6月になった。
レイニーシーズンを前に、北陸は気温それなり、湿度もそれなり。
晴れ間も多く、爽やかな陽気で過ごし易い。
そんな初夏にあって「秋」と呼ばれる自然現象もある。
竹はイネ科の常緑樹。
600以上といわれる程、多くの仲間を持つが、
日本の山林での主なそれは、マダケ、モウソウチク、ハチクあたりか。
モウソウチクやマダケにとって、春から初夏は「実りの季節」。
竹の子に栄養をとられ、葉に青々しさがなくなり色づく。
あるいは、新芽に日光を当てようと古い葉を散らす。
「竹の秋」とされる所以だ。
「竹秋(ちくしゅう)」は春(初夏)の季語。
前景画像は、今朝の散歩中に撮影した。
やや成長した竹の子の手前には、竹の落葉が降り積もっている。
--- また、これも初夏に於ける秋の一つ。
上掲画像は、ちょうど一週間前に、石川県「白山市」で撮影した大麦畑。
刈り取り作業はもう終盤に差し掛かっている頃だろう。
収穫された大麦は、麦茶やうどんなどの原料となる。
麦の種を蒔くのは晩秋から初冬。
春を迎えるとすくすくと育ち、やがて麦畑は鮮やかな緑色に。
そして、初夏。
麦穂が黄金に染まるこの時期が「麦秋(ばくしゅう)」である。
その風に揺れる様子を眺めるうち、僕の思考は9000キロの彼方へ飛んだ。
今、戦場となっているロシアとウクライナの麦類の生産量は世界有数。
ロシアは小麦7600万tで世界4位、大麦1900万tで世界2位。
ウクライナは小麦2600万tで世界7位、大麦は830万tで世界5位。
彼の地の農家は、どんな気持ちで畑を見つめているのだろうか。
軍事侵攻は100日を経過し、未だ出口は見えない。
その影響で燃料や肥料、穀物価格は高止まりのまま。
食料を両国からの輸入に頼っていた国々の飢餓は元より、
僕たちの生活も圧迫されている。
もはや「対岸の火事」ではない。
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