中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

日本の首相

2008-09-22 16:42:20 | 身辺雑記
 自民党の新しい総裁が決まった。出来レースとも評された茶番劇めいた総裁選挙戦の大方の予想通りの結果だった。臨時国会で承認されれば第92代内閣総理大臣となる。新憲法下では46人目だ。

 それにしても日本の首相はよく交代する。平成に入った1989年以来約20年で13人目だ。暗記はできないが、宇野、海部、宮澤、細川、羽田、村山、橋本、小渕、森、小泉、安倍、福田と並べると、ああそうだったと改めて名前は思い出すものの、何をやったかと聞かれても劇場型政治の首相以外にはほとんど思い出せない。多くは短命内閣で、中にはスキャンダルで辞めた首相のように69日や、それより短い64日という首相など超短命もある。

 この20年間で、G8と呼ばれる世界主要先進国の指導者は何人代わったのかをちょっと調べてみた。まず米国は3人で、英国は4人、ドイツ3人、フランス3人、カナダ5人、ロシア3人となっている。大統領制で単純に比較はできない国もあるが、いずれもあまり指導者は代わっていない。政情不安が取りざたされるイタリアは交代が多く10人で、日本と似ている。あまり長期政権だと問題やひずみが起こることもあるだろうし、米国の大統領のように、2期目の4年間にはlame duckなどと呼ばれて指導力がとみに低下することもあるが、やはり数年間は安定するほうがいい。日本やイタリアなどは他国から見ると、国としてのあり方、方向性が疑問視されるのではないだろうか。

 新総裁が総裁選の時に言ったことは、「日本の底力 強くて明るい日本をつくる」だったが、何やらこれまでは底力のない、弱くて暗い日本だったようにも聞こえる。政治家たる者いたずらに言葉をもてあそぶのではなく、もっと具体的な言葉で語るべきで、とかく「美しい国」のように抽象的、観念的な言い方をするのは願い下げだ。それに自らがこれまで内閣や党の要職にあった時はどうしていたのだと、意地の悪いことも呟いてみたくなる。それはさておき、10月3日に衆議院解散ということに与党は合意したようだから、総選挙は近い。総選挙の結果によって与野党の勢力が逆転したら、またもや短命内閣ということになるのだが、もうこのあたりで、総選挙の洗礼を受けた首相が誕生した方がよい。