★現代の戦争は情報戦と言われる。無論、過去の戦争においても情報戦は行われてきたが、当時は敵を欺くことと自国民を信用させることに力が注がれていたが、メディアやネットの進歩で欺瞞(ぎまん)情報を拡散させ、それが正しい、または正当性のある情報にしてきたことがエスカレートしている。1990年の湾岸戦争では油まみれの水鳥の映像が大きな話題となった。当初イラクが原油を放出したという報道が流れた後には英米の空爆で石油施設から流れ出た重油によるものとの報道もあり、そちらが定説化したが真相はやぶの中だ。
★また湾岸戦争ではテレビゲームのような軍事設備だけをピンポイントで空爆する映像が頻繁に流されたが、米軍の誤爆も随分あったようで都合のいい情報だけ流す情報操作による世論誘導がつきものとなった。正義の戦争や正しい戦争などないと思うものの、あたかも大義があるかのように見せることで世論を味方につけることが、戦争の政治的勝利であり物理的勝利につながるということになる。今のところ、ことに日本では米国筋からの情報を軸に学者やジャーナリストが情報を垂れ流すといういつもながらの光景が続いている。確かにプーチン大統領の暴挙だがロシアの大義を語る人もいる。もっとユーラシア系の専門家が必要だ。
★フェイク映像も後を絶たない。キエフ上空を飛ぶロシア軍の空軍機はデジタルで作成されたアニメーションと言われているし、ウクライナでの爆発映像、空挺(くうてい)部隊の降下映像なども、過去の映像や無関係の映像が巧みにネットに交ぜ込まれているようだ。ことにネットで流れてくる映像は確認のしようがないものも含まれている。世界を巻き込んだもう1つの戦争、情報戦はかなり活発だ。(K)※敬称略
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