ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

ウイスキーの蒸留釜に銅を使う訳

2015年05月10日 | 金属 よもやま話
伝統工芸と身近なものを材料科学でサイエンスするヨシムラ・サイエンス・ラボです。

前々回にウイスキー造りに欠かせない銅製の蒸留釜(ポットスチル)について紹介しましたが、
あれから銅製でないとうまく造れない理由について調べてみました。

理由は次の通りでした。

「ウイスキーの発酵液の中には、タンパク質由来の硫黄化合物が存在し、それはお酒の風味をそこなう原因だそうです。もともと銅は硫黄と結びつきやすいため、硫黄化合物とポットスチルの銅が結合して、この風味をそこなう物質を除去してくれる。」

もともと銅は、酸化物や硫化物の鉱物として存在しており、銅製の蒸留釜(ポットスチル)によって銅が硫黄と化合物を作り、ウイスキーの風味を向上させるのは理にかなった手法ですね。

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