吹く風が冷たくなり、早いところでは空から初雪が降りてくる11月。
--- のはずなのだが、ずい分と暖かい。
やがて落ち着くとの予報だが、どうも調子が狂う。
明後日(2023/11/08)は「立冬」。
冬の始まりを実感したいものだ。
津幡町で見聞した、よしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、散歩中に撮影した冬支度を取り上げてみたい。
【季節替わりに備える。】
北陸に冬到来近しを告げる風物詩は「消雪装置」の点検だ。
降雪時、路面に地下水を散布して雪を溶かす仕組みのことを、
一昔前は「融雪(ゆうせつ)装置」と呼んだが、いつからか前述に変った。
確かに、消雪は人工的(人為的)に雪を消す事。
薬剤や太陽の熱で雪が融けるのが、融雪である。
何にせよ、点検中の看板が立ち、雨でもないのに道が濡れていたりすると、
『ああ、季節の変わり目だな』と思うのである。
秋冬に綿毛を揺らすのは「セイヨウタンポポ」。
逞しい外来種で、温暖な地域では年中花を咲かせるが、
雪が降る北陸で種(痩果/そうか)を飛ばすのは、年内最後になるかもしれない。
ちなみに在来種の「ニホンタンポポ」は春の花。
春の季語の1つでもある。
すっかり色づいた柿の実。
こちらは言わずと知れた晩秋の季語だ。
里古りて 柿の木持たぬ 家もなし
かつて“俳聖”「芭蕉」がそう詠んだとおり、カキノキは東北~九州に広く分布。
日本の数少ない在来果樹の1つだ。
わが津幡町では、民家の庭先・田んぼの畔・畑などではよく見かけるが、
拙ブログをご覧の皆さまの周囲はいかがだろうか?
暫くは生食が楽しめ、やがて干し柿が味わえる。
近くに「吊るし干し」はないかと見回してみたが、まだちと早かったようだ。
もう少し風が冷たくなるのを待っているのかもしれない。
<津幡短信 vol.116>
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