ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
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最近、「ダイカスト」ってよく聞きませんか?

2023年09月10日 | サイエンスカフェ
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

私が金属マニアだからかもしれませんが、最近、「ダイカスト」っていう言葉がよくつかわれているように感じます。

特定のテーマやジャンルを絞った分野を記述した雑誌で、定期的に分けて刊行してすべての雑誌を購入すると完成する「分冊百科」と呼ばれる出版物がありますよね。その中で、艦船や自動車などの金属製モデルの場合、その構成部品がダイカスト製であることが示されているものが多くあります。
また、硬貨を入れ回転式レバーを回すとカプセル入りの玩具などが出てくるカプセルトイは、かなりリアルなものが多いですよね。カプセルトイで金属製のやかんやかき氷機は、ダイカスト製であることが示されています。

ダイカストとは、溶かしたアルミニウム合金や亜鉛合金を精密金型に高速・高圧で注入して瞬時に精密な金属製品を成形する鋳造技術のことです。
推測・イメージになりますが、分冊百科の金属製モデルや金属製カプセルトイに「ダイカスト」っていう言葉を使うことによって、その精密・精巧さを表面しているのでしょうね。

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1 コメント

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マルテンサイト千年 (グローバル・サムライ)
2024-07-01 22:44:49
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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