飛騨の山猿マーベリック新聞

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★全国民戦火にさらす 全国首長九条の会 安保3文書抗議声明&戦後民主主義者であることを誇りとした大江さん

2023年03月15日 11時13分53秒 | ●YAMACHANの雑記帳

赤旗電子版紙面

全国民戦火にさらす

全国首長九条の会 安保3文書抗議声明

 全国首長九条の会は13日、「『安保関連3文書』の閣議決定に抗議し撤回を求める声明」を発表しました。

 声明は「安保関連3文書」について、米国の戦略に沿って、九州から南西諸島までのミサイル網を配備するなど「自衛隊の軍備増強と日米共同軍事行動の一体化を図ろうとするもの」と指摘。敵基地攻撃能力の保有などは「相手国民の殺戮(さつりく)」を行うことになり、「報復攻撃を招き、南西諸島を焦土と化し、本土の日米軍事基地はもちろん、全国民をも戦火にさらすことになる」と批判しています。

 ロシアのウクライナ侵略から学ぶべきことは、始まった戦争を終わらせる困難さだと主張。「戦争の準備よりも戦争をしないための外交努力や国際連帯などに、政府は全力を尽くすべきである」と強調しています。

 大軍拡の財源について、増税でも生活予算の削減でも「国民負担の増大によって軍拡財源を生み出す考え」は「到底容認できない」と主張。「戦時体制に入れば、国民の命と権利、尊厳を守ろうとする地方自治体の自治権さえ奪われることに思いを馳(は)せたとき、政府の誤った選択を到底看過しえない」と訴えています。

 同会は、東京都武蔵野市の松下玲子市長と滋賀県米原市の平尾道雄市長の2人の現職首長と、宮城県白石市の川井貞一元市長ら6人の首長経験者が共同代表を務め、憲法9条擁護の一点で共同する団体です。

きょうの潮流

 大江健三郎さんは、言葉のひとでした。自宅の居間や書斎で寸暇を惜しんで本を読み、原稿を書く。残された巨大な言葉の森。その中で、忘れられない言葉が二つあります▼一つは2004年7月の「九条の会」発足記念講演会でのものです。「私は、人間が身近に死者を受け止め、自分の死についても考えざるをえないときに、倫理的なものと正面から向かいあうと考えています」。だから戦争直後こそ、日本人がかつてなく数多くの死者を抱え、もっとも倫理的になった時だったと▼そして憲法と教育基本法は「じつに数多くの死者の身近な記憶に押し出されるようにしてつくった」ものであり、「文体に自然な倫理観がにじみ出ていることにも注目したい」と語りました▼もう一つは05年7月、「九条の会」有明講演会での結びです。大江さんは若いひとたちにこの詩を贈りたいと、アメリカの詩人の詩の一節を、少しアレンジして紹介しました。「求めるなら変化はくる、しかし、決して君の知らなかった仕方で」▼続けて参加者にこう呼びかけました。「私たち古い世代の知らなかった形でこの国に変化がありうる、と。そして、その変化を求めていただきたいと私は願っております」▼戦後民主主義者であることを誇りとした大江さん。その小説は、現代の窮境を生きる人間の救済がテーマでした。現代日本の最大のテーマとして憲法とヒロシマと沖縄について語り続けました。その言葉はこれからも私たちとともに生きていくでしょう。


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