私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

ヒグラシ?ハルゼミたち?論争勃発!

2021-07-17 10:24:40 | セミ・ヨコバイ・ウンカなどの仲間
2021年7月17日(土)

友と「生き物探し散歩」をしたときの話。

「そういや昨夜来てみたらトイレの壁に小さなセミがいてね」
「そりゃあ、ハルゼミとちゃうんな? ヒグラシなんか鳴いちょらんもん!」
「そうかなあ? 画像また送るわ」と送られてきたのがこれ。

20210710

「ヒグラシに間違いありません!」との友の言葉つき。
なんだとっ!

私、はっきりセミの区別もつかないんだけど・・・
でもなあ、この日ヒグラシなんて鳴いちょらんし
「ジージー ジージー」と小さな声で鳴いてたのはニイニイゼミでもアブラゼミでもないしなあ。


そのトイレ近くの洗い場で、小さく細長いセミの抜け殻を見つけた。

20210711(以下の生態画像も同日)

「持って帰って調べてみるわ」と
上から

横から

20210712

【自然しらべ2007】調査マニュアル(日本自然保護協会 )内にある
セミのぬけがらのしらべ方(北海道~九州)PDF
にそって、検索をすすめていった。

ヒグラシかハルゼミたちのどれかにはなりそうなんだけど・・・
そもそもヒグラシは何度も見てきてはいるが、ハルゼミたちは一度も現物をみたことがないシロウトだもんな。

「え~っ! 触角の第3節と第4節の長さを比べんといけんのんかいっ!」

「セミのぬけがらのしらべ方(北海道~九州)PDF」より一部抜粋

「撮影し直しやんっ!」と、触角にピントをあわせて何枚も何枚も撮りなおして
一番わかりやすい画像はこれ


第3触角の長さをB、第4をAとしたとき


A÷Bが
2倍以下ならヒグラシ
2.5倍ほどならエゾハルゼミ
3倍ほどならヒメハルゼミ(第5節が急に細くなる)
4倍ほどならハルゼミ    ということらしい。

測ってみたら、ほぼぴったし3倍。
ヒメハルゼミか! でも、第5節が急に細いかどうかわからんしなあ・・・

この空蝉は少なくとも『ヒグラシではない』ことにはなった。
じゃあ、あてはまるヒメハルゼミかというと、これがまた確かだと言えないんだよね。

広島県では
・ハルゼミが最も一般的で、松林に多くみられる
・ヒメハルゼミは、カシ林に局所的にみられる
・エゾハルゼミは、比較的高い山地にみられる らしいんだよなあ。

見つけた場所は、県内ではさほどの高地ではなく、松林もカシ林もある森林公園なんだよね。

結論としては、7月だから端境期、友が見つけた成虫は『ヒグラシ』で
2人で見つけた空蝉は『ハルゼミのどれか』ということで、折り合いをつけようじゃないか!

※ どなたかこのセミたちをはっきり判別できる方がおられたらお教えください。

ちなみに、カシ・ナラ系の木の根元にも


みつけたけど、そんときはこんなにややこしくなるとは思いもせなんだし・・・

すぐ横に「抜け殻にしがみついてたニイニイゼミ」がいて


そっちに気をとられてたからなあ。
そうじゃっ! 曖昧さを生んだのは全部ニイニイゼミが悪いんじゃっ!