http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130622/t10015503381000.html
ユネスコの世界遺産委員会は、22日、日本の富士山を、静岡県の三保松原を含めた形で世界文化遺産として登録することを決めました。審議は異例の50分間にわたり、三保松原を除外しないよう求める声が相次ぐなど、富士山への各国の関心の高さをうかがわせました。カンボジアの首都プノンペンで開かれている世界遺産委員会で、富士山を世界文化遺産として登録するための審査は、日本時間の22日午後4時半すぎから始まりました。審査では最初に、ユネスコの諮問機関が「富士山は登録することがふさわしい。ただし三保松原を除外すべきだ」などと勧告しました。これに対し、およそ20か国の委員から、三保松原の除外に疑問を呈する意見や、富士山を称賛する声が次々に上がり、富士山への各国の関心の高さをうかがわせました。このうち、最初に意見を表明したドイツの委員は「富士山の登録を支持したい。三保松原を題材にした美術品も多く、登録から除外すべきでない」と述べ、富士山だけでなく、三保松原についても高く評価しました。結局、当初は10分程度とみられていた審議は、50分近くにもわたる異例の展開となり、最終的には諮問機関の勧告を覆し、富士山を三保松原を含めた形で世界遺産として登録することが決まりました。議長が木づちを打って富士山の世界遺産登録が決まると、会場からは大きな拍手が沸き起こり、日本の関係者たちが立ち上がって、各国の委員らと握手を交わすなど登録決定を喜んでいました。また、静岡県の川勝知事と、山梨県の横内知事も、満面の笑みを浮かべて、まわりの関係者と握手を交わして喜びを分かち合っていました。