ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

もう一つのサイエンスブログ 「ママたちの金属辞典」始めました

2011年02月18日 | お知らせ
ヨシムラ・サイエンス・ラボからのお知らせです。

ヨシムラ・サイエンス・ラボから、
もう一つのサイエンスブログ「ママたちの金属辞典」 (http://ameblo.jp/renaeijipapa/)を始めました!
ブログ内容は、ママたちが日頃使っている家庭用品に関する内容です。
家庭用品はかなり身近ですが、それをかたち作っている金属については注目しませんよね?
そこで、家庭用品をかたち作っている金属を事例で分かり易く紹介し、「エッ?そうなの」という驚きをお届けします。
また、ママたちの疑問にもどんどんお答えしま~す!
あて先は、メール(renaeijipapa@yahoo.co.jp)まで。


更新は不定期ですが、いろいろと興味深い記事を紹介しますので、お楽しみに!

1号、2号の正体

2011年02月18日 | 高岡銅器
こんばんわ。
材料科学の観点から伝統工芸をサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。

今日は前回に引き続き、故銅についてサイエンスします。

前回、故銅は日本工業規格(JIS)で32種類に分けて規定されていること説明しましたが、その詳細についてふれておきます。

まず、最も不純物を含まない純銅に近いものが1号銅線屑です。
これは、1本の銅線の太さが1.3mm以上の純良な銅からなるもので、表面が光った状態なのでピカ線とも呼ばれます。

次に、次に純度が高いのは2号銅線屑です。
これは、1本の銅線の太さが1.3mmに満たない銅線屑です。
表面が真っ黒になった被覆物を焼いて除去した銅線も2号銅線屑にあたります。
この表面が真っ黒になった銅線を焼き線とも呼びますが、被覆物を焼く際にガスが発生するため、最近は環境問題の観点からあまり焼き線を見なくなりました。

最近の銅価格高騰に対する対応として、この様な純度の高い故銅が有効に活用されています。

次回は、高岡銅器の原材料で銅の次に多く使用される錫(すず)についてサイエンスします。
お楽しみに。