つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

13度目の正直、8年と1397走の蓄積。

2021年06月10日 22時48分48秒 | 賭けたり競ったり
             
本日(2021/06/10)、桐生競艇場に於いて「一般戦」の優勝戦が行われた。

一般戦は、最も格が低く、賞金額も低い。
最上位A1クラスから最下位B2クラスまで、
ベテランも新人も混在している。
年間、毎日どこかで開催されていて「艇界の屋台骨」と言えるレースだ。

今節の桐生一般戦のタイトルは「ミニボートピア津幡 開設8周年記念」。



津幡町の場外舟券売場「ミニボートピア津幡」がオープンから8年が経った。
--- という事は、僕が競艇ファンになって、やはり8年経過を意味する。
優勝戦メンバーで1号艇に陣取るのは、デビュー8年目、
静岡支部の「金子 萌(かねこ・はじめ)」31歳。
初優勝がかかっていた。
奇妙な数字の巡り合わせもあり、何としても投票したいと思い、
仕事を早めに切り上げ駆けつけることにした。

その途上、夕闇迫る路上で動く小さな影に気付き、慌ててブレーキを踏んだ。



一匹の亀。
急いでシャッターを切り、車に轢かれないよう草むらへ渡した。
懸命に四肢を動かし前進しようと藻掻く様子が、つい「金子」とダブる。

彼が優勝戦に乗艇するのは13回目。
今回が、デビューから数えて1397走目だ。
8年間、何度も挫折を味わい、涙と汗を流し、叱咤激励を浴びただろう。
栄冠に手が届きそうで届かない自分のキャリアを亀の歩みのように感じ、
焦りがあったかもしれない。
心が折れかけた時があったかもしれない。
コツコツと積み上げてきた努力が実り、今夜、辿り着いたチャンスだ。

『やはり「金子」に賭けてみよう』

そう決心して、僕は迷わず1号艇をアタマに張った。



結果は1-3-4。
スタートで隣の2号艇が出遅れ「壁」がなくなり、
3号艇が外から、4号艇が内から襲い掛かった。
だが「金子」は、それらをブロックしながら旋回。
ターンマークを回った瞬間、あっという間に突き放し、
戦績上位の諸先輩をねじ伏せ、見事に初優勝を飾った。

はじめの一歩を踏み出したレーサーの活躍と大成を願う。
おめでとう!

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