菅首相が所信表明で言い間違い連発…予算委“火だるま”必至
原稿を手に読んでいたのに…(26日、所信表明演説をする菅首相)/(C)日刊ゲンダイ
ほとんどの国会議員が眠そうな表情を浮かべていた、26日の所信表明演説。案の定、スカスカの中身だった。しかも、菅首相は原稿を読みながら、言い間違いを連発する始末だ。これで本当に国会論戦を乗り切れるのか。さすがに、自民党内からも不安視する声が上がっている。国会は大荒れ必至だ。
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共同通信の調べによると、26日衆参両院で行われた所信表明演説で、菅首相は計6カ所も言い間違え。衆院では「重症者に重点化します」と言うべきところを、「重症者にゲンテン化します」と意味不明な言葉を発した他、「薬価改定」を「薬価改正」と間違え、「打ち勝った」の「打ち」をスッ飛ばした。参院では「重症化リスク」の「化」を言い忘れ。さらに、「貧困対策」を「貧困世帯」、「被災者」を「被害者」と、全く意味の違う単語に“誤変換”してしまったのだ。
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菅首相は19日、外遊先のベトナムでの演説でも「ASEAN(アセアン)」を「アルゼンチン」、「カバレッジ」を「カレッジ」などとあり得ない言い間違いをやらかしていた。
実は、官房長官時代の2016年4月16日の会見でも、愛媛県の「伊方原発」を「いかたげんぱつ」と読むべきを、「いよくげんぱつ」と誤読。この時の様子は、現在、SNSで話題になっている。■原稿の中身を「消化」し切れていない
総裁選の時、散々「スピーチが下手」「討論ができない」と揶揄された菅首相。「自分の言葉」で語れないばかりか、用意された原稿すら読めないのでは、一国のトップは務まらないのではないか。コラムニストの小田嶋隆氏はこう言う。
「単純な漢字の読み間違えは誰しもあり得ることです。しかし、菅首相の間違え方は『誤読』レベルではありません。『ゲンテン化』『貧困世帯』『被害者』などは、もともとの言葉の意味とは全く違う単語です。原稿の中身を消化し、自分の言葉にできていないから、このような間違え方をするのでしょう。首相就任後初の所信表明演説ですから、菅首相は事前に複数回、原稿に目を通したはず。事前に何度読んでも頭に入ってこなかったのだとしたら、能力を疑わざるを得ません」26日は言い間違えると野党席からヤジが飛び交った。衆院では、菅首相と全閣僚が出席する予算委員会が来週にも開かれる見通し。答弁に詰まったり、言い間違い連発なら炎上必至だ。
「官房長官時代は何を聞かれても、『ご指摘は当たらない』『問題ない』と短く答えるだけで乗り切れましたが、総理答弁はそうはいかない。一言一句に気を配り、丁寧に答弁しなければ、野党の追及に火を注ぐことになる。加えて不安なのが、2017年の『共謀罪』を巡る国会審議で、『私の頭では対応できない』と答弁した金田勝年元法相が衆院予算委員長に就任したこと。野党に『ちゃんと答弁させろ!』などと詰め寄られたら、うまくさばけるのか……。自民党内でも不安視されています」(自民党関係者)
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