解散から投開票まで17日という「超短期決戦」の火蓋が切られた。ポンコツ前首相から“表紙”を変えて戦う政権与党だが、不人気・地味首相では期待したほど支持が回復していない。加えて、共産党が大量に候補者擁立を見送るなど、ライバルの野党は一本化が加速。その結果、閣僚経験者や当選回数の多い大物たちが、予想外の厳しい戦いを強いられている。
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自民党など政党の情勢調査、週刊誌や専門家の予想などを参考に、当落線上にいる21人をリストアップした(別表)。現職大臣が2人含まれる。まさかの落選なら、ほとんど仕事もせずに内閣を去ることになる。
それぞれに地元事情があるだろうが、共通するキーワードは「不祥事」「失言」「高齢」だ。平井前デジタル相は、オリパラアプリをめぐる「NEC恫喝発言」やNTTからの高額接待での「取材された後の割り勘」など問題噴出、地元の評判を落としているようだ。
不祥事、失言、高齢がキーワード
金田元法相は、「私の頭脳が対応できなくて申し訳ありません」と迷答弁して国会を混乱させた。桜田元五輪相は、競泳の池江璃花子選手が「白血病」と診断された際、「がっかりしている」と発言し批判を浴びた。北村元地方創生相は、国会でしどろもどろ答弁を連発、官僚に助けられても文書を読み間違えた。「大臣時代にチョンボがあった人や旬を過ぎた人が苦戦しています。実績もないのに、年功序列や論功行賞で閣僚人事をやってきた末路です。閣僚経験者が当落線上をうろうろするとは、政治の劣化の象徴。国民の政治不信が酷くなるのは当然です」(政治評論家・野上忠興氏)
リストに東京の候補者が目立つのは、夏の都議選でも見られた自民への逆風が続いているからなのか。
小選挙区に擁立した9人全員当選を目指す公明も、安泰ではない。
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