わせに利用される方も多いのではないでしょうか?


ある雑誌によると、現在の「銀の鈴」は初代から数えて4代目で、
形作っている材質も変遷があり、初代は竹・和紙・銀紙、第2代と第3代はクロムめっきした銅、そして現在の第4代はアルミニウムです。


アルミニウムは、1887年に日本に初めて輸入され、その後、日本国内でアルミニウム板も生産されるようになりました。
その当時は、アルミニウムのことを、“銀より軽くて美しい光沢を持つ金属「軽銀」”と呼んでいたようです。

「軽銀」(アルミニウム)が使われている、JR東京駅構内にある「銀の鈴」。
第4代になってようやく、名実ともに銀(軽銀)になりましたね。

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鉄道レール × 鉄

2019年12月15日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

本日は、「鉄道レール×鉄」です。

私が住む富山市は、路面電車の活用によって、自動車に依存したライフスタイルを見直して歩いて暮らせるまちを実現させています。
富山市にある路面電車は、富山駅駅北側に走るライトレール、富山駅駅南側を走る富山市を巡回する市内環状線、富山南から富山大学まで走る富山地方鉄道の3路線があります。
この度、2020年3月21日から、路面電車の南北直通運転が開始されます。
そのため、現在、富山駅では、富山駅の北側と南側をつなげる鉄道レールの敷設工事が行われています。


鉄道レールは、言わずもがなですが、炭素を0.5~0.8%、その他にケイ素とマンガンを含有する鋼材からできており、JISにはJIS-E1101に規定されています。
鉄道レールの形状は、異形形状からなり、それは圧延加工によって形作られています。

富山市内の移動がより便利になり、来春が楽しみですね。

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ビル解体 × 鉄

2019年12月07日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

本日は、「ビル解体×鉄」です。

北陸新幹線のお陰で、富山県に来られる観光客が増加しているようで、この先、富山駅前には新たなホテル建設がいくつも予定されています。
そのため、最近の富山駅前では、いわゆるスクラップ&ビルトで、ビルの解体が行われています。
ロブスターの様な巨大なハサミを付けた油圧重機が、バキバキと音とたてながらコンクリートを崩しており、
解体作業は豪快で、いつまで見ていても飽きが来ません。


さて、ビルなどの構造物を形作るコンクリートには、引張に強い鉄筋と圧縮に強いコンクリートを組み合わせた、外力に対して一体となって働くようにした、いわゆる「鉄筋コンクリート」が用いられています。
そのため、解体されたビルからは、コンクリートの他に、鉄筋も出てきます。
鉄筋コンクリートに使用されている鉄筋は、鉄筋コンクリート用棒鋼としてJISに規定された、SD295A、SD345、SD390、SD490などがあります。
解体されたビルから出てくる鉄筋は、新しい鉄の原料として再利用されています。

風邪ひかないように暖かくしながら、もう少しベランダから解体作業見てよーっと。

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エッフェル塔 × 鉄 その2

2019年10月24日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

前回に続いて、本日もエッフェル塔についてです。

隕鉄との出会いで鉄の存在を知った人類は、その後、鉄鉱石の製錬技術で自ら鉄を生み出し始めたのはヒッタイト人による紀元前15世紀ごろと言われています。
それから1784年までは、当時、炭素量が3%以上のいわゆる鋳鉄しか製造できませんでした。
そのため、当時の鋼材製品は、鋳鉄の脆さが問題となっていたそうです。
ところが、1784年になると、溶けた銑鉄をかき混ぜて空気中の酸素と接触させることによって炭素を除去する、パドル法と呼ばれる技術が確立されました。
その結果、ねばさのある鋼材を得ることができるようになったそうで、そのパドル法によって作られた鋼材がエッフェル塔に使用されたそうです。

パドル法が開発されなければ、エッフェル塔も建築されなかったかもしれませんね。

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エッフェル塔 × 鉄

2019年10月21日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

先週土曜日10/19にNHKのEテレで、『地球ドラマチック「鉄の貴婦人 エッフェル塔~知られざる誕生物語」』が放映されました。
建設した技師がエッフェル氏であったこと、エッフェル塔を「鉄の貴婦人」と呼ぶことなど、今回の番組を見て新たに知りました。
ちなみに、フランスからアメリカに送られた自由の女神の骨組みもエッフェル氏が担当した様です。

フランスに行く機会があれば、鉄の貴婦人であるエッフェル塔を眺めてみたいものです。

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街角 × 高岡銅器

2019年09月01日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

昨日8/31(土)のプライベート東京訪問、第二弾。

葛飾区の四ツ木は、キャプテン翼のゆかりの地となっており、
これは、キャプテン翼の原作者の出身地が葛飾区の四ツ木であることが理由のようです。

四ツ木には、キャプテン翼の主人公 「大空翼」をはじめとしたキャラクターの銅像が数多くあります。
いずれも、高岡銅器のメーカーによって製造された銅像でしたので、今回のプライベート東京訪問で葛飾区の四つ木に行ってきました。

京成押上線の四ツ木駅を降りると、そこにはキャプテン翼のラッピングが施されていました。


駅から少し歩いて、「四つ木つばさ公園」に行くと、ありました! 主人公の大空翼の銅像が。


歴史ある伝統工芸技術の1つである高岡銅器。
地域の活性化に役立っていますね。


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街角 × 銅葺き屋根

2019年09月01日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

昨日8/31(土)に、プライベートで東京に行ってきました。

お昼ごはんは、義理の父と京橋にある「美々卯さん」にて美味しくいただきました。

屋根は銅葺き屋根の趣きのある建物でした。屋根には緑青が出ており、屋根からの雨しずくで建物前の排水溝のコンクリートも緑青で覆われていました。

最近、あまり見かけなくなりましたが、東京の街中でふと見上げて偶然見つけた銅葺き屋根。

皆さんの身近な所にも、銅葺き屋根は、まだまだ残っているのかもしてませんね。



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大規模改修×白さび

2019年07月15日 | 街角の金属製品

伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

私が住んでいる住居マンションは、現在、大規模修繕中です。

足場が組まれて、暗いシートで覆われて。。。

ベランダから太陽光が入らず、いまいちな状態です。。。

さて、建築資材に亜鉛メッキ鋼板が使われますが、本日はそのさびについて。

さびと言えば、鉄のさび。

鉄の錆は、赤茶っ色で、触ると手が汚れてしまい、いやですよね。

それに対して、亜鉛のさびは、白色。同じさびでも、赤茶っ色より白色のさびの方がイメージ良いですよね。

 


カラーマンホール蓋 × セラミックス溶射

2019年06月26日 | 街角の金属製品

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表面処理加工において、ヘアースプレーのようなエアゾール製品と同様の原理で

金属やセラミックスを噴霧する「溶射(ようしゃ)」と呼ばれる表面処理方法があります。

最近では、色の付いたセラミックスを溶射できる技術もあり、その技術が街角にある、あの「蓋」に

用いられています。

それは、マンホールの蓋!

最近、密かにマンホールの蓋が流行っており、各市町村オリジナルのデザインのマンホールの蓋があり、

中には、カラフルな色の付いたものもあります。

このカラーマンホールの蓋に、色の付いたセラミックスを溶射できる技術が用いられている様です。

 

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リバーリトリート雅樂倶 ✖︎ 美しい銅板の緑青

2019年06月02日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです

本日、ぶらりとリバーリトリート雅樂倶に行ってきました。
国道41号線を高山方面に向かって、富山市中心部から約30分弱のところにあります。

エントランスにある銅板の飾りが、いい感じの緑青でした!



静かな雰囲気で、ゆっくり過ごすことができますので、機会があれば、みなさんもぜひ。

hazeru coffee ✖︎ 真鍮バインダー

2019年06月02日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

今日は天気も良かったので、妻と2人で、久しぶりにお茶しにでかけました。
出かけた先は、富山市古沢にあるhazeru coffee。

いただいたコーヒーも美味しかったですが、目に付いたのは、真鍮製のバインダーでした。


いい色合いになってました。

まめやコーヒーさん ✖︎ 金属製カニ置物

2019年05月05日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

今日は富山市にある、まめやコーヒーさんで、さっぱりとしたベトナムのコーヒーをいただきました!


お店の入り口にある、金属製のカニの置物がリアルでした。

岩瀬の街並み 趣きある側溝蓋

2019年04月14日 | 街角の金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

富山市の北部に、岩瀬というレトロな風情がある街並みの残るエリアがあります。
岩瀬エリアは、江戸時代から明治時代初期にかけて北前船の港町として栄えた町で、今でも当時に建てられた家屋が残っています。

街並みの両脇にある側溝の蓋も趣きがありました。
材質は鋳鉄ですかね。
その表面には、錆びの風合いを出した表面処理が施されていました。