沖縄県民大会
政府はなぜ子どもを守らない 私たちは人間だ 米軍は今すぐ出ていけ
参加者 あふれる憤り
「私たちはここに集い、人間の命と尊厳、平和と自由を守るために…共に手を取り合い闘うことを決意した」。「私たちの誓い」の唱和が流れ、万雷の拍手に包まれました。22日沖縄市で開かれた、米兵による少女暴行事件への抗議と再発防止を求める県民大会。会場は女性の権利擁護の連帯を示すミモザの花の黄色いモチーフを身に着けた参加者でいっぱいに。基地のない平和な沖縄へ心を一つにしました。
大会で登壇し、発言した学生2人と同年代の20代の参加者の姿がありました。3月まで高校教師をしていたという浦添市の女性(28)は、政府の少女暴行事件隠蔽を「非常に怒っている」と批判。「被害者は私たちが見ていた生徒たちと同じ年齢。その子たちを守る意味でも(県民大会に)来ないといけないと思った。政府はなぜ子どもたちを守ろうとしないのか」と憤りました。
このような大会に参加するのは初めてだという那覇市の男性(26)は「自分より若い人が発言するのを見て、若い人たちも関心があるんだと思った。基地の問題についてもっと学び、自分を含めた若者が真摯(しんし)に取り組み基地をなくしたい」と話しました。
小学1年生の子どもを連れた沖縄市のAさん(48)は、事件の被害者を含む女性、子ども、男性みんなに人権があるのに「当然の権利が守られていないことに怒りがある。私たちは人間だということを知らしめたい」とキッパリ。戦後80年近くたっても米軍基地が集中し、事件・事故が後を絶たない現状が変わらない中、戦争体験者の思いを「若い人に引き継いでいきたい」と述べました。
「沖縄県民は猛獣のおりのなかにいるようだ。羽がないから飛び出して逃げることもできない」。浦添市から参加した女性(79)は米軍犯罪がなくならない現実をこう表現しました。「これまでも女性が殺されたり傷つけられたりする事件が相次いできた。政府はなぜ目をつぶるのか。米軍は今すぐ出ていってほしい」
沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は、大会参加者との交流で「こんなにたくさんの人が集まったのは、米軍の蛮行を許せないウチナンチュの気持ちの表れ」と発言。「全国で130カ所もミサイル弾薬庫が造られる計画に不安と抗議が広がり、基地反対のネットワークができつつある。全国の人も危ないと声を上げるきっかけになっていることも注目してほしい」
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