ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

JR高岡駅の発車メロディー

2011年10月30日 | 金属 よもやま話
伝統工芸を材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。

JRをはじめとする駅では、列車が発車する際にそれぞれ特徴のあるメロディーが流れます。
例えば、加賀百万石の金沢駅はお琴のメロディーですし、山手線の高田馬場駅は確か鉄腕アトムだったと思います。

高岡銅器で有名な高岡駅は銅器の町・高岡を象徴する仏具おりんの音色です。
駅の改札口前にはそのメロディーを鳴らすことができるおりんがあります。


そのおりんをよく見ると、細かな多角形状の模様が見えます。
これは、結晶(けっしょう)と呼ばれる金属を構成するものが模様として見えているのです。
結晶と言えば「雪の結晶」や「塩の結晶」というイメージかと思いますが、実は金属にだって結晶があるのです。
同じような金属の結晶は、ホテルや百貨店のエントランスの真鍮製ドアノブや、亜鉛めっきを施した街路の電灯ポール表面にも見られます。
注意してみてはいかがでしょうか?

芸文金属図鑑 その2

2011年10月29日 | 高岡銅器
伝統工芸を材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。

先週ご紹介した、高岡の駅地下芸文ギャラリーで開かれている「芸文金属図鑑」に行ってきました。


富山大学の学生さんの作品展と共に、金属の加工方法である「鍛金」、「鋳金」、「彫金」などの金属の加工方法についてもわかりやすく紹介されていました。
金属を炉の熱で溶かす際に使用する使い古された黒鉛るつぼや各種の道具が展示されており、とてもリアルでした。


学生さんの作品の中で目を引いたのは、「つながり」と題された短い金属棒を溶接でつなぎ合わせた作品です。
まるで雪だるまがどんどん大きくなるように、溶接でつなぎ合わせる作業を繰り返していった様子が目に浮かびました。


「芸文金属図鑑」は、明日10月30日が最終日です。
皆さんも行かれてはいかがでしょうか?

芸文金属図鑑

2011年10月24日 | お知らせ
伝統工芸を材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。

一昨日の土曜日に、富山市大手町にある富山市民プラザに家族で行ってきました。
テナントとして入っているお店の前に、芸文金属図鑑という案内を見つけました。
「金属図鑑」ということで、何かと思い、ついつい注目してしまいました。

高岡駅にある駅地下芸文ギャラリーにて、10月21日から30日までの期間、富山大学の学生さんの作品展が開かれ、日ごろの制作風景などの芸術文化学部での活動が紹介されているそうです。

来週の土日のいずれかに行ってみたいと思います。

サイエンスカフェ石川

2011年10月02日 | サイエンス
伝統工芸を材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。

伝統工芸とは関係ありませんが、昨日行ってきた北陸先端科学技術大学院大学にて開かれたサイエンスカフェについて紹介します。
今回の北陸先端科学技術大学院大学のサイエンスカフェは第18回目であり、JAIST-フェスティバル(北陸先端科学技術大学院大学のオープンキャンパス)の開催と合わせて開かれました。

サイエンスカフェとはあまり聞きなれない言葉かと思いますので、ちょっと説明しておきます。
簡単に説明すると、サイエンス(科学)+カフェ(喫茶店)であり、カフェのような雰囲気の中で科学を自由に語り合う場と言われています。
昨日も冒頭に、サイエンスコミュニケーション研究会代表の樽田さんからもわかりやすく説明がなされていました。

テーマは、「市民と考える東日本大震災」と題して、能美市防災ネットワークの田中氏からの話題提供のあと、グループワークにて自由な形でディスカッションしてきました。
短い時間でしたが、職種や立場の違う様々な方々とお話しでき、またそれぞれのいろいろなご意見を聞くことができ、非常に有意義でした。


材料科学を専門とする私としても、石川・富山でサイエンスカフェがますます活発になり、サイエンスがもっと身近になればと思っています。
次回以降のサイエンスカフェにもぜひ参加してみたいと思いますので、みなさんも参加されてコーヒー片手にサイエンスにふれてみてはいかがでしょうか?