旧統一教会の関連団体イベント、岐阜県が昨年2件後援 知事は県代表と面会
古田肇岐阜県知事は27日の記者会見で、県が昨年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体が主催するなどしたイベント2件を後援していたと明らかにした。さらに、古田知事本人も同連合の県代表と面会したほか、関連団体のイベントに祝電を送ったことも明かした。 後援したイベントのうち、世界平和を訴えながら若者らが自転車で県内を走る「ピースロード」は、県内複数の自治体も後援していたほか、実行委員会には県議や市議らも参加していた。また、関連団体が家庭教育や子育てをテーマに岐阜市で開いたセミナーには、県とともに岐阜市も後援をしていた。 古田知事は「行事そのものに特に問題はなかった。今後は慎重に対応していく必要がある」と述べた。 面会については、2020年12月に知人の紹介で県代表に会ったとし、「県政や新型コロナウイルス対策に関心があるとのことでお会いした。それ以降は会っていない」と説明した。 祝電は、昨年行われた愛知県でのイベントに送った。実行委員会の委員長を愛知県内の首長が務めていたこともあり、「公的なニュアンスがあり、特段の宗教性も感じなかったので祝電を送った」と語った。
旧統一教会関連の講演会に岐阜市が後援、規定抵触か 友好団体紹介された参加者も
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者が講師を務めた講演会を岐阜市が後援していたことが16日、分かった。市の要綱では「政治活動または宗教活動を目的とするもの」「特定の思想または主義主張の浸透を図ることを目的とするもの」は後援しないと規定している。市は、後援の理由について「申請書と終了後の報告書で政治、宗教活動を目的にしていないと確認しており問題ない」と説明している。
講演会は、韓国の大邱(テグ)市に戦前、かんがい用ため池を造成した岐阜市出身の水崎林太郎(1868~1939年)を顕彰する内容。「岐阜を元気にする会」が主催し、今年5月に長良川国際会議場(岐阜市長良福光)で開いた。家庭連合の友好団体「県平和大使協議会」と市が後援。元気にする会の会長によると、約700人が参加したという。
講師として演台に立った男性は、水崎の功績や苦悩を説明。最後に水崎の信念を「忍耐」と説き、家庭連合の韓鶴子(ハンハクチャ)総裁の言葉「忍耐という苦い種が光り輝く誇りとなる」を引用した上で「皆さまはこの言葉を自らの心に刻み、願わくば1週間書き続け、水崎さんの精神を学んでほしい」と語った。参加者が韓総裁のその言葉を紙に書き写す場面もあった。
知人に誘われて参加したという女性会社員=同市=は、講演会の数日後に家庭連合の他の友好団体のイベントを紹介されたという。
全国霊感商法対策弁護士連絡会の神谷慎一弁護士は「自治体がイベントを後援すれば、そのイベントを開催した団体の宣伝に使われたり、団体勧誘の入り口になったりする場合もある。岐阜市は、宗教や政治に関係がありそうな場合は、今後はより慎重に判断をしていくべきではないか」と話している。
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【独自】旧統一教会関連団体シンポで岐阜県議が実行委員長
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