ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

元素記号 × 海外ドラマ

2020年09月20日 | 金属 よもやま話
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

4連休のなかびの日曜日、本日2つ目の投稿です。

先月導入した”amazon Fire TV Stick”。
この連休中もNetflix で海外ドラマを見ており、我が家で活躍しています。

最近、見始めた海外ドラマは、”Breaking Bad”。
末期がんに侵された化学教師が、その化学の知識を駆使して違法行為に手を染め、元教え子の不良少年とタッグを組む、というアクションドラマです。
ドラマの中では、化学に関してちょいちょいと触れられており、オープニングでも元素周期表で見られる元素記号が使われていて、
ドラマ名の”Breaking Bad”も、Brakingの「Br」とBadの「Ba」も元素記号的な表現になっています。
ちなみに、それぞれの元素記号は「臭素」と「バリウム」。

今までにあまりないオープニングを楽しめる海外ドラマです。

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トコトンやさしい金属材料の本』(日刊工業新聞)


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溶接 × アート

2020年09月20日 | 芸術
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

4連休のなかびの日曜日、いかがお過ごしですか?
本日は、今朝の日テレ系番組「シューイチ」で紹介されていた、”溶接アート” について。

電極棒にタングステンを使用しアーク中に溶接棒を別供給させて溶接するTIG溶接で、
ステンレス表面に、金属がみみず腫れのように盛り上がったビード(溶接模様)で様々な絵柄を描き、
更には溶接時の熱でステンレス表面を酸化させて干渉皮膜で加飾させるというものでした。

金属屋にとっては、ビードやステンレス加熱による干渉皮膜は、いわば当たり前の現象ですが、それをアートに利用!
まさに「溶接×アート」な話題でした。

ちなみに、検索サイトで、”溶接アート”で検索すると、様々な作品の画像が出ますので、お試しあれ。

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金と白金。どちらの価値が高い?

2020年09月13日 | 金属 よもやま話
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

本日は、金と白金についてです。

それぞれの元素記号は、金はAu、白金はPtで、金の元素記号Auは金のラテン語aurumの由来だそうです。
一方、白金はプラチナとも呼び、その元素記号Ptはスペイン語で「かわいい小粒の銀」を表す愛称platinaが由来とのことだそうです。

2017年における金と白金のそれぞれの生産量は、金は3,250トン、白金は251トンであり、白金の生産量は金の1/13とかなり少ないです。
また、白金の有史以来の総生産量は、金の約1/26と言われています。
年間生産量や有史以来の総生産量の観点から、一般的には、白金の希少性の高さは、金をはるかに上回ると言われています。

そんな金と白金の価格が、最近、逆転しているようです。
金の価格は、不景気の時に相場が上がりやすい金属のため、昨今の世界経済の状況により金相場が急上昇しているようです。
一方、白金は自動車の排ガスを浄化する触媒に使用されており、白金の価格は自動車業界事情の動向に影響しがちなようです。
このような背景から、本来、年間生産量や有史以来の総生産量の観点で希少価値の高い白金が金より安くなってしまっている、取引相場価格での逆転が発生しているようですね。

今回は、金と白金の価値についてお話ししましたが、
改めて、金属の価値という視点で昨今の経済状況を眺めてみるのも面白いかもしれませんね。

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ボールペン × 銅合金

2020年09月06日 | 身近な金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

先日のインクレスペンに引き続き、本日も筆記用具のボールペンについてです。

三菱マテリアルで開発された、除菌性・耐変色性を有する銅合金「クリーンブライト」を素材として使用したボールペン"Cure29"が、10月15日に発売されるようです。
商品名の"Cure29"は、銅の元素記号であるCuを冠し、病気を治すという意があるCureと銅の原子番号である29から名づけられたようです。

子供の頃のボールペンは、文字を書いていると、ペン先にインクが溜まって、その溜まったインクが紙に付着してしまうこともありましたが、
今では、ほどんどインク溜まりのストレスを感じずにスイスイと文字を書けますよね。
これは、インクや、ペン先のボールとボールを支えるホルダーの隙間精度の改良などのたゆまない改善・改良、いわゆる技術開発によるものと思います。

このようなインク溜まりの不都合も改善され、不都合をあまり感じずに使用できるようになったボールペン。
なかなか付加価値付与、差別化しにくくなってしまった商品ともとれますが、今回の"Cure29"は、除菌性といったボールペンにおける新たな付加価値を付与商品と言えますね。
伝銅師の私としては、早速購入したい商品です!
ちなみに、書籍「パパは金属博士!」でボールペンについて解説していますので、ご興味のある方はご覧くださいませ。

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ベーゴマ × バイ貝

2020年09月01日 | 金属 よもやま話
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

本日は、ベーゴマについてです。

先月末の8/27の日本経済新聞に「全国回ってベーゴマ伝道」という記事がありました。
埼玉県川口市にある日三鋳造所の営業ご担当者に関する内容で、日三鋳造所は日本で唯一のベーゴマ専門メーカーだそうです。
新聞記事では、営業ご担当者のベーゴマ普及に向けた活躍について紹介されていました。

早速、自宅に帰って、日三鋳造所様のHPを検索!
HPでは、「ベーゴマの世界」と題して鋳鉄製のベーゴマの歴史、製造方法、種類などが紹介されており、楽しく拝見することができます!
もう大人になってしまいましたが、私の息子の時代は、ハイパーベーゴマと呼ばれる、いわゆる「ベーブレード」が流行りました。
パッケージを見ると、その材質は亜鉛合金。
ついつい、金属オタクの私は、その材質に興味を持ってしまいます。

ちなみに、昔はバイ貝の殻を回して遊んでいたそうで、バイ貝で作った「バイゴマ」が、「ベイゴマ」、「ベーゴマ」になったとか。

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