米海兵隊、沖縄に新部隊
対中戦想定 戦場化 危険増す
司令官「自衛隊と統合へ」
米海兵隊は15日、米中軍事対立の最前線である「第1列島線」を主戦場とする新部隊「第12海兵沿岸連隊(12MLR)」を沖縄県に創設しました。自衛隊との統合を強め、沖縄をはじめとした「第1列島線」の島々を足場に中国との戦闘を想定。南西地域の戦場化の危険を拡大させるものです。(関連記事)
同日、キャンプ・ハンセン(同県金武町など)で開かれた発足式典で、エルトリングハム司令官は「われわれが第1列島線に存在していることは誇りだ。いつでも、どこででも必要な紛争に対応する」と述べました。また、第3海兵師団のワートマン司令官は「自衛隊との統合を進めることで能力を強化する」と強調。南西地域で配備が進む敵基地攻撃能力=長射程ミサイル部隊との統合が念頭にあるとみられます。
MLRは、海兵隊の部隊再編計画「フォース・デザイン2030」に基づいて編成。離島を制圧し、臨時の戦闘拠点を設ける「遠征前進基地作戦」(EABO)を専門とし、▽長射程ミサイルで敵の艦船・航空機を攻撃する▽F35Bステルス戦闘機などの離着陸拠点を確保する―といった作戦を行います。昨年3月、最初の部隊がハワイで創設され、沖縄の部隊が2番目となります。さらに、沖縄のキャンプ・シュワブ(名護市)に配備されている第4海兵連隊をグアムに移転し、3番目の沿岸連隊に改編します。12MLRは、今年1月11日の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で創設を合意していました。
ガザ 即時停戦呼びかけ
グテレス国連事務総長
「人間性の名において」
国連のグテレス事務総長は14日、パレスチナ自治区ガザの複数の病院で「大規模に人命が失われている」ことに「ひどく動揺している」と述べ、「人間性の名において、即時の人道的停戦を」と呼びかけました。
また世界保健機関(WHO)のハリス報道官は同日、イスラエル軍の攻撃にさらされているシファ病院で多くの患者や未熟児が亡くなっている状況を明らかにし、「攻撃を今すぐ停止し、救命に専念することが最良の道だ。命を奪うことではない」と強調しました。
ハリス氏は、同病院に約3000人の市民が避難し、約700人の患者が残っていると指摘。11日以来、電源喪失が続き、「勇敢な」医療スタッフ約400人が全力を挙げているが、過去48時間で患者20人が死亡し、保育器が使えなくなりこの3日間で未熟児6人が亡くなったと述べました。
さらに、同病院に残るのは、命をつなぐために手厚い治療が必要な患者だとし、「最良の環境の下でも移動させることは非常に難しい」と述べ、攻撃の即時停止を求めました。
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