中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

秋色

2009-09-10 08:25:34 | 身辺雑記
 このところ晴天続きで爽やかだ。日中はまだ残暑があるが、それでも立秋直後のようにひどく汗ばむようなものではなく、カラリとして秋の残暑らしい。

 日が西に傾き始めると空気はひんやりとしてきて心地好い。秋の日は釣瓶落としと言うが、短い間に西の空の夕焼けが消え、見る見るうちに夕闇が迫ってくるのも秋らしくて好いものだ。家路をたどる人たちも心なしか足早に見える。


 早いものですねえ、もう今年も後三分の一くらいになりましたと、行きつけのレストランで夕食を済ませて支払いをする時に年配の従業員が言った。もう9月も半ば近い。郵便局の窓口では、年賀状の予約をどうぞと言われた。毎年のことなのだが改めて慌しいなあと思う。

 秋は寂しい。妻にとっての最後の秋に、次男の車で少し離れた山あいの地にドライブした時、夕闇が迫ってくると、来年には妻はもういないのだと思い、寂しいなあと呟いた。何も知らない妻は「お父さんは秋になると寂しいなあと言うのだから」と笑った。秋になるといつもその時の妻の声を思い出す。

 テレビが映らなくなったので、久しぶりにCDで音楽を聴くことにした。中国で買った中国の古謡の曲だが、なかなか好い。開いたガラス戸から入ってくる涼しい夜気とよく調和しているように思う。しばらくは秋の夜長を音楽を楽しみながら過ごそう。