コロナショックが直撃(C)日刊ゲンダイ
もはや世界経済への打撃は避けられそうにない。感染拡大の一途をたどる新型コロナウイルスによる肺炎。中国政府によると、死者は400人以上に増加。感染者は2万人を突破した。いずれも2003年に流行したSARSを上回る数字だが、経済損失も“SARS超え”は確実な情勢だ。3日の日経平均株価は一時、400円超安。春節連休明けの上海市場も前回取引からマイナス8・7%下げて取引を開始した。市場が敏感になるのも当然である。SARSによる世界経済の損失は約400億ドル(約4兆3700億円)だったといわれている。今回の新型肺炎の影響はSARSを大きく上回る可能性があるのだ。31日付の米「ブルームバーグ」によると、SARSの経済損失を試算したオーストラリア国立大のウォーウィック・マッキビン教授(経済学)は「新型コロナウイルスによる経済への影響はSARSの3~4倍に上る恐れがある」と指摘。単純計算すると、新型肺炎による経済損失は最大で1600億ドル(約17兆円)にも上る可能性がある。さらに、中国の民間シンクタンク「恒大研究院」は“震源地”となった中国国内の損失だけでも16兆円以上と算出している。感染は世界26カ国に広がっているため、世界全体の経済損失は17兆円では済まないだろう。
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