私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

臺灣沼蝦(ミナミテナガエビ)? を釣るの巻  台湾釣(ガサ)行記①       釣査44種目

2016-12-23 06:00:19 | 台湾の魚たち
 2016年12月22日 木曜日

12月22~28日の1週間。6泊7日。
台湾中南部で出会った淡水魚たちの釣(ガサ)行記である。
いやあ、12月・乾季。台湾の河川は手強いぞお。
ボサがない。何より水がない。流れていない。
あるのはコンクリートの護岸かゴロタ石、そして野良の犬たちだけ。
苦労して川面に降り、チョロチョロと流れる流域になかなか魚の影は見えない。
幾度となく、釣りを断念しガサに切りかえざるを得ないのであった。

しかしである。
釣りやガサの成果が上がらなくとも、それ以上の感動が台湾にはあったのである。
いつものことだが、旅慣れた友による至れり尽くせりの手配はもちろんのこと、
出会えた人たちの優しさ、食事・宿のすばらしさ(すんごい安さも含め)、
外国とはとても思えない安心感・・・・・・
台湾フリークになる人たちの気持ちがつくづくと分かったのであった。

では、時系列にそって進めていくぞお!

11:15 関空発。20分の遅れ。
14:30 高雄国際空港着(時差1時間)

すぐに友が予約しておいたレンタカーで移動だ。


市内ど真ん中の安ホテル(2名朝食込み2300円)に着くまでに
友が目星をつけていた支流に立ちよる。さすがである。


水なし。枯れている。
生活排水の水たまりに魚のかげが1尾見えたけど、立ちこむ勇気なし。
その本流へと向かう。
河川公園のような所へ車を止める。
野良犬の群れ。
ドローンで遊んでいた地元の人へ
「釣りができるところはないか?」という意味で「fishing?」と伝え
「もっと下流へ行くといい」という意味を身振り手振り手で教えてもらう。
みんなとても優しく愛想がいい。
その場所もそうだが、目の細かいシルトが2m近く堆積している。
足がとられるし、水際までたどり着くだけでも埋まってしまいそうだ。
とりあえず水辺へ行こうとすると身振り手振りで止められる。
「止めときなさい。日本の方よ。腰まで埋まってしまうよ」と。
親切を無視して礫のある水際(ここには投げ釣りの痕跡があった)へ立つ。
いや、ホンマはしゃがんで釣ったんじゃけどね。
水は、シルトで灰色になった濁流である。


さあ、180cmタナゴ竿・仕掛けで台湾初挑戦じゃ!
友にアタリあり。 釣り逃がす。
再度あり。 また釣りそこなう。
「なんしょん! ヘタクソじゃがっ!」
などと誰一人とて、友をなじってはいけない。
友は、ハリを飲ませることで魚が死んでしまうことを極端に嫌うのである。
早合わせになり釣り落とすのは、友の優しさであり美学なのである。
三度目の正直で釣れたのが、おそらくミナミテナガエビだ。結構大きい。
日本に帰って検索・同定せんとね。

してみた。
頭部に3本のスジが見えることとハサミに毛がないことから確かな気もするけど、
やっぱりはっきり分からんねえ。

私にもアタリあり。ミナミテナガエビだ。もっと大きい。


撮影中、長い手のハサミでとことん指をはさんでくる。痛いがな。
ハサミを振り回すようすは「YMCA」を歌いつつ踊ってるみたいだ。


その後仲良く1尾ずつ追加して初日の釣りは終わり。

何事もエビで始まる。
アルファベットもAB~。
お正月のおせちめでたい人気ランキングもエビ。
したがって、この台湾釣(ガサ)行記も「エビ」からでいいのである。


出発の朝

2016-12-22 05:06:30 | 日常
 2016年12月22日 木曜日

 台湾へ。 出発の朝。
しばらくはこのブログともお別れだ。
スマホは使わない。 PCは一応持っていくが、記録の整理用として使う。

少し時間が余っちょる。
中国大陸某地域で出会った淡水魚たちを少し載せとこ。


こんなのの親戚に会えたらいいなあ・・・・・・。


野草 見てある記 

2016-12-21 14:23:34 | 植物
 2016年12月21日 水曜日

 いよいよ明日の早朝、台湾へ向け出発。
一通りの準備をすませ、散歩することにした。
「見なれたこの景色も見納めになるかもしれんが。」

 相変わらず外来植物が猛威をふるってる。
「こりゃあもう、水戸黄門なんかの時代劇であぜ道を歩くシーンなんか撮れまへんなあ。」
在来の野草を探しながら山道へと足を運んだ。

 アキノノゲシ・イノコズチ・シロバナタンポポ(キビシロタンポポ?)である。


 季節でいうと順に「秋・秋・春」になる。
 イノコズチが服に付く。懐かしいひっつきむしだ。付くのだが払うとすぐ落ちる。
「お前、そんなにヤワだったかいのう?」
「そんなんじゃけえ、外来種のアレチノヌスビトハギやコセンダングサに負けるんで! 頑張ろうで!」
と、近くの神社でエールを送っておいた。ジンジャーエール・・・・・・。

 ノゲシ・ナナホシテントウ・ハコベである。


 季節でいうと順に「春・越冬・春」になる。

 たまには魚からはなれ、こんな暖かい日に日本の野草を見てあるくのもなかなかオツなもんだ。

 

ドロメ  加齢なる変身      釣査43種目

2016-12-20 20:02:27 | 周縁魚
2016年12月20日 火曜日

 台湾旅行が明後日にせまっちょる。だけんど冷蔵庫でイソゴカイが6匹ほど余っちょる。
十分すぎるほどのエサの量であるが、マハゼも深みへと移動したけんなあ・・・・・・。
しょうがないのう! チチブやシマハゼ類の記録写真がパッとせんけえ、行くだけ行くかあ。

 おっきなドロメである。


 ホントに小さな小川が流れ込む小さな河口域で釣った。
いつもの所があまりにも釣れんかったからである。


 50年にわたる採集歴でも最大級のドロメであった。


 相棒は、とても撮影慣れ(?)したアカオビシマハゼを釣った。ヒレを全部広げてくれちょるわ。
他のブログのことは知らんが、このブログは写真を後から加えたり、校正し直したりできるところがとても良い。
当然、昔の記事に付け加えておいた。

 少し小川に沿って歩いて移動。以前たくさんのハゼ類をガサで採集した深みのある所で竿をおろす。
チチブの連発である。ヨミ通りである。どんなもんでい!
これまた、昔の記事に付け加えておいた。

 さてドロメくん、今度こそ「海水魚」と誰もが思うのである。
ネット検索でも、ほぼすべてで「海水魚」と記されているのである。
ところがだ。愛読させていただいている「日本淡水魚類愛護会」HPの
「日本の淡水魚・種類一覧」に「ドロメ」と載ってるではないか!
キッチリ定義された上で分類されておられるのだから・・・・・・。

 となれば、胸張って淡水魚の「周縁魚・汽水魚」の範疇に入れるぞ!
でもなあ、かなり塩分濃度の高くなったタイドプール(潮だまり)でもよく採集できるけえなあ。

 ではドロメくんについて。
アゴハゼに似てるが大型になることや尾ビレが白くふちどられるので区別できる。
なんてことはこのブログで知る必要はないよね。

 私は、このドロメくんが「加齢なる変身」をとげることを強く言いたいのである。
7月頃、稚魚は内湾の表層あたりを群れて泳いどる。尾ビレ付け根にある阪神タイガース色のスポットがとてもきれいなのだ。


 秋の初めには着底して、少し地味ながらも美しい幼魚に成長してる。


 それが年をとるごとにお世辞にもカッコイイとはいえんお婆、いやお姿になる。


 まさに「加齢なる変身」でしょい!

ヒメハゼ  何でおまえが・・・・・・?     釣査42種目

2016-12-18 20:06:53 | 周縁魚
 2016年12月18日 日曜日

 予報通り久しぶりに暖かい。満潮も14時頃とちょうど満ち上がりにねらえる。
となれば、ちょいとイカねばならぬ、タコねばならぬ。

 ヒメハゼの幼魚である。


 相棒に2尾。帰り際にようやく私にちっこいのが1尾。




 いつもより河口の左岸沿いをさらに海へと歩いて、いつも通りのちゃちなタナゴ仕掛けで釣った。
こんな所。ほぼ砂浜の海岸である。


「えっ? もう海じゃん! 海水魚じゃん!」という人は、するどいっ!
「とうとう海水魚のジャンルに踏み込んでしもうたわ!」と私もこうべをたれつつ家路に着いたのである。
ところが調べてみると、このヒメハゼも汽水域にいる周縁魚として淡水魚のカテゴリーに含めてられていたのであった。
河口と関係のない海水浴場なんかでよく見かけたりするけどなあ。

 この日の私は結局アタリも1回。1尾だけというほぼボウズ。 相棒はさらにマハゼとネズミゴチを追加。


 挙句の果てに「竿を踏みつぶされかかる」というまさに「踏んだり蹴ったり」の悲惨さであった。
と、何で「踏んだり蹴ったり」なんだ? 考えてみると不思議だ。
こういう場合は一方的に「踏まれたり蹴られたり」というサンドバッグ状態なのではないか?

 そういえば、このヒメハゼくん、前から不思議でしかたがなかったのである。
1.ガサであれほどたくさん採集した場所なのに、これまで何回試しても釣れんかったのはなぜ?
2.ひいき目に見ても「ヒメ」を名のるほど美しいとは思えんが?

 夏、繁殖期になるとオスメスともに背ビレが大きくきれいにはなる。
 オスは第1背ビレの2番目のスジがいつも伸びている。


 メスである。


 ね、成魚のホホ真っ黒でしょ? 名前から湧くイメージとあわないんだなあ。